計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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カーソル(かーそる)

オシロスコープやスペクトラムアナライザなどの波形表示で、波形の数値を表示する機能。縦線や横線が画面に表示され、測定波形と交差する場所の測定値をデジタル表示する。カーソルの位置を手動で動かして、測定値を読み取ることができる。テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)では「画面上で波形のピークに合せて正確な測定を行うマーカ」と解説している。カーソルのことをマーカと表現することも多い。一般にオシロスコープは時間測定の精度は高い(時間分解能はサンプリング周期の整数倍で、設定によって高くできる)が、電圧は2~3桁程度である(用語の「分解能」の項目を参照)。オシロスコープはカーソルによって電圧値は5桁程度が表示されるが、有効桁数はそんなに多くないことに注意が必要である。有効桁数が3桁以下の誤差の大きい数値を表示するのは誤解を招かないか?、という疑問があるが、オシロスコープ各社は競うように桁数の多い数値を表示している。

ガードバンド(がーどばんど)

(guard band) 測定の不確かさに相当する幅のこと。校正用標準器の代表メーカ、フルークキャリブレーションのセミナーでは「校正結果の適合性と不確かさの関わりについての考え方」と解説している。

カーブトレーサ(かーぶとれーさ)

半導体デバイスの電流・電圧特性(I-V特性)を精密に測定する機器。パワーデバイスのメーカでは研究開発~設計~検査のすべての行程で使用する基本測定器である。I-V特性のグラフ(カーブ)をトレースして表示することに由来する名前。半導体の受け入れ検査でも使われ、過去には菊水電子工業や國洋電機が作っていたが、すべて生産中止した。R&D向けには長らくテクトロニクスの370型と371型が業界標準だったが生産終了し、岩崎通信機が同等品のCS-3000シリーズを発売した。現在同社はCS-5000、CS-8000などのシリーズをラインアップしている。太陽光パネルの発電量を測定するとき、(パネルは半導体なので)I-Vカーブを測定して評価する。英弘精機などの日射計を作っているメーカがPV(太陽光発電)用のI-Vカーブトレーサを発売している。

カーブ・フィッティング(かーぶふぃってぃんぐ)

(Curve Fitting)機械などの構造物の動的特性の測定では、通常、構造物にハンマーでインパルスを加えて得られるインパルス応答を、FFTで処理して系の伝達関数を求めている。しかし、FFTを用いた伝達関数は、有限の等間隔周波数分解能をもつ離散値データであるため、振幅曲線が急激に変化する固有振動数付近では測定点が非常に少ない。そのため、これから求めたナイキスト線図は理想的な円軌跡とはならないので、正しいピーク値、固有振動数などのモーダル・パラメータを得るためには、この等間隔データ間を補間しながら計算する、曲線あてはめ(カーブ・フィット)が必要である。カーブ・フィッティングと呼ばれる手法は、伝達関数の解析式を想定し、この式中の固有振動数、減衰比、振動モードなどのモーダル・パラメータを適当な値にすることにより、実測された伝達関数とモデルの伝達関数をできるだけ近似させるようにするものである。これは、モーダル解析において、構造物の動的応答を理論的に決定づけるものである。実際のカーブ・フィッティングでは、まず測定して得られた離散系の複素伝達関数の実数部と虚数部を用いて、複数個の点をナイキスト線上にプロットする。次に、これらの点との誤差が最小になるような、理論上のナイキスト線図を算出し、このナイキスト線図から改めて伝達関数を計算して求め、測定した伝達関数にこれをフィットする。測定された伝達関数のカーブ・フィッティングには、主として2つの方法が用いられる。各振動モードのピークが離れていて、相互に影響を及ぼさない場合には、1自由度系のカーブ・フィット(SDOF:Single-Degree-of-Freedom curve fit)が使われる。一方、隣接する振動モードの特性が互いに重なり合った場合には、多数の振動モードの影響を考慮する必要があり、伝達関数を解析的に表現している多数のモーダル・パラメータを、測定された伝達関数に同時に適合させる計算アルゴリズムが要求される。この方法は、多自由度系カーブ・フィット(MDOF:Multi-Degree-of-Freedom curve fit)と呼ばれている。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

カーボンニュートラル(かーぼんにゅーとらる)

(carbon neutral)翻訳すると「炭素中立」。最近はやりの環境用語で、炭素排出量を削減する取り組み。参考用語ゼロエミッション

カーボンフットプリント(かーぼんふっとぷりんと)

(Carbon Footprint of Products)商品 やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至る、ライフサイクル全体で排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、商品やサービスに表示するしくみ。略記:CFP。(経済産業省HPより)参考用語:ゼロエミッション、カーボンニュートラル

ガイガーカウンタ(がいがーかうんた)

1928年にガイガーとミュラーが作った簡単な構造の放射線測定器。 (=GMカウンタ)

回生(かいせい)

機器で発生する余剰エネルギーを電気に変換して再利用すること。大容量の計測用電源や電子負荷装置で近年、回生機能のある機種が増えている。発熱が少なく、計測器が省エネ、省スペースになることが機種が増えている理由である。菊水電子工業の製品総合カタログ2019年版の用語集には次のような説明がある。通常、電子機器では機器内部で発熱があり、ファンなどで冷却している。このエネルギーを熱に変えず、電力に変え、商用電力線に返す機能を回生という。

回生電流(かいせいでんりゅう)

回生機能付き直流電源や回生機能付き電子負荷などで、電子負荷として電力を吸収してACラインに回生しているときの電流や状態(シンク電流/シンク状態)。(株式会社高砂製作所の用語集より)

解析時間(かいせきじかん)

解析表示の入力として使用される、1ブロックからの時間的に連続したサンプルのサブセット。(2009年9月発行のテクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて」より)

解析表示(かいせきひょうじ)

リアルタイム測定結果を表示するために使用されるウィンドウ。(2009年9月発行のテクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて」より)

回転計(かいてんけい)

軸の回転数を測定する機器(=タコメータ)。輸送機器(自動車、鉄道など)や工場設備など、回転している装置は多くある。それらの回転数を測定することは、保守の観点からも重要である。小野測器やキーエンスが製品をラインアップしている。

回転検出器(かいてんけんしゅつき)

回転数を検出するセンサー(=回転センサー)。回転計(回転数の測定器)のセンサー部分をこのように呼ぶ。「回転角度センサー」の品名の製品もある。接触式と非接触式がある。原理は電磁式が多く見受けられる。

回転次数比分析(かいてんじすうひぶんせき)

(Rotational Order Ratio Analysis)小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある。回転次数比分析とは、回転機械の振動や騒音の周波数分析を行う場合、回転体に取付けたパルス発生器のパルスを外部サンプリングクロックとして、信号のサンプリングを行う方法である。周波数分析で、1 Hzは1秒間に1周期を完了する成分だが、これに対して回転次数比分析で回転1次とは、基準とする回転体の1回転について1周期を完了する成分をいう。回転2次は1回転について2周期を完了する成分で、回転1次の2倍となる。このように1回転当りの変動を基準とする分析を行うためには、回転数に同期したサンプリングを行う必要がある。内部サンプリングクロックそのままでは、回転速度が変化すれば1回転当りのサンプリング点数は変わってしまうが、回転パルスに同期したクロックをサンプリングクロックとした場合には、1回転当りのサンプリング点数は常に一定となる。例えば、600 r/minで回転している回転体ならば、回転1次は(600 r/min)/60 =10 Hz、回転2次は20 Hzとなる。回転速度が上昇して700 r/minになると、回転1次は11.7 Hz、回転2次は23.3 Hzに上がる。このように周波数は回転速度の変化に伴って変動してしまうが、次数として正規化すれば、回転変動による影響を受けず、ある成分に着目することも容易となる。

回転センサー(かいてんせんさー)

回転数を検出するセンサー(=回転検出器)。回転計(回転数の測定器)のセンサー部分をこのように呼ぶ。回転計を指していることもある。

回転トラッキング分析(かいてんとらっきんぐぶんせき)

(Rotational Tracking Analysis)回転次数比分析の応用として、回転トラッキング分析がある。回転トラッキング分析は、ある次数成分の振幅の変化を回転速度を横軸のパラメータとしてトレースすることによって、ある回転速度に対して、回転機器のどのコンポーネントが共振しているのか、あるいは回転速度の何倍(何次)の成分が共振しているのかを見極めるもの。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

開発支援装置(かいはつしえんそうち)

マイコン(CPU)を使った組込み機器の開発・デバッグを行なう測定器。ICE、デバッガーなどとも呼ばれる。

開ループ・閉ループ演算(かいるーぷへいるーぷえんざん)

(Open-Loop/Closed-Loop Operation)測定した開ループおよび閉ループ伝達関数はそれぞれ演算により閉ループ、開ループ伝達関数にすることができる。フィードバック要素がない場合、得られた開ループ伝達関数をG0とすると閉ループ伝達関数GCは、GC=G0/(1+G0)。得られた閉ループ伝達関数をGCとすると開ループ伝達関数G0は、G0=GC/(1-GC)となる。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

回路素子測定器(かいろそしそくていき)

電子回路に使用される素子の値を計測する測定器。代表はLCRメータ。R測定に特化した抵抗計は種類や名称が多い。高抵抗を測定する絶縁抵抗計、超絶縁抵抗計、メガーやエレクトロメータ、IRメータ。低い抵抗を測定するミリオームメータ、接触抵抗計。接地抵抗計や抵抗ブリッジ。Cを測定するのはキャパシタンスメータ、容量計で、LCRメータのNo.1メーカであるキーサイト・テクノロジーなどが発売していたが、現在はほとんど生産中止になっている(需要が無くなったと推測される)。L(インダクタンス)の値を測定する専用器は無い(通常はLCRメータで測定する)。トランスなどの変圧器のコイルの巻き線比はレシオメータで測定できる。LCRメータはインピーダンスを測定して、等価回路(RとCの直列とか、RとLの並列とか)によって抵抗成分(R)とリアクタンス成分(CやL)の値を算出する。なのでインピーダンス測定器である。DUTに印加する信号の周波数が1MHz付近を境に品名が、LCRメータ(50Hz、100kHzなど)、インピーダンスアナライザ(3MHz、3GHzなど)と分かれていたが、最近は境が曖昧になっている。回路素子測定器が測定するL、C、Rは集中定数であり、高周波で使われる電子分品などを分布定数で評価するのはネットワークアナライザ(ネットアナ)になる。そのためネットアナやFRA(周波数特性分析器)と一括りにした分類をされることもある。DUTを接続する治具(じぐ)は両者に共通で、DUTに応じた治具のカスタマイズも行われている。また、LCRメータは材料評価にも使われるので、B-Hアナライザのような磁性体測定器と同じ分類にしている計測器の解説書(事典)もある。メガーのような現場測定器はそれだけで一群をなしているので、たとえば日置電機は絶縁抵抗計と回路素子測定器(LCRメータ)を別分類にしている。メガーは電気機器の絶縁状態を確認する保守用途であり、抵抗測定はその手段に過ぎない。メーカによっては電子部品の抵抗成分を測定するインピーダンスメータなどの回路素子測定器に絶縁抵抗計を分類していないケースもある。

回路負荷(かいろふか)

プローブとオシロスコープがテスト対象の回路と相互作用を起こし、信号に歪みを生じさせること。(テクトロニクス「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)より)