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- Waygate Technologies(うぇいげーとてくのろじーず)
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2020年頃につくられた、元GEの非破壊検査機器のブランド名。工業用内視鏡や発電所の振動計測で使われているBently Nevada(ベントリーネバダ)などの製品がある。2002年から会社はGEではなく、OIL&GASの世界的な会社であるBaker Hughesになった。複数の機種群(メーカ)があるため、新ブランドを立ち上げた。
- Wayne Kerr(うえいんかー)
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英国で1946年創業の計測器メーカWayne Kerr Electronicsは、LCRメータやインピーダンスアナライザの老舗で、現在でもラインアンプしている。日本ではこの分野の機種群は圧倒的にhp(現キーサイト・テクノロジー)のシェアが高く、高精度の機種は今でもデファクトである。また近年は電子部品メーカの生産ラインを中心にシェアを伸ばした日置電機が、高い周波数のインピーダンスアナライザまで製品化し、今の日本市場はキーサイト(主に高周波・高性能なフラグシップモデル)と日置(生産ライン用~高周波モデルまで)の2社が主になった。 Wayne Kerr製品は東陽テクニカの理化学計測部(※)が長年取り扱ってきたが、2020年3月に代理店業務を桑木エレクトロニクス(Wayne Kerrとエヌエフ回路設計ブロックが2014年に設立したジョイントカンパニー)に移管した。エヌエフ回路設計ブロック(エヌエフ)はFRAが有名で、その関連でインピーダンス計測器のラインアップを増やしている。またLCRメータも継続してつくり続け、大手計測器メーカがあまり対応しない測定治具(テストフィクスチャなど)の相談に答えているため、定期開催の「インピーダンス計測」セミナーは活況である。桑木エレクトロニクスは同社のインピーダンス計測の戦略の1つである。余談だがWayne Kerrの企業ロゴはWEを図案化している。エヌエフの企業ロゴもNFを図案化したものである(2022年現在)。 Wayne KerrやGenRad(米国GenRad,Inc.同じくLCRメータのメーカ、現在はIET Labs,Inc.)から遅れて1970年代に国産計測器メーカはLCRメータに参入した。カーブトレーサなどの電子部品測定器の國洋電機工業(会社は現存しない)、エヌエフ、tanδ(タンデルタ、誘電体損測定器)やブリッジなどで材料・回路素子の評価をしてきた安藤電気(会社は2000年頃に横河電機に吸収されている)、安価なテスタをラインアップする京都のアデックスなどである。1980年頃に安藤電気がリリースしたLCRメータ初号器AG-4301Bは、当時のGenRad製品によく似ている。 キーサイト・テクノロジー、アンリツと並ぶ世界3大無線測定器メーカであるローデ・シュワルツは、2010年にミドルクラスのオシロスコープに参入し、いまでは広帯域オシロスコープもラインアップしているが(2023年現在)、(無線ではない低周波の)基本測定器にも注力していて、2021年にSMUを、2022年にLCRメータ(DC,4Hz~10mMHz)をリリースしている。またスイスのZurich Instruments AG(チューリッヒ・インスツルメンツ)は2020年頃から国内の展示会にLCRメータなどのインピーダンス測定器を出品しているが、日本の事務所はローデ・シュワルツ本社内にある(2023年3月、同社ホームぺージより)。 (※)次の3つの計測分野を担当している部署。エレクトロメータなどの材料物性を評価する物理計測、電圧電流発生器やFRAなどを組み合わせて材料物性を評価する化学計測、PV用のパワーコンディショナやEV充電器などを評価する電源計測。LCRメータやインピーダンスアナライザなどのインピーダンス計測を担当している。2022年にはナノテクノロジー部門を吸収して、自動車や情報通信と並ぶ、同社の大きな計測部の1つである。
- WAVE FACTORY(うぇーぶふぁくとりー)
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エヌエフ回路設計ブロックのファンクションジェネレータ(FG、Function Generator)の通称(愛称)。同社のFGは市場シェアが高く、看板商品である。型名WF19xx、品名マルチファンクションジェネレータ。型名の頭2文字はWAVE FACTORYの略記。
- WaveMeter(うえーぶめーた)
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ソニー・テクトロニクが1990年代に発売したハンドヘルドのデジタルマルチメータ「ウエーブメータSTA55シリーズ」のこと(すでに生産終了)。ハンドヘルドのオシロスコープのような、簡易な波形表示ができるDMM。製品カタログには「ハンディタイプとしては初の波形表示機能を備え、サンプルレート 16MS/s、周波数帯域 5MHzの波形表示ができる」とある。STamigo商品でもある。 一般にwavemeterは光測定器の波長計のこと(例:キーサイト・テクノロジーの8905A。生産中止)。光通信で使われる信号の波長(wavelength)の計測器(mater、メータ)である光波長計(optical wavelength meter)を指す。辞書によっては「wavemeter:周波計」という解説もある。 現在、ハンディDMMで波形表示できる(オシロスコープ機能がある)製品は、ハンディDMMの世界No.1メーカのフルークを筆頭に、主要計測器メーカはつくっていない(フルークにはサーモグラフィ機能があるハンディDMMの279というモデルはある)。「オールインワンハンディオシロスコープ 品番SSMT-700」(サンプリング:最大25MS/S、周波数帯域:5MHz)というハンディDMMを販売している商社があり、製品写真や主要性能はWaveMeter STA55に良く類似している。ただしメーカ名は不明(商社ホームページに未記載で、インターネットでこの品番を検索してもヒットしない)。つまり、STA55は生産中止となり、他社(主要計測器メーカ)も含めて、後継(類似)モデルはつくられていない。ハンドヘルド製品としてのDMMとオシロスコープは使用用途が異なり、DMMに波形表示機能は必要ない(需要がない)。波形を見るならハンディのオシロスコープを使用する(こちらは需要があり、フルークやキーサイト・テクノロジーがラインアップしている)。 DMMでもベンチトップモデルは表示画面が大型化していて、波形表示もできるが(Truevoltなど)、これはオシロスコープ機能ではなく測定値の統計表示(ヒストグラムなど)である。ケースレーインスツルメンツ(現 株式会社テクトロニクス&フルーク)が2018年に発売したベンチトップの「DMM6500型 6.5桁グラフィカル・サンプリング・マルチメータ」はデジタイザを内蔵していて、オシロスコープのような時間軸波形を表示できる。ベンチトップは多機能なモデルの需要があるが、ハンドヘルドは安価なので、違う機種群(カテゴリー)の機能を盛り込むことが少ない。 STA55の下位モデルにSTA36があった。こちらはオシロスコープ機能がない、単なるDMMである(2021年12月のネットオークションで2100円で落札した記録が残っている)。 STA55シリーズの製品カタログ(会員専用)
- WCG(だぶりゅしーじー)
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(Wide Color Gamut)従来のHD TVの色域BT.709よりも広い色域であるBT.2020を指す。
- W-CDMA(だぶりゅしーでぃーえむえー)
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(Wideband CDMA)2001年にNTTドコモが世界に先駆けてサービスを開始した第3世代(3G)方式の携帯電話サービスの名称。
- WBGT(だぶりゅびーじーてぃー)
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(Wet Bulb Globe Temperature)日本では「暑さ指数」と呼ばれている。WBGTを直訳すると「湿球黒球温度」。湿球温度、黒球温度、乾球温度の値から算出した温度。WBGTの計測器である熱中症指数計が複数の計測器メーカや通販サイトで販売されている。 環境省HPの熱中症予防情報サイトには以下の説明がある。暑さ指数(WBGT)は熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されるが、その値は気温とは異なる。WBGTは人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい1.湿度、2.日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、3.気温、の3つを取り入れた指標。 計測器情報:「熱中症指数」が品名につく製品例(WBGTの測定器)
- WPT(だぶりゅぴーてー)
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(Wireless Power Transmission) 直訳したら「無線電力伝送」。日本語では「無線給電」、または「ワイヤレス給電」。「非接触給電」とも呼ばれる。有線ではなく無線によって電力供給する方式のこと。光を使ったOWPTなる方式も大学で研究されている。
- WP29(だぶりゅぴーにじゅうきゅう)
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国際連合の欧州経済委員会(United Nations Economic Commission for Europe、UNECE)の下部組織である「自動車基準調和世界フォーラム」の略号。「国連で29番目にできた作業部会」である。自動車の国際基準をつくる、世界で唯一の自動車基準の調整組織。英語名称:world forum for harmonization of vehicle regulations working party 29。 2020年6月に自動車へのサイバー攻撃対策を義務付ける国際基準(UN規則)を採択したことで、関係省庁(国土交通省、経済産業省)や自動車工業会(自工会)、自動車技術会(自技会)は、国際基準への対応やガイドラインの策定、日本国内における法令関係の制定などを進めている。
- WDM(だぶるでぃーえむ)
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波長分割多重(Wavelength Division Multiplex)という光伝送方式や、その装置のことをさす。1本の光ファイバに波長の違う複数の信号を通すことで、大容量、高速化を実現する手法。2000年頃にはすでに装置が開発され、商用で導入もされているが、光通信網の容量拡大は最近の20年間はあまり話題になっていないので、導入や普及は進んでいないといえる。6G の開発を始めたNTTは(途中で電気に変換しないで)エンド・ツー・エンドで光伝送を行うAPN(オール・フォトニクス・ネットワーク)であるIOWN(アイオンと呼称)構想を2019年に発表した。当然APNではWDM技術が活用される。
- Wi-SUN FAN(わいさんふぁん)
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(Wireless Smart Utility Network for Field Area Network profile)次世代スマートメーター、流通オートメーション、家庭用エネルギー管理などのアプリケーションに使われる無線規格。Wi-SUNは日本のNICT(情報通信研究機構、ニクトと呼称)が開発した無線通信技術で、すでにWi-SUNデバイスは世界で約1億個出荷されたといわれる。Wi-SUNの通信速度と通信距離はLPWA(Low Power Wide Area)の1種だが、FANはフィールドエリアネットワークなので、広い屋外の通信である。Wi-SUN FANはLPWAを使って広域で通信する仕組み。日本発の広域IoT無線規格として、2.4Mbpsの仕様策定が進んでいる(2021年3月現在)。
- Wi-Fi(わいふぁい)
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無線LANの規格名称。語源はWireless FidelityやHi-Fi(High Fidelity)という説がある。無線LAN、IEEE802.11規格とほぼ同義に使われている。正確にはWi-Fi Allianceに認定されたIEEE802.11規格で、無線LANの1種。
- Wi-Fiルータ(わいふぁいるーた)
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(Wi-Fi router) PCやスマホなどの端末をWi-Fi経由でネットワークにつなぐ通信機器。各家庭へのWi-Fi環境の普及率は2020年代に約90%に達した(つまりその数だけWi-Fiルータが各家庭にある)。Wi-Fiは2000年代初頭から普及が始まり、通信速度は2009年に600Mbps、2013年には1Gbps以上になった。 ONU(やモデム※など)のデータをWi-Fiルータは受取り、パソコンやタブレット、携帯電話などの複数の端末に割り振って、同時にインターネットに接続している(各端末との通信は無線)。つまり、1つの回線で複数の端末を同時接続している。 ※ モデム(modem)は電話回線(アナログ信号)を使ってインターネットに接続する機器。 ルータ(router)は元来、ネットワークを経由して2つのコンピュータでデータを送受信するためのルート(通信経路)を制御する機器(異なるネットワークを中継する機器)を指した。インターネットの普及と共にルータも普及した。コアネットワークに設置される基幹ルータから、アクセス網のエッジルータまであり、Wi-Fiルータは後者の1つ。ルータと似ているが、ハブは複数のケーブルを集約して接続し、接続できる機器を増やす機器で、ネットワークを経由して端末(デバイス)をつなぐことはしない。ルータは複数の端末をインターネットに接続するために使われる。 各家庭(宅内)だけでなく、屋外にもWi-Fiルータは設置されるようになった。イベント会場や喫茶店にあるWi-Fiルータは通信範囲が広い場合は屋外でも携帯電話とつながる。Wi-Fiルータが非常用の電池を常備すれば、大規模な震災で停電になっても止まらない。各人が持っている携帯電話も電池がある限りは通信できる。そこで、基幹網(インターネットなど)がダウンしてWi-Fiルータはネットワークに繋がらない状態でも、ピアツーピアで携帯電話同士を通信することはできる。Wi-Fiルータが密に設置されているエリアなら、Wi-Fiルータによる広範囲なネットワークができる(※)。 (※) Wi-Fiの電波が届く距離は50m~100mといわれるが、屋外で障害物がなければ500m。場合によってはそれ以上も可能。 iPhoneに無料のアプリ(コグニティブ・フォートトーク)を入れて、携帯電話同士で通信する仕組み(レスキューリンク)を、コグニティブリサーチラボ株式会社(代表取締役CEO苫米地英人、とまべちひでと)が発表した(2024年3月25日 AI緊急通信網機能「レスキューリンク」の無償提供を開始)。2024年1月1日に「令和6年能登半島地震」が発生し、被災者の迅速な救助への利用を想定し、レスキューリンクをユーザ(携帯電話の使用者)向けに無償提供することを決めたという。
- Wireshark(わいやーしゃーく)
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イーサネットのパケット収集やプロトコル解析ができるフリーソフトウェア。PC上でオンラインモニタができるため、計測器としてのLANのプロトコルアナライザは現在はなくなった(※)。 車載Eherenet(車載イーサネット)もWireshrkでモニタできるため、計測器としてのオンラインモニタは存在しないが、パケットの送信やスクリプトによるテストの自動化、ECU動作の擬似などはできない。そのため、ドイツTechnica Engineering社の解析ソフトウェアANDi(Automotive Network Diagnoser、アンディ)などが販売されている。 Wiresharkはフリーのパケットキャプチャソフトウェアで、汎用PCにインストールしてパケットキャプチャツールとして使用できるので重宝されている。無償のソフトウェアで、汎用PC上で動作するので広く使われている。しかしながら搭載されるPCのOSの制限を受けることもあり、高速・大容量のトラフィックのキャプチャに対応することが困難な場合もある。 Sharkは鮫(さめ)なので、Wiresharkは「(通信)線の鮫」という意味。ワイヤに嚙みついて、中を流れるデータをモニタするイメージ。 (※) ただし、高速の規格に対応したLANプロトコルアナライザ(LANプロアナ)の計測器はある(以下の参考記事でギガビットLAN製品を取材)。 LANプロアナは2000年代にすでにソフトウェアが主流で計測器(ハードウェア)ではなくなっている。LANプロアナで有名なsnifferも実態はソフトウェアで、その時代に主流の高機能な可搬型のPCに搭載されて提供されたが、最後はCDなどの媒体になり、ユーザ保有のPCにインストールして使用された。つまり、LANプロアナとは、ハードウェアではなくソフトウェアだったのである。 計測器情報: Technica Engineering社の解析ソフトウェアANDi
- WAN(わん)
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Wide Area Network の略。「広域通信網」の意味で、電話回線や専用線を使って地理的に離れた地点にあるコンピュータ同士を接続し、データをやり取りすること。LANに対比して使われる用語。LANが普及するまでは、通信といえば公衆回線などの広域通信網が主体だった。LANが普及し、LANよりも広いエリアの通信も出始めると、LANと区別する意味でWANと言い始めた(1990年頃から)。現在はWANという表現はあまり聞かなくなった。
- Wandel&Goltermann(わんでるあんどごるたーまん)
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2001年まで存在したドイツの老舗、通信計測器メーカ。1923年にウォルフラム・ワンデルとウルリッヒ・ゴルターマンが設立。日本語では「ワンデル・ゴルターマン」。略記:W&G。同じくドイツのヘルマン・シュワルツとロター・ローデが1933年に創業したRohde&Schwarz(ローデ&シュワルツ)社は無線通信の計測器で有名だが、W&Gは有線通信の測定器をつくっていた。1990年頃には日本企業でもW&Gのデータ通信や伝送・交換測定器などは多く使われていた。1998年のW&Gの売上額は5億ドイツマルク、グループ従業員は約1600人。信号発生器などの米国の計測器メーカWavetek(ウエーブテック)社と1998年に合併し、社名をWavetek Wandel&Goltermann(WWG)に変更。1999年開催の映像・通信の展示会、InterBEE(インタービー)には「ウェーブテック・ワンデル・ゴルターマン」で出展記録が残っている。2000年に校正用の高精度計測器で有名なFluke(フルーク)にWavetekの精密機器製品群を譲渡(フルークは既存製品のWavetek名を維持する意向を発表したが、2022年現在ほとんどが生産中止かフルークブランドになっている)。WWGはWavetekの有線通信(LANや光ファイバ)、無線通信の測定器を継承。2001年にTTCと合併しActerna(アクテルナ)となる。2005年にActernaは光ファイバ関連計測器をラインアップするJDSU(JDSユニフェーズ)に買収される。2015年にJDSUの計測器部門は分割されViavi Solutions(ヴィアヴィソリューションズ)になっている。つまり旧W&Gの通信の計測器群はWavetekやTTCを含めてViavi Solutionsに継承された。日本の法人はViaviソリューションズ株式会社(2022年現在)。Viavi Solutionsはエアロフレックス(旧マルコーニ)の無線・防衛向け計測器も取り込んでいるので、欧米の通信計測器合体存続企業といえる。ほかに、光スペクトラムアナライザやネットワーク測定器(高速の光伝送の評価機器)をラインアップするEXFOがあり、キーサイト・テクノロジーやローデ・シュワルツ、フルークネットワークス以外の海外の通信計測器メーカはViaviとEXPOに収斂されたといえる。 W&Gという社名は、ウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードがHP(ヒューレット・パッカード)を創業(1939年、米国カリフォルニア州パロアルト)したのと似たようなもの。日本の計測器メーカでは小野さんが創業した小野測器や、横河さんが創業した横河電機(現横河計測)、武田さんが創業したタケダ理研工業(現エーデーシー)があり、創業者が2人の時は頭文字やイニシャルを会社名にするが、欧米では2人の姓を並べて社名にすることが多い。日本だったら「森・高橋株式会社」や「株式会社中村&井上」に相当するが、そのような命名はほとんどみかけない。 参考用語:伝送交換 計測器情報:Viavi製品の例
- WANプロトコルアナライザ(わんぷろとこるあならいざ)
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WANでデジタル通信を行っている機器間に設置し、プロトコル(機器間で定められた通信方式)の検査や通信障害の解析を行う測定器。略称:WANアナライザ。1990年頃から、LANに対比する用語としてWANと言い始めた。当時商用開始されたISDNなどに対応したプロトコルアナライザをWANアナライザと呼んでいた。LANの機能があるものはHP(現キーサイト・テクノロジー)などは「WAN/LANアナライザ」というような品名だった。現在はWANという表現はあまり流行らなくなった。WANプロトコルアナライザも現在はほとんど生産中止である。
- WELL-BEING TECHNOLOGY(うえるびーいんぐてくのろじー)
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nano tech(国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)は約15の展示会で構成されるが、2024年に第1回WELL-BEING TECHNOLOGY展が新設された。2024年のnano techは1月31日(水)~2月2日(金)、東京ビッグサイト東展示棟3~8ホールで、同時期に東展示棟1,2ホールではHVAC(ヒーバック)&R JAPAN(冷凍・空調・暖房展)が、西ホールではIIFES(アイアイフェス) 2024が開催され、大いに計測器が出展された(展示会の様子は以下の参考記事が詳しい)。 展示会概要には“ウェルビーイング”の環境づくりの産業創出にフォーカスとあり、人々の消費行動や働き方、価値観が多様化する現在、注目の高まる「ウェルビーイング」に貢献する製品・サービスの展示会、工学や化学を始めとしたサイエンスの視点から、ウェルビーイングな環境を実現するテクノロジーが集まる、と紹介された。主催は加工技術研究会とJTBコミュニケーションデザイン、後援はウェルビーイング学会。2025年は1月29日(水)~31日(金)の開催予定で、出展社募集が告知されている(2024年6月現在)。 電気計測器の老舗、横河計測は横河電機時代から脈々と続く波形測定器(レコーダやオシロスコープ)や電力測定器(デジタルパワーメータやパワーアナライザ)、現場測定器(メガー、クランプ、プロセスキャリブレータなど)、と2000年代に吸収した通信計測器(旧安藤電気)の2つ(汎用・基本測定器と通信・専用測定器)をラインアップしている。オシロスコープや電力計は自動車/電力市場がターゲットの柱のため「脱炭素ビジネス」、光測定器は「通信ビジネス」と呼んでいるが、従来とは違う新しい市場を「Well-beingビジネス」といって、新市場の開拓を模索している(2021年から組織がこの名称になった)。 Well-being(ウェルビーイング)とは、Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさり、「よく在る」、「よく居る」状態、心身ともに満たされた状態を表す概念で、元来は「健康的」、「幸せ」を意味する。厚生労働省はウェルビーイングとは「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態(他者との関係が良好)であること」と定義している。抽象的な説明であるが、昨今の流行り言葉の1つである。
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