電力回生型双方向電源
双方向電源に電力回生機能を備えた製品。双方向とは接続を変えずに出力電流をプラス(力行・充電)からマイナス(回生・放電)にシームレスに変えること。プラスとマイナスの2象限で動作する、シンク(吸い込み)ができる直流電源(※)。電力回生とは供試体から回生・放電した電力を抵抗で熱にして消費せず、装置の1次側(電力系統側)に返すこと。省エネ型として近年の計測用(直流)電源、直流電子負荷装置に導入されている。特に2010年頃からPV(太陽光発電)が普及し始めたとき、パワーコンディショナ(PVの中核となるインバータ装置)の性能評価に、ベンチャーや海外製品の回生電源が出回った。現在は自動車の電動化(EV)が活況のため、モータ、インバータ、バッテリの評価用に国内の計測用電源メーカや、パワーエレクトロニクス機器メーカが回生電源をラインアップしている。SiC(シリコンカーバイド)やGaN(ガン)などの新しいパワー半導体の進歩によって回生電源は今後も進化すると思われる。 (※)4象限で動作するものをバイポーラ電源という。
参考記事
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電子負荷と直流電源が一体型の回生電源 Mywayプラス pCUBE
国産の回生電源のはしり、Mywayプラスを取材。
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モータ・インバータの特性試験・バッテリ模擬試験に。高砂製作所 RZ-Xシリーズ 電力回生型 双方向直流電源
従来品を小型化。
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会員専用【展示会レポート】TECHNO-FRONTIER2018 (会場:幕張メッセ) Part2 電源システム展 2ページ目
東陽テクニカブースでEA_Elektro-Automatik社の双方向電源を取材。
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1/2に小型化、2000kWまでユーザで増設可能~電力回生型 双方向直流電源RZ-X 100kW
高砂製作所が常に時代の要請に応えて、最先端電源を発表してきたことがわかる。
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会員専用【展示会レポート】TECHNO-FRONTIER2021(東京ビッグサイト青海展示棟)
2014年設立のパワーエレクトロニクスメーカ、ヘッドスプリングの最新直流回生電源。