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- ニーモニック(にーもにっく)
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(mnemonic)マイクロコンピュータ(マイコン、CPU)を動かすソフトウェアに関連する用語。マイクロプロセッサ(MPU)の動作を1行程ごとに表現したものを命令という。ニーモニックはアセンブリ言語で書かれた命令のこと。たとえばアセンブリ言語で「add a、b」は「aにbを加えて、aに格納する」動作を意味する。構文の構成は、「【Mnemonic】【Destination】、【Source】」で、Mnemonicは命令、Destinationは計算した値を格納するアドレス、SourceはDestinationに加える値を示す。ニーモニックはadd、move、store、LD(loadの略記)などのような英語(やその略記)で、直感的にわかりやすい表現になっている。マイクロコンピュータの構造と動作原理は以下の記事に詳しい。参考記事:車載マイクロコンピュータの基礎~車載システムを支える頭脳
- 臭いセンサ(においせんさ)
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臭いを検出するセンサ。臭いを数値化するので、臭い測定器などに使われる。ガスの臭いを検出して危険を知らせるということで、家庭用ガス検知器のトップメーカ、新コスモス電機には、臭いセンサや測定器がある。測定器は可搬型が多く、通販でも購入できる。センサの方式には各種あり、現在も研究開発が進められている。
- ニキシー管(にきしーかん)
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(nixie tube) 1970年頃に主流だった表示器。電卓や計測器などに使われた。外観は真空管だが、内部にネオンガスなどが封入されている。電極が数字の形になっていて、電圧をかけるとオレンジ色に数字が光って表示される。0から9までの電極を前後に並べているので、よく見ると数字によって奥行きがあることがわかる。初期のデジタルマルチメータ(DMM)に採用されていたことが以下の記事に紹介されている。
- 2現象オシロスコープ(にげんしょうおしろすこーぷ)
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(2 phenomenon oscilloscope) 2ch(channel、チャンネル、チャネル)入力のアナログオシロスコープのこと。 アナログオシロスコープはブラウン管の蛍光面に電子ビームをあてて光らせる。電子銃から放出された電子は、垂直と水平に電圧が印加された経路(電磁界)を通り、軌道を曲げる(描画したい波形に応じて印加電圧を制御する)。1つのブラウン管に電子銃は1つのため、入力は1chである。1台のオシロスコープで2つの信号を観測できたら、時間差や電圧の違いを比較でき、大変に便利である。そこで1つのブラウン管で2つの信号を表示できるように、2信号を交互に切替える電子回路を付加した。切替え速度が人間の目の感覚より速いので、残像によって2信号は同時に表示される。切替えるやり方は、1回の掃引の間に何度も繰り返し切替える(CHOPモード)と、掃引ごとに1chと2chを表示する(ALTモード)の2つがある。chop(チョップ)は「切り刻む」こと、ALTはalternately(交互に)の略である。 2つの信号が観測できる(入力が2つある)オシロスコープは、「従来の1信号ではない」ということを「2つの信号(2現象)が観測(表示)できる」ということで、「2現象オシロスコープ」と呼んだ。つまり2chオシロスコープである。確認したい回路の入力をch1、出力をch2に接続すれば、この回路での信号変化(入出力の特性)を簡便に知ることができるので、2chモデルは有効なツールとなった。 2ch入力になったことで、ch1とch2の表示選択や、chごとのレンジ設定、波形表示の基準位置のつまみなど、現在のオシロスコープにつながる機能(操作部)ができた。X-Yモードによるリサジュー表示も2chならではの機能である。 トリガ方式のオシロスコープは1947年の511型(テクトロニクス)、1954年のSS-751(岩崎通信機)がはしりで、1950年代にはエッジトリガ機能を搭載したモデルが普及した。トリガスロープの設定は当時からあったと思われるが、2現象モデルの初号機がいつ登場したかのか記録がない。1972年発売のテクトロニクスの465は周波数帯域100MHz、入力2chで、20年以上販売したロングセラーである(200MHzの475、350MHの485も同時発売)。1992年発行の製品カタログには「LSIスコープ 100MHz 2現象オシロスコープ」とある(※)。465以前に2chモデルがあったかは不明だが、1990年代には「2現象オシロスコープ」と呼称していたことがわかる。 国産の岩崎通信機やケンウッド(現テクシオ・テクノロジー)も2現象オシロスコープを品名にしたモデルを発売している。中古版売サイトに掲載されたケンウッドのCS-1022(20MHz、2ch)は2現象オシロスコープで、前面パネル(つまみや画面の配置)は465とほぼ同じで、当時の2chモデルの操作部を知ることができる。背面写真には「MANUFACTURED BY TRIO-KENWOOD CORPORATION MADE IN JAPAN」とあるが、製造年月はない。トリオは1965年にオシロスコープを発売し、1986年にケンウッドに社名変更したので、1986年頃の2現象オシロスコープと思われる。テクトロニクス2246の製品カタログ(1986年発行)によると、仕様は100MHz、4chである。つまりテクトロニクスは2現象オシロスコープとは別に周波数帯域を伸ばしたモデルを1980年代に着々と発売している。国産メーカがテクトロニクスと同等の高性能モデルをどれだけ作ったかは不明だが、2現象オシロスコープと題した安価なモデルは、多くつくったと思われる(中古販売サイトのモデルからの推測)。 1980年代にデジタルオシロスコープが登場し、1990年代はアナログとデジタルが混在したが、2000年以降はデジタルが主流となっていく。2現象オシロスコープの登場は1960年代と推測されるが、1990年代まで国産メーカの主力アナログオシロスコープ製品(安価モデル)として販売されていた。デジタルオシロスコープは1990年代には4chモデルが主流となっている(安価な2chモデルもある)。 ハンドヘルドのオシロスコープ(数万円以下/台)は2chモデルが多い。2022年に日本法人ができたOWON(オウオン、中華系オシロスコープのメーカ)には「HDS200シリーズ 2チャンネル デジタル・オシロスコープ」がある。現場測定器をラインアップする株式会社マザーツール(長野県上田市の国産メーカ)は、ハンドヘルドの2chモデル「MT-775 フルカラーハンディタイプ2現象オシロ + DMM 4000カウント」を発売している。海外メーカは2現象とはいわずに「2ch」、国産メーカは「2現象」の呼称(品名)がいまでも続いている例といえる(アナログではなくデジタルになっても)。 主要な欧米、国産の計測器メーカはアナログオシロスコープをすべて生産終了している。新興の中国メーカのアナログモデルが輸入されている(以下の、2chアナログモデルの例を参照)。 (※) 465の品名が1972年発売時に何だったかは不明(2現象と呼んでいたかはわからない)。1990年頃はアナログの2chモデルを「2現象オシロ」と呼ぶのが普通だった。1989年発行の2205の製品カタログにも「20MHz 2現象ポータブル・オシロスコープ」とある。国産メーカ同様にテクトロニクスも安価な2chモデルを「2現象」と呼んでいたことがわかる。ただし現在では同社に「2現象」と呼称するモデルはない。
- ニコルス線図(にこるすぜんず)
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(Nichols Diagram) 周波数応答関数(伝達関数)を表示する図の1種で、縦軸をゲイン(利得)、横軸を位相で示す。他に実数部と虚数部で示したナイキスト線図がある。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)
- 二酸化炭素測定器(にさんかたんそそくていき)
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大気中に含まれる二酸化炭素(CO2)の濃度を測定する機器。 (=CO2計)
- 二酸化炭素濃度計(にさんかたんそのうどけい)
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大気中に含まれる二酸化炭素(CO2)の濃度を測定する機器。 (=CO2計)
- 二酸化炭素分析計(にさんかたんそぶんせきけい)
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試料ガスに含まれる二酸化炭素(CO2)の濃度を測定・分析する機器。
- 二次電池展(にじでんちてん)
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正式な展示会名は「BATTERY JAPAN 国際二次電池展」(2023年よりこの名称に変更)。RX Japan株式会社(旧リードエグジビションジャパン)が開催する、複数の併設展「スマートエネルギーWeek」は、世界最大級のエネルギー総合展として、太陽光、風力、蓄電池、水素・燃料電池などエネルギー分野の展示会が同時開催される(2022年春展は7つの展示会が開催されている)。TechEyesOnline取材班はFC EXPO、二次電池展、スマートグリッドEXPOなどの展示会を取材している。
- 2出力電源(にしゅつりょくでんげん)
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1台で出力数2chの多出力直流電源。
- NIST(にすと)
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(National Institute of Standards and Technology)アメリカの国立標準技術研究所。計測器の校正に関する機関として良く登場する。
- 二相鋼(にそうこう)
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二相ステンレス鋼は、高クロム(Cr)に適量のニッケル(Ni)を添加してオーステナイトとフェライトの二相組織とした高強度・高耐食ステンレス鋼である。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)
- 二端子対回路(にたんしついかいろ)
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(two-terminal pair network、two ports)入力端子対と出力端子対の2組の端子からなる電気回路やデバイス。合計4端子なので四端子回路とも呼ばれる。トランジスタも2端子対回路の1種といえる。 入力と出力の電圧と電流の条件を変えて、それぞれの関係を特有のパラメータで示すことで、等価回路を使った便利な計算をすることができる。このパラメータを使うと、入力と出力の間にある回路の内部を無視して、ある特性を持った暗箱(ブラックボックス)として扱い、回路の分析を単純化できる。 二端子対回路で入力と出力の電圧と電流の関係を示すパラメータとしてZパラメータ、Yパラメータ、hパラメータ、gパラメータ、Fパラメータがある。これらパラメータはすべて行列で表現される。たとえばZパラメータは「入力または出力端子を開放し、流れ込む電流を0にしたとき」の入力電流・電圧、出力電流・電圧の関係を示した数式である。 二端子対回路で電力の関係を示しているのが、ネットワークアナライザで使われるSパラメータ(Scattering parameter、散乱パラメータ)である。 二端子対回路は入力と出力の関係に着目して、その回路網やシステムを等価回路に置き換え、ブラックボックス化して、システム(系)の伝達関数を使って分析や計算を便利に行う物理・数学の手法で、電気や計測でも大変よく応用される。
- 2端子法(にたんしほう)
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(two-terminal method) 一般にテスタなどで抵抗を測定する場合は2本の線でDUTに接続する。これを2端子法(または2端子測定法、2端子接続、2線接続)と呼ぶ。抵抗測定器の代表であるデジタルマルチメータ(DMM)も通常は2端子法で測定する。抵抗値が10Ω以下の小さな値になると、接触抵抗や測定ケーブルの影響を受けて正確な測定ができなくなり、4端子法を使う(高いインピーダンスでは5端子法)。 最も簡単な接続法であるが、接触抵抗、配線の直列インピーダンス、ケーブルや端子間の浮遊容量の影響を受けるため、数十kHz以上の周波数では誤差が多くなる。おおむねインピーダンスが10Ω~10kΩの範囲内での使用が望ましい。 参考記事: LCRメータの基礎と概要 (第2回)の2ページ目・・試料との接続方法を図解。
- ニッケテクノシステム(にっけてくのしすてむ)
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(Nikke Techno System Co.,Ltd.) 正式名:株式会社ニッケテクノシステム。2009年~2012年に存在した会社。まず、計測器の視点で説明する。ケンウッドの計測器事業部が分社化した株式会社ケンウッドティー・エム・アイが日本毛織グループ(ニッケ)の資本参加を受け社名変更した。ニッケテクノシステムのテクシオ事業部と称していたが、2010年頃の短期間しかこの社名は存在せず、株主はニッケから台湾の計測器メーカGood Willに移り、2014年には株式会社インステック ジャパン(Good Willの日本法人、日本での販売会社)を吸収し、現在の株式会社テクシオ・テクノロジーとなっている。ニッケテクノシステムという計測器メーカ名を知っている人は(通信計測器のActerna、アクテルナを知っているのと同じくらい)たいした計測器ツウである。 ニッケが発表した資料を元に説明する。ニッケ(日本毛織)の子会社であるニッケテクノシステムは東京都町田市に本社があり、事業内容は「電源・計測器・2次電池用検査装置等、FAシステム(半導体関連製造装置)、画像検査装置、の3つの製造販売」である。2012年7月10日にニッケは、「ニッケテクノシステムの電源計測器事業を台湾企業が設立する日本法人に譲渡し、FAシステム事業と画像検査装置事業は子会社のニッケ機械に統合する。」と発表した。発表資料には「電源計測器事業は約12億円の売上で、事業は台湾の計測器メーカGW社のもとでTEXIOブランド製品として継続する」旨が記載されている。ニッケテクノシステムは解散して無くなったので、現在ではその詳細がかわらないが、町田市は2000年頃に(ケンウッド・ティー・エム・アイが社名変更した)株式会社テクシオの本社があった(ニッケテクノシステムの本社と同住所かは不明)。 国産計測器の老舗ケンウッド(旧トリオ)が本体から分社し、株主が日本毛織だった時の短期間の会社名。現在は中華資本(台湾の計測器メーカ)の元でケンウッド時代から継続するTEXIO(テクシオ)ブランドを続けている。
- 日射計(にっしゃけい)
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日射を測定する機器。気象関連計測器の代表モデルで、近年太陽光発電が普及したため、据え置き型のモデルが多く市場に販売された。
- 日照量積算計(にっしょうりょうせきさんけい)
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日照量を測定し、積算値を算出する機器。電力計に対する積算電力計のように、日射計に対して使われる。
- 日本薬局方(にっぽんやっきょくほう)
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(Japan Pharmacopoeia)略記:JP。日本の医薬品に関する品質規格書。国・地域ごとに規定されている。日本では厚生労働省のHPに掲載されている。
- 2P-3P変換アダプタ(にぴんさんぴんへんかんあだぷた)
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(2P-3P conversion adapter) 3Pの電源プラグを2Pの電源プラグ(一般家庭用コンセントの形状)に変換するもの。3P-2P変換アダプタの別称。2P/3P変換アダプタや2P-3P変換プラグとも呼ばれる。
- 日本電気計測器工業会(にほんでんきけいそくきこうぎょうかい)
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電気計測器業界を代表する社団法人。国内の計測器メーカを中心に約80社の会員が所属している(2022年1月現在)。指示計器や電力量計、放射線計のメーカ(大崎電機工業、渋川桑野電機、東光東芝メータシステムズ、富士電機、三菱電機、ABBなど)も会員で、これらの製品群の委員会が設置されている。日本に法人がある海外計測器メーカ(キーサイト・テクノロジー、テクトロニクス、フルーク、ローデ・シュワルツなど)や計測器レンタル会社も会員になっている。計測と制御の専門展示会である「計測展」を1955年から毎年開催してきたが、現在は同じく一般社団法人である日本電気制御機器工業会、日本電機工業会と共催でII FES(アイアイフェス)を開催している。日本電気計測器工業会は、通称JEMIMA(Japan Electric Measuring Instruments Manufacturers' Association、ジェミマ)と呼称されることが多い。計測展/IIFESの取材記事と取材先は以下。