計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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HLS(えいちえるえす)

(Hi-speed Link System)計装で使われる通信規格の1種。株式会社ステップテクニカが提唱している超高速・高信頼なフィールドネットワークの名称。モデルベース開発のHILやHILSと表記が似ているが全く違う。また同じ表記で、動画配信の仕組みであるHTTP Live StreamingもHLSと略記されている。

HEV(えっちいーぶい)

(Hybrid Electric Vehicle) ハイブリッド電気自動車。従来のエンジン自動車にモータを搭載し、ハイブリッド(複数の方式を組み合わせた)タイプの電気自動車。HV(Hybrid Vehicle)という表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。詳しい機構などは以下のxEVの記事が詳しい。 欧州では電気自動車(日本のEV)はBEV(バッテリ電気自動車)と表記する。BEVを「べヴ」と呼称するのに倣い、HEVを「ヘブ」と発音する。2024年現在、日本では電気自動車の表記に従来のEVとBEVが混在している。

HMD(えっちえむでぃー)

(Head Mounted Display)頭部装着ディスプレイ。両眼に覆いかぶせるように装着する、ゴーグルやヘルメットの形をしているものが多い。バーチャルリアリティ(仮想空間)やゲームなどで普及した。

HC計(えっちしーけい)

試料ガスに含まれる炭化水素(HC)の濃度を測定・分析する機器。(=炭化水素計)

HD(えっちでぃー)

(High Definition)直訳は「高精細度」。テレビの画面サイズの1つ。従来使われてきた映像方式は標準画質SD(Standard Definition)だが、アナログ地上波から地上波デジタル放送になるときにHDに変わった。

HDR(えっちでぃーあーる)

(High Dynamic Range)従来のSDR(スタンダードダイナミックレンジ)に比べてより広い幅の明るさを表現できる技術。

HDMI(えっちでぃーえむあい)

(High Definition Multimedia Interface) 家電やAV機器向けの映像・音声のデジタル・インタフェース規格。1本のケーブルで映像・音声・制御信号を送受信する。PCとモニタとの接続にも採用が進んでいる。

HDO(えっちでぃーおー)

(High Definition Oscilloscope) レクロイ(現テレダイン・レクロイ)の高分解能オシロスコープの形名。同社は2012年10月に、それまでデジタルオシロスコープが踏襲してきた8ビットのADコンバータを12ビットにしたHDO4000とHDO6000の2シリーズを発表し、高分解能オシロスコープという新しい機種群を提案した。HDOはHigh Definition Oscilloscopeに由来すると推測される(メーカが命名する形名の意味は、通常は公表されることはない)。同社HPでは「テレダイン・レクロイの高分解能オシロスコープ (HDO ®)」という表記がされている。®(Rマーク)はRegistered Trademark(登録商標)を意味する記号。 同社の現在の12ビットモデルを下から周波数帯域順に並べると以下(2025年1月、同社HPより)。 WaveSurfer 4000HD(200MHz ~ 1GHz) 2019年11月発売 HDO6000B(350MHz ~ 1 GHz) 2021年4月発売(2012年発売品をBモデルへリニューアル) WaveRunner 8000HD(350MHz ~ 2GHz) 2019年10月発売の8chモデル WavePro HD(2.5GHz ~ 8GHz) 2018年5月発売(発売時価格475万~1115万円、MSOモデルあり) WaveMaster 8000HD(6GHz ~ 65GHz) 2023年9月発売(高速オシロスコープの高分解能化) 同社は200MHzから65GHzまで、ミドルクラスの汎用オシロスコープから高速な広帯域オシロスコープまで高分解能モデルをラインアップしていることがわかる。テクトロニクスも4シリーズB MSO(200MHz~1.5GHz)から6シリーズB MSO(1GHz~10GHz)の3モデルが12ビット対応している。横河計測の汎用オシロスコープDLM3000も2024年9月に12ビットのDLM3000HD(350MHz/500MHz)にリニューアルした。リゴルが2024年11月にリリースした同社初の8chオシロスコープ、MHO/DHO5000(500MHz/1GHz)も12ビットである。200MHzから数GHzのオシロスコープは高分解能がほぼ標準になってきたといえる。 High Definitionは「高解像度」、「高精細」だが、ADコンバータのビット数はオシロスコープでは分解能(resolution)と呼ばれるため、日本語では「高分解能オロスコープ」と呼ばれている(「高解像オシロスコープ」や「高精細オシロスコープ」ではない)。テレダイン・レクロイはHDO4000/6000発売以降に、従来の8ビットモデルを順次12ビット化し、形名の最後をHDとしてリリースしている。オシロスコープでHDは高分解能を示す、という暗黙の了解がオシロスコープメーカにはあるようで、横河計測が2023年に多チャンネルオシロスコープのDLM5000シリーズを12ビットに改良したモデルはDLM5000HDである。また、キーサイト・テクノロジーは2024年9月に、汎用オシロスコープのInfiniiVision 3000G Xシリーズ(8ビット)を10年ぶりに更新した14ビットモデル、InfiniiVision HD3シリーズ(200MHz~1GHz)をリリースした。レクロイ、横河計測、キーサイトが「高分解能はHDにする」という法則に従って形名を命名している。テクトロニクスは特別に区別してHDとは呼称していない(5シリーズMSOなどにはHDモードがあり、高分解能になる)。 HDOはDSOやMSOのように複数メーカの形名として採用されていないが、「HD」はオシロスコープの共通形名となった。2024年は横河計測のDLM3000HDとキーサイト・テクノロジーのHD3という、ミドルクラスの代表機種にHD形名が登場したので、汎用オシロスコープの高分解能モデルの形名、HD元年となった、と筆者は思っている。 2000年代初頭に輸入開始された中華系オシロスコープの先達であるリゴルは、2010年代に発売したDS1000Zシリーズ(50~100MHZ/4ch、200mMHz/2ch、MSOモデルあり、51,800~153,000円 2025年1月現在)がヒットし、より小型化したエントリーからミドルクラスの後継モデル、DHO800/900シリーズを2023年秋に発売した(DHO802:70MHz/2ch/49,500円 ~ DHO924S:250MHz/4ch/25MHz信号発生器内蔵/145,000円 2025年1月現在)。このモデルは12ビット、つまり高分解能で、同社は高分解能モデルの形名をDHOとしている(デジタル入力があるMSOタイプの形名はMHO。つまりDSO、MSOの高分解能モデルがDHO、MHOである)。この形名にはいわくがある。 同社は2022年に初の12ビットモデル、HDO4000シリーズ(200MHz~800MHz)を発売した。12ビット高分解能で100万円以下という衝撃的なモデルだった。HDOが高分解能モデルの正式形名となるかと思いきや、同社は2022年11月08日に形名をDHO4000に変更した。「先にHDO形名を使ったメーカがあり、商標などの関係があった」とされるが定かではない。本当だとすればレクロイ以外にHDO形名は使えない。DSOやMSOのようにメーカ共通の形名とはならない、ということになる。アルファベット3文字は商標登録ができるので他社が使えない可能性は十分にある(そのため計測器メーカなどの形名はアルファベット2文字が多い)。 HDOはアルファベット3文字なので、本稿以外の意味でも多く使用される。化学分野で遺伝に関連するヘテロ二本鎖核酸はHDO(heteroduplex oligonucleotide、ヘテロ・デュプレックス オリゴ・ヌクレオチド)。OAKLEY(オークリー)が特許を持つレンズ技術にHigh Definition Optics® (HDO®)があり、サングラスなどが商品化されている。株式会社H.D.O(エイチディーオー)は広島県の自動車関連の会社。 業務用厨房機器で有名なホシザキ株式会社には「HDO-1A デッキオーブン」がある。テレダイン・レクロイ同様に製品の形名にHDOが使われている!つまり他社でも容易にこのようなHDO形名が存在する。この場合はHDOの後に数字が続かないので本稿のHDOの商標を侵害しないのであろうか? 識者がいらしたらご教授を賜りたい。

HDD(えっちでぃーでぃー)

(Hard Disk Drive)パソコンやテレビの記憶媒体として普及した記憶装置。それまでのテープによる記録に対して、HDDはディスク(お皿)にヘッドを当てるので書込み・読出しが格段に速くなった。PCにつなぐ外部記憶装置として普及したが、現在はSSDに置き換わろうとしている。計測器にも内部メモリとして採用された。ただし衝撃による故障リスクがあり、データレコーダなどの一部の計測器には採用されなかった。屋外で使用することが多いデータレコーダは記憶媒体としてのテープが生産中止となったこともあり主要計測器2社(SONYの関連会社とTEAC)が生産中止した。ところが10年のブランクをおいてTEACはSSDなどの新しい記憶媒体の採用でデータレコーダの新製品を発売した。

HDTV(えっちでぃーてぃーぶい)

High Definition TeleVision の略(=高精細度テレビ)。走査線の数を多くして鮮明な映像を実現したテレビジョン放送。

HDU(えっちでぃーゆー)

(Head-Up Display)活用例の1つが自動車のフロントガラスに像を投影させること。戦闘機パイロットが前方を見たまま情報を得るために開発された技術。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)とは別。

HP-IB(えっちぴーあいびー)

(Hewlett Packard Interface Bus) 計測器の自動計測を目的として、HP(Hewlett Packard、ヒューレット・パッカード、現キーサイト・テクノロジー)がコンピュータと計測器を接続するためのインタフェース仕様として開発した。後に正式な規格として認証され、現在のGP-IB(General Purpose Interface Bus)の元となった。今ではHP-IBという呼び方はほとんど聞かないが、HPが計測器の世界的No.1メーカであり、最先端の開発をしていたことを伺わせる。計測器はほとんどスタンドアロンだが、PC接続を前提とした計測器(PC接続型)に、モジュール式計測器があり、PXIなどの製品群が、現在のキーサイト・テクノロジーには充実している。 表記はHPIBやHP IBもあるが、HP-IBの方が多いと筆者は思う。GP-IBもGPIBやGP IBという表記もある。HPIBでなくHP-IBという表記がされる(中央に-を書く)理由は不明。

HPF(えっちぴーえふ)

(High Pass Filter)特定の周波数以上の信号だけ通過させるハイパスフィルタ。HPFの略記で測定器や文献に記載される。フィルタにはほかにLPF(ローパスフィルタ)、BPF(バンドパスフィルタ)、BEF(バンド阻止フィルタ)がある。用語「フィルタ」に図解があるので、参照されたい。

HV(えっちぶい)

(Hybrid Vehicle) 「ハイブリッド自動車」という呼び方で普及している、モータ搭載のエンジン車。エンジンとモータの2つの動力を効率的に使い分け、もしくは組み合わせることで低燃費を実現している。HEV(Hybrid Electric Vehicle)という表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。詳しい機構などは以下のxEVの記事が詳しい。

HVDC(えっちぶいでぃーしー)

(High Voltage Direct Current) 直訳すると「高電圧 直流」だが、「高圧直流送電」、「高電圧直流給電」のこと。通常、電力の送電は世界中で交流だが、近年、直流で送電したほうが効率が良いことから注目されている。電力を多く消費するデータセンターでは直流で駆動するコンピュータに(ACからDCに変換しないで)直接DCを供給するやり方が検討されている。

HART(はーと)

(Highway Addressable Remote Transducer ) フィールド機器などのプロセス産業に採用されているデジタルデータ伝送の世界規格。4-20mAのアナログカレントループを利用するため、既存のアナログ設備を流用してデジタル化でき、普及した。HART協会(HCF:HART Communication Foundation)がプロトコルを規定。フィールドバスの1種。計装の世界で普及しているアナログ通信手法である4-20mAは直流のため、これに交流のデジタル信号を重畳することで、デジタル伝送を実現する。デジタル信号には温度などの検出器の測定値だけでなく、シリアル番号などの機器情報も伝送されている。このような「4-20mA信号にデジタル信号を重畳して、多数の信号を伝送する手法」が、各計装メーカで始まった(スマート通信と呼ばれた)。各社が独自の方式を導入したので、業界標準が提唱されHARTができた。たとえば横河電機は自社製品の専用通信プロトコルBRAIN (ブレイン)を1970年代から導入している(たとえばBRAINターミナルなど)。ただし最近はHARTやPROFIBUS(プロフィバス)などの標準フィールドバスにも対応している。

HARTコミュニケータ(はーとこみゅにけーた)

(HART Communicator) フィールド機器とHART通信をして、さまざまな情報のやりとりをする携帯型の通信ターミナルのこと。計装の世界で良く使われている。計装の代表的メーカである横河電機は、独自の伝送方式であるBRAINの設定用にBRAINターミナルがある。 参照用語:HART

HAST(はすと)

(High Accelerated Stress Test) 日本語では「高加速寿命試験」と呼ばれる。英語を直訳すると「高い加速のストレス試験」。stressは「圧迫」「圧力」「緊張」など精神的、物理的な意味があり、計測ではひずみなどの応力、圧力を指している。ここでいうストレスとは物理的な圧力のことである。高温高湿の環境でEUT(試料、サンプル)に圧力をかけ、試料内部への水分の侵入を促進し、耐湿性試験耐湿性試験を行う。劣化を早くさせ(寿命を高加速させる)ことで、信頼性の評価(目安)にする。実際の使用時よりも過酷な環境で劣化を加速させるため、通常の恒温恒湿槽での試験の約1/10の時間で劣化するので、短い時間で結果がわかる。実際の使用条件下での寿命を予測し、信頼性の向上(改善)につなげる。 国産では平山製作所とエスペックの2社だけがHAST装置をつくっている(環境試験の受託試験事業者はどちらかのHAST装置を導入していて、海外製品は輸入されていない。2025年現在)。トップベンダである平山製作所はHAST = Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress Testと説明している。直訳すると「高度な加速の温度と湿度のストレス試験」。つまり「高加速 温度/湿度/圧力 試験」、「高温高湿ストレス試験」である。 耐湿試験には次の3つがある。 1. 高温高湿試験 : 通常の恒温恒湿槽で温度・湿度を85℃・85%RHで行う。THB(Temperature Humidity Bias、温湿度バイアス)と呼称する試験もある。 2. HAST : 湿度85%RHの不飽和試験を主に指す。 3. PCT(Pressure Cooker Test) : 100%RHの飽和試験を現在では指すことが多い。PCTは高温の飽和加圧水蒸気(100%RH)に試料を晒すことで、HASTよりも高加速で劣化させる。 2.と3.を高加速寿命試験と呼び、HAST/PCTやPCT(HAST)のように両者を1つにした表記をされる。PCTは「プレッシャークッカー試験」と呼ばれ、HASTのことを「不飽和プレッシャークッカー試験」ともいう。高加速寿命試験(HAST/PCT)はIEC 60068-2-66やJIS、JEITAなどの各種の規格(や団体)で規定されている。 HAST装置は環境試験器の1種だが、恒温槽は通常は温度と湿度を制御するが、圧力容器の中で圧力をかける点が、通常の恒温槽との違いである。なのでHASTや高加速寿命試験装置などの呼称で、恒温槽とは区別されている。 PCTのほうがHASTより厳しい試験だが、現実には100%RHでないケースも多く、湿度を現実に即して設定する(湿度制御を行う)HASTが1970年代後半に登場し、現在の高加速寿命試験では主流になったといわれている 創業100年企業で、圧力釜メーカの平山製作所は、1970年代後半にNTTから「湿度を制御できる圧力容器」の開発を依頼された。これがHASTの原型になったという話がある(資料が残っていないので噂である)。

ham(はむ)

アマチュア無線、またはアマチュア無線家の呼称。日本のCQ出版はアマチュア無線の専門誌「CQ ham radio」を刊行している。 hamの由来には諸説あり定かではない。たとえば「アマチュア(amateur)の最初の2文字の前に、発音しやすいようにhをつけた」。または「演技の下手な大根役者を英語のスラングでham(ham actor)というが、素人(アマチュア)であることから、アマチュア無線にも使った」、など。 国内のhamの祭典に、夏の休日に毎年開催されるハムフェアがある。

HVAC(ひーばっく)

(Heating,Ventilating,Air-Conditioning) HVACは暖房・換気・空調などの「空調システム」を指す。商業施設や住宅などの、「部屋を暖房・冷却する機器」の総称。これに冷凍を含めてHVAC&RやHVAC-「R」という表記をする。隔年1月に開催するHVAC&R JAPANは、国内唯一の冷凍・空調・暖房機器の展示会。主催:一般社団法人 日本冷凍空調工業会、後援:経済産業省。2024年の展示会名称はHVAC&R JAPAN 2024(The 43rd Heating,Ventilating,Air-Conditioning and Refrigerating Expo.第43回冷凍・空調・暖房展)。英語の「暖房・換気・空調・冷凍」の頭を取ってHVAC&Rとなる。 2024年のHVAC&Rの会期は2024年1月30日(火)~2月2日(金)の4日間、東京ビッグサイト 東展示棟1, 2ホール。出展者数:約150社、小間数:約770。来場者は33,513人、次回開催日時は2026年1月27日(火)~30日(金)と報告されている。2024年に出展した計測器メーカは日本カノマックス(風速計など)、テストー(testo)(多機能で多用途に対応するマルチ環境計測器、たとえばtesto 400は風量・風速以外も測定可能)、ミッシェルジャパン(rotronic社の温湿度測定器など)、イチネンTASCOなど。多点風速計の一番のユーザは空調機器メーカなので、風速計メーカは出展必須の展示会といえる。以下の参考記事で日本カノマックスを取材。 HVACを「ヒーバック」と読ませるのは、日本電設工業協会主催の展示会 JECA FAIRを「ジェカ」フェアと呼称するのと同じくらい強引だと、業界関係者ではない筆者は感じるが、業界では一般的な呼称である。どちらにせよ、2展とも主催者が決めた展示会呼称に関係なく(全く影響されることはなく)、来場者で賑わっている。業界が限定されるニッチな展示会である。冷凍・空調・暖房機器といっても家電ではなく業務用である。なぜなら家電メーカが大きなブースで出展し、アトラクション的なイベントを行うことはなく、家族連れも見学しない。 HVACと呼ばれる空調システムは1900年頃に開発されたといわれるので、歴史のある技術だが、いつからHVACと呼称されているかは定かでない。「空調を取り巻く市場は、HVAC&Rと呼ばれる」という解説もあるので、空調の業界関係者には「ヒーバック」は常識(当たり前のことば)である。 自動車の電装品で有名なデンソーは、「車室内を快適に保つために、風の温度や風量、吹き出し口の調整を行うカーエアコン」をHVACと呼び、COA HVACなる製品を開発した旨をホームページに掲載している。日産もカーエアコンをHVACと呼称している。空調のトップベンダ ダイキンの関連会社に、ダイキンHVACソリューション東京株式会社やダイキンHVACソリューション東海株式会社がある。 HVACの読み方は「エイチバック」という解説もある。いずれにせよ、日本独自の呼称ではなく、海外でヒーバックやエイチバックと呼ばれ、世界的に(空調業界では)通用する呼称である。ただし関係者以外はまったく知らないニッチな用語である。