計測関連用語集

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QAM(かむ)

(Quadrature Amplitude Modulation) 読み方:カムまたはキューエイエム。日本語では「 直交振幅変調(または直角位相振幅変調)」だが、QAMという表現(表記)の方が良く使われている。デジタル変調の1つ。位相が直交する二つの波を合成して搬送波にして、振幅を変化させてビット値を割り当てる変調方式。たとえば64QAMは1つの搬送波に8段階の振幅変調をして64値(6ビット)を送れる。現在主流のデジタル無線通信で利用されている変調方式。 IQ座標軸(I:In-Phase、同相。Q:Quadrature-Phase、直交位相)で変調の様子を表した波形をコンスタレーションと呼ぶ。 参考用語:I/Q信号、I/Q変調、I/Q変調信号発生器、I/Qジェネレータ

QoS(きゅーおーえす)

(Quality of Service) 一般的には利用者に提供される「サービス品質」のことだが、特に通信(ネットワーク)の世界で使われることば。ネットワーク(通信回線網)で提供されるサービス品質として出てくることが多い。ルータや伝送装置などのネットワーク機器にはQoSが実装されている。ある特定の通信を優先して伝送させたり、帯域幅を確保するなど、そのネットワークの中で重要度(優先度)が高いパケットが確実に伝達される(届く)ようにサービス品質が規定されている。 QoSの良否を定量的に判定する尺度をQoSパラメータと呼ぶ。QoSとQoSパラメータには一定の関係があるが、その関係は単純ではない。たとえば野球選手の質(良い選手か悪い選手か)はQoSで、QoSパラメータには「打力:打率3割以上」、や「走力:6秒以内/50m」などがある。QoSパラメータのことをQoSと呼んでいる場合もある。 QoSは提供者側(プロダクト目線)のサービス品質だが、似たことばにQoE(Quality of Experience、ユーザ体感品質)がある。 テクトロニクスは、放送事業者が番組のQoS監視に使う、PQM3000型プログラムQoSモニタという計測器を2000年頃に販売していた(同社のビデオ事業部は2019年にTelestream社に売却され、PQM3000を含むテレビ・オーディオ測定器から撤退している)。

Q値(きゅうち)

(Q factor) リアクタンス(インダクタやキャパシタ)の性能を表す指標。QはQualityの略。クオリティーファクタを記号「Q」で表すので「Q値」と呼ばれる。値が大きいほど性能が良い。Q値を測定するのがQメータである。 参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第1回)の2ページ目・・Qメータの回路図など説明がある。 計測器情報(会員専用):Qメータの製品カタログ

QPSK(きゅーぴーえすけー)

(Quadrature Phase Shift Keying)日本語では「四位相偏移変調」だが、QPSKという表記の方が良く使われている。デジタル変調の方式の1つ。搬送波の位相の変化に4つの値を持たせる変調方式。PSKの1種だが、位相が90度ずつ離れた4つの波を切り替えて送る。無線LAN(IEEE802.11)などで利用されている。

Qメータ(きゅうめーた)

(Quality meter) リアクタンス(インダクタやキャパシタ)の性能を表す指標にQ値(Q Factor) があり、Q値を計測できるのがQメータ。たとえばキャパシタのQ値は、理論的に純粋なコンデンサとして動作する指標で、誘電正接(誘電体損)の逆数である。つまりQメータはtanδ(タンデルタ)の測定もできる。 測定項目は高機能なLCRメータに似ているが、用途が違う。すでに生産中止だが株式会社目黒電波測器(現株式会社計測技術研究所/電子計測器事業)のQメータ、型式MQ-1601の製品カタログには「高周波ケーブルのインダクタンス、キャパシタンス、特性インピーダンスなど広範囲に測定できる。測定周波数は15.5kHz~50MHzで、6桁の周波数カウンタを採用し正確な周波数設定と読み取りが可能。別売の誘電体損測定台でtanδを測定。」とある。つまり、高周波でケーブルのQ値やtanδを測定する目的で使われたと思われる。Qメータを「無線周波数の測定器(いわゆるRFの測定器)」と説明している文献もある。当サイトではキーサイト・テクノロジーの製品カテゴリがLCRメータなどの回路素子測定器のため、それに倣って分類しているが、目黒電波は無線測定器の会社である。 Qメータによる交流インピーダンス測定手法を共振法やQメータ法と呼ぶ。Qメータの操作は熟練が要することや、LCRメータが普及したことにより、現在ではQメータはほとんど生産中止になっている。 参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第1回)の2ページ目・・Qメータの回路図など説明がある。 計測器情報(会員専用):目黒電波測器やHP(キーサイト・テクノロジー)のQメータの製品カタログ

quick brown fox(くいっくぶらうんふぉっくす)

元々はタイプライターの試験に使われた英語のパングラム。パングラムとはアルファベット26文字をすべて使い、なるべく重複しないようにした文書(言葉遊び)のこと。正式な文章は“The quick brown fox jumps over the lazy dog.”。和訳「素早い茶色の狐はのろまな犬を飛び越える」には全く意味はない。アルファベット26文字がすべて使われていることに意味がある。データ通信の分野で正確に送れるかの簡易試験にも使われた。通常はquick brown foxと略称される。Fox Massage(フォックス・メッセージ)と俗称されることもある。現在はフォントのサンプル例として使われることが一番の代表例。

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