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- DIAdem(でぃあでむ)
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株式会社共和電業の計測器用ソフトウェアの名称。同社の計測器(ひずみ測定のハードウェア)と併用して、データ検索・読み込みから解析・レポート作成までをサポートし、対話式に作業ができる。
- Tier1(てぃあわん)
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メーカに直接納入する1次サプライヤのこと。Tier1に納品するメーカをTier2と呼ぶ。多くの部品を使う業界のサプライチェーンを示す用語だが、自動車産業で使われることが多い。
- TIA方式(てぃーあいえーほうしき)
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電流を電圧に変換する方式の1つ。Trance Impedance Amplifier(変換・抵抗・アンプ)の略記。入力電流を抵抗(インピーダンス)倍の電圧に変換する増幅器。O/E変換器に使われるPD(フォトダイオード)は電流出力型の光センサである。その出力を取り出すのにTIA回路が最も良く使用される。電流-電圧変換方式としては、デジタルマルチメータなどに使われている抵抗方式が一般的である。 参考用語:シャント抵抗、バードン電圧
- T&M(てぃーあんどえむ)
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Test&Measurementの略。欧米で計測器を表現するときに使われる。国内計測器メーカはあまり使わない。 欧米では計測器のことをtester(テスタ)やtest&measurementといっている。1990年代に世界的な総合計測器メーカのHP(Hewlett-Packard、ヒューレット パッカード、現キーサイト・テクノロジー)は計測器事業部門をTMO(Test&Measurement Organization)と呼称していた。日本の大手計測器メーカである横河電機も計測器部門(現横河計測)をT&M事業部といっていた時代があるが、現在はT&Mという表現はしていない(※)。この横河電機の例以外には、当時の国内計測器メーカはT&Mという用語は使っていない。 HPのTMOや横河電機のT&Mに触発されて、「計測はもう古い、T&Mが最先端だ」と解釈したあるレンタル会社上層部は、自社の計測器部門の組織名称を計測からT&Mに変更した。長年、計測畑にいた人はそんな部署名は恥ずかしいので、顔をしかめて「計測」が良い、と反論したが、新しもの好きの担当役員は譲らなかった。地味でニッチな計測に、ハイカラな部署名をつけて少しでも活性化しようという役員の配慮だったかもしれないが、実務者の心配は的中した。T&M部門の実務者は国内の各計測器メーカと名刺交換すると、かならず新しい部署名の由来を問われた。「T&Mとは何ですか? P&Gと近いですか?コンシューマ製品を扱い始めたのですか?」と聞かれて大変閉口した。それくらい当時の国内計測器メーカには「T&M」は奇異な、馴染みのないことばだった(P&Gとは、洗剤などの家庭の消耗品のブランドの、あのP&Gのことである)。 30年前に海外の大手計測器メーカが使い、それと近い関係にあった国内大手計測器メーカが後で使ったが、この2社以外にこの表現は国内では普及しなかった。計測器の総合展示会にT&Mなる名称は無い。Measureは計測の意味で使われているが(INTERMEASURE:計量計測展など)、隔年に大阪で開催される電気計測器の展示会は「計測展」である。つまり国内では「計測」をT&Mと表現することはほぼ無い。国内の計測畑の人々は「自分たちは計測だ」と思っていて、T&Mなどどいう変な略称は使わない。現在では一部の国内計測器メーカが使っている例が少なからずあるが、日本の計測器業界で通用する(認知された)用語とは思えない。ただし、現在でも海外メーカでは普通に「Test&Measurement」は通用する単語であるため、まちがいなく計測関連の用語である。 そういう事情なので、日本の会社でも社名にT&M(またはTM)とあったら、ほぼ外資系だと思った方が無難である。日本の計測器関係者が会社名で好むのは「計測」や「技術」というワードである。海外計測器メーカがtechnologyを社名に付けるのと同じく、日本でも「技術」は良く使われる。ただしT&Mはほぼ使わない。 移動体通信関連の用語でTM(Transpositional Modulation、移調変調)という技術がある。T&MではなくTMである。 (※)横河電機の電気計測器を継承した横河計測株式会社のホームページでは、一部の製品ページに「Test&Measurement」の表示がある。
- D/Aコンバータ(でぃーえーこんばーた)
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(Digital-Analog converter) D-A変換器ともいわれ、有限の2値(あるいは多値)のディジタル信号を連続的なアナログ信号に変換する電子回路をいう。
- DAC(でぃーえーしー)
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「DAコンバータ」の略記。デジタル(Digital)をアナログ(Analog)に変換する(Converter)部品のこと。「ADC(アナログデジタルコンバータ)」や「ADコンバータ」と記載されることも多い。「ダック」と読むとDAQ(データアクイジション、データ集録機器)になってしまう。地球温鈍化対策の一環として、2021年にはDAC(Direct Air Capture):二酸化炭素CO2を大気から直接回収すること、を「ダック」と呼称している。計測の用語としてはDACはダックではなく、そう読んだらDAQ(データ集録機器)のことで、間違ってもカーボンゼロの用語ではない。
- TSMC(てぃーえすえむしー)
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Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd.の略称。世界最大の半導体受託製造企業(ファウンドリ)。1987年に設立された世界初の半導体専業ファウンドリ。単なる半導体メーカの下請けではなく、最先端の製造技術を持ち、半導体メーカが設計した最先端のデバイスを製造できる世界No.1企業。インテルなどの世界の名だたるデバイスメーカが製造を委託している。アメリカのバイデン政権は半導体サプライチェーン構築のため、米国アリゾナ州フェニックスにTSMCの工場(12インチウェーハ)を建設することを2020年に発表した。日本でも九州(熊本県)への誘致に成功し、2024年には工場が稼働予定。
- DSO(でぃーえすおー)
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(Digital Storage Oscilloscope)現在のデジタルオシロスコープ(デジタルオシロ)の主流の方式。高速のサンプリングレートを持つADコンバータで、1回で信号波形を取りこむ、リアルタイム・サンプリングのオシロのこと。もう1つの種類として等価時間サンプリングの手法で、繰り返しデータ収集をして蓄積(ストレージ)するサンプリングオシロスコープがある。DSOの定義はオシロメーカによって若干異なるので、正確な解説は難しい。オシロの形名にDSOやMSO(ミックスドシグナルオシロスコープ)とつけるメーカが増えた。テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)には次のように解説されている。DSO(デジタル・ストレージ・オシロスコープ):A/Dコンバータを使ったデジタル・サンプリングで信号を取込むデジタル・オシロスコープ。アクイジション、ユーザ・インタフェース、ラスタ表示などをシリアル処理アーキテクチャで実行する。参考用語:デジタルストレージオシロスコープ、リアルタイムサンプリングオシロスコープ
- DSP(でぃーえすぴー)
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(Digital Signal Processor) デジタル信号処理に特化したマイクロプロセッサ(MPU/CPU)。デジタル信号処理とは、アナログをデジタルに変換して、デジタルで演算などの処理を行い、アナログに戻すことを指す。汎用のMPUでも同じ処理をすることはできるが、限られた時間内に高速にデジタル信号処理をすることに特化したMPUがDSPである。現在、デジタルで処理をしている電子機器は大変多いので、デジタルオシロスコープやFFTアナライザ、 パワーアナライザなど、DSPを搭載した計測器は多くなった。 メーカとしてはTexas Instruments(テキサス・インスツルメンツ、略記:TI)やAnalog Devices(アナログ・デバイセズ)が有名である。
- Tx(てぃーえっくす)
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有線・無線通信で送信データのこと。 Transmission dataの略記。送信機はtransmitter(トランスミッタ)と呼ばれ、小文字のxはデータの意味。送信機自体をTxと表記している例もある。
- DFT(でぃーえふてぃー)
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(Discrete Fourier Transform)日本語では「離散フーリエ変換」だが、DFTという表記も頻繁に使われている。
- DMA(でぃーえむえー)
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(Direct Memory Access)CPUの周辺デバイス間でデータを転送する際、CPUを介さずに、周辺デバイス間で直接アクセスするやり方のこと。「ダイレクトメモリアクセス」と呼ばれたり、DMAと表記される。キャッシュメモリやパイプライン処理と同じく、CPUの動作を高速化させる手法の1つ。参考記事:「車載マイクロコンピュータの基礎~車載システムを支える頭脳」マイクロコンピュータの高速化技術の章に、DMAの図解がある。
- DMM(でぃーえむえむ)
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(Digital Multi Meter) デジタルマルチメータの略記。DMMという表記は大変よくみかける。DMMやエレクトロメータ、SMUなどの電圧・電流・抵抗を測定する基本測定器の老舗、タケダ理研工業(現アドバンテスト。アドバンテストの計測器は2000年頃にエーディーシーに移管され、現在のメーカ名はエーディーシー)は、DMMをDVM(デジタル・ボルト・メータ)やデジボルと表現していた。デジタルマルチメータを「デジマル」と略記している例があった。ハンドヘルド(可搬型)のDMMは「テスター」と呼称されている場合もある。 参考用語:表示カウント数、表示桁数 参考記事:デジタルマルチメータの基礎と概要、デジタルマルチメータの基礎と概要Part2
- DLシリーズ(でぃーえるしりーず)
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(DL series)横河電機(現横河計測)のデジタルオシロスコープ(オシロ)の通称(愛称、ニックネーム)。現在のMHz~GHz帯域のオシロの主流がMSO(ミックスドシグナルオシロスコープ)になったため、現在はDLではなくDLM(MSOタイプのDLという意味)と称している。 1989年発表のDL1200シリーズは縦型、設置面積A4サイズ、小型・軽量なので片手で持ち運べる画期的な製品だった。同社は後発でオシロ(デジタルオシロ)に参入したが、それまで横型(左が画面、右が操作部)だったのを上に画面、下に操作部という縦型を発明した。周波数帯域は100MHzだったが、その後150MHzのDL1500、200MHzのDL1600、500MHzのDL1700と発表した。200MHz~500MHzのモデルを揃えて、500MHzのミッドクラスユーザから100MHz以下のローエンドユーザまで広くシェアを取った。本体価格は数十万円だが、顧客が確保できた予算内に収まるようにオプション(プリンタやメモリ、解析ソフトなど)を付けると100万円以上になることもあった。 DLシリーズは、世界的なNo.1デジタルオシロのテクトロニクスTDSシリーズと競い、日本市場を2分した。日本市場のシェアはNo.1がTDS3000シリーズ、No.2がDLシリーズと思われる(横河レンタ・リースが開催する有料実機セミナーはTDSシリーズとDLシリーズを選択できるがその実績から推定)。文教向けの安価なオシロを販売していたケンウッド(現テクシオ・テクノロジー)以外の国産計測器メーカ(日立電子や岩崎通信機、パナソニックなど)はほとんどが撤退することになった。岩崎通信機はアナログオシロ時代はNo.1だったが、デジタルオシロになってからはレクロイのOEMという状態が続き、DLシリーズに対抗できる状態ではなくなった(最近は自社開発で8chモデルDS-8000シリーズを2020年に発売している)。 DLシリーズは操作性が(テクトロやキーサイト、岩通などの)従来のオシロとは異なり、ボタンの数や配置、ファンクションキーによるツリー構造の機能選択など、独自のもので、アナログオシロから脈々と続いてきたオシロの操作性を無視している面があり、通常の電気・電子技術者には取っつきにくいという感想だった。ただし、マイクロプロセッサの普及により、従来のハードウェア設計者ではなく、電気の基礎知識に疎いソフトウェア技術者が増加し、彼らがデバッグで使うには「使いやすいオシロ」として評価されることもあった。ロングメモリにこだわったこともTDSシリーズとの差別化になった。当時はロングメモリはレクロイ(現テレダイン・レクロイ)の特長だった。 DLシリーズはDL1500~DL1700の時代に横河電機の計測器事業部門の稼ぎ頭だったが、2000年代に1GHz帯域に参入したDL9000シリーズが短命に終わり、このモデル以降にGHz帯域のモデルを開発していない。横河計測のオシロの周波数は最大500MHzである(2022年9月現在)。DLMとなってからはDLM2000~3000、4000、5000、DLM6000などのモデルを発売したが、2000年代中頃から中華系(中国・台湾製)の激安オシロが日本に上陸し、オシロの価格破壊が起きたため、現在のDLMシリーズは以前のDL1500~1700時代のような販売数・額ではなくなったと推測される。 参考用語:汎用オシロスコープ 参考記事:多チャンネルのオシロスコープ特集〜大手5社の8chモデル紹介(2021/05/31公開) 比較表は各社のモデルがカバーする周波数帯域が俯瞰でき、各メーカのラインアップが想像できる。
- DOA(でぃーおーえー)
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(Dead On Arrival)到着時死亡。医療用語で「緊急病院に到着時にはすでに死亡していた」こと。計測器も「到着時動作不良・故障」のことをDOAと呼んでいる(特に海外メーカ)。メーカの出荷検査で漏れたのか、輸送時の振動や取扱いで不具合が生じたのか、理由はわからないことが多い。届いた計測器をユーザが使おうとしたが、電源が入らず起動しない、起動したがOSが立ち上がらない、など正常な動作が確認できず、受け入れ検査不良と判定されることがある。計測器は精密機器であるため、一定の比率で納入時不良が発生する。メーカの品質管理部門では納入時不良(DOA)の管理をしている。
- ToF(てぃーおーえふ)
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(Time of Flight)time of flightとは「飛行時間」。レーザーやLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)から対象物に光を当て、反射光を測定して対象物との距離を計算すること。このToFの原理を使ったセンサは生産ラインなどに導入されている。そのためToFセンサと呼ばれる。ToFセンサを内蔵したカメラは被写体の奥行情報があるので、顔認証システムに応用されている。
- DO計(でぃーおーけい)
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液体中の酸素の量を測定する機器。(=溶存酸素計)
- D級アンプ(でぃーきゅうあんぷ)
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オーディオ機器に使われるパワーアンプには、A級・AB級・D級などの種類がある。それぞれ増幅する方式が違い、どんな音をスピーカから出すか特長がある。A級アンプは大音量ではなく小音量でクリアな音を出すので、音質重視である。D級アンプはデジタルアンプ、スイッチングアンプとも呼ばれ、スイッチング動作で波形をつくり、入力信号のレベルに応じてパルス幅を変調して出力する方式。 スイッチング動作は高効率のため、大出力でウーファーなどを鳴らすのに向いている。音色は重視していないがA級などより安価なアンプ。 参考記事:ファンクションジェネレータの基礎と概要 (第3回)・・スマホやPCに使われるD級アンプの駆動回路をファンクションジェネレータで構築してスピーカを駆動させる例が図解されている。
- D級パワーアンプ方式(でぃーきゅうぱわーあんぷほうしき)
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交流電源でのスイッチング方式で、原理的には半導体のONとOFFの状態を高速で行い電圧調整する。半導体のリニア領域で抵抗値分圧し電圧調整する方式(リニア方式)に比べエネルギー損失が少なく効率が高いが、リニア方式に比べ応答速度やノイズの点では多少劣る。(株式会社高砂製作所の「交流電源」用語解説より)
- D-subコネクタ(でぃーさぶこねくた)
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コンピュータと周辺機器をつなぐケーブルに多く使われている、小型の多ピンコネクタ。ピンの外側を金属が囲み、嵌合すると金属で覆われシールドされる。たとえば、HDMIなどが普及する前の古いモニタ(ディスプレイ)のコネクタは15ピン、セントロニクスやRS-232Cのプリンタは25ピン。Wikipedia(ウィキペディア)の記述から要点を抜粋すると、「D-subminiature(ディー・サブミニチュア、通称: D-sub)コネクタは、2~3列に並んだピンコンタクト(ソケットコンタクト)がアルファベットのDの字に似た形状の金属シールドに囲まれていることが語源。 アメリカのキャノン社が1952年に開発した。」。D-subコネクタが作られた当時は大型コンピュータの黎明期で、十分にsubminiature(超小型)だったと推察するが、今やパソコンや携帯機器など小型の電子機器の普及でモニタのコネクタはより小型のHDMIなどが主流になっている。現在はAmphenol(アンフェノール、略称:AMP)社の角型コネクタが代表的。そのため、「アンフェノールのコネクタ」、「AMPの15ピン」などと呼ぶ人もみかける。