計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

検索用語一覧

19

各用語の詳細ページでは関連用語などを確認することができます。
このアイコンが表示されている用語には、詳細ページに図解や数式での説明があります。

ワープロ(わーぷろ)

「ワード プロセッサ」(word processor)の略。日本語の文書を作成するための機械。仮名(ローマ字)を漢字に変換したり、文章の追加・削除を簡便にしたり、作成した文章を印刷できる。1980年後半から1990年代に販売していた。外観は当時普及していたラップトップPCとほぼ同じ(ラップトップとは膝上に置けるという形状のこと)。ポータブル(ハンドキャリーできる可搬型)のタイプライターにサイズや外観が似ていた。ワープロには印刷機能(プリンタ)が標準装備されているので、重量はそれなりにあって決して軽量ではなかったと記憶する。 パソコンで表計算や文章作成をするアプリケーションソフトウェアがまだなかった頃(1990年頃)に、家電メーカがつくっていたが、現在はマイクロソフトのWORD(ワード)が広く普及しているので、ほぼ生産中止で、過去の遺物になった。富士通のOASYS(オアシス)、シャープの書院、NECの文豪、東芝のRupo(ルポ)などの製品があった。各メーカで特長があり、自分に合う製品を使用したが、反対に使い慣れない他社メーカの製品は、慣れるまで使いづらかった。筆者は家ではシャープの書院を使っていたが、会社にはOASYSがあり、文章作成の機能(やり方や段取り)が2社で異なる(OSがメーカ別に独自で、統一されていない)ため、大変苦労した。会社設備のOASYSはラップトップの画面よりも大きいモニタが付いていて、手でモニタを回転させると縦型から横型に変えることができた。そんなサイズなので、ほぼデスクトップ(据え置き型)として使用し、ハンドキャリー(場所の移動)はしなかった。 PCの普及とともに、四国の国産ソフトウェアメーカであるジャストシステムはワープロソフト「一太郎」を開発した。大変よく売れたが、世界的な独占企業となったマイクロソフトには対抗できず、2005年に販売を中止している。TRON(トロン)などのOSと同じく、アプリケーションソフトウェアでも、国産はシェアを取れず、海外の巨大企業が標準となり、世界中を支配する構図が完成している。2000年頃までの多くの日本の情報家電メーカは携帯電話をつくっていたが、AppleのiPhone(iOS)に席巻されて、2010年代にはほとんどが撤退している。これも日本メーカが世界標準にはなれなかった例である。 欧米の言語のようにタイプライターができなかった日本語を、コンピュータによってタイプライター化した画期的な機械がワープロだった。1980年~1990年代には文筆家だけでなくビジネスマンも、(請求書などの色々な)書類の作成にワープロを使用した。1990年代の後半には、一太郎やワードによってその役割はPCに移った。企業にPCが普及した1990年代後半には、ワードなどの文章作成ソフトウェアを使い、内勤営業が顧客に提出する見積書を作成する例などが増えていった。 コンビニエンスストアのイートインコーナで、書院(シャープ)を使い建築関係の種類を作成している人を筆者は発見した(2022年12月)。もうメンテナンスは終了しているので、記録紙の補充はできないと思われる。

ワールドワイド入力電圧対応(わーるどわいどにゅうりょくでんあつたいおう)

およそ各国で使用される商用電源の電圧に自動で対応する入力仕様の方式。100Vでも115V、120V、220V、230V、240Vでも切替や仕様変更しなくても対応する。ただしワールドワイド対応機種でも、国内向け仕様で、添付の入力ケーブルなどが100V専用の場合やコンセント形状が異なる場合があり、注意が必要。日本国内だけで使う場合でも、工場や実験現場など、複数の電圧が混在した環境では便利な機能である。(株式会社高砂製作所の用語集より)

YIG(わいあいじー)

(Yttrium Iron Garnet)イットリウム、鉄、ガーネットによる素子は、広範なRF周波数レンジで共振するため、スペアナ、シグナルアナライザの内部でフィルタとして使用されている。

YEW(わいいーだぶりゅ)

(Yokogawa Electric Works) 横河電機製作所(現横河電機)の略号。1986年頃まではYEWがCI(コーポレート・アイデンティティ)だった。 横河電機は1915年に電気計器の研究所として設立し、1920年に「株式会社横河電機製作所」になった。1986年に横河電機株式会社に社名変更し現在に至る(同社HPより)。 1983年頃までは「YEW」が企業ロゴとして表記されている製品が多かった。同社の指示計器 (針が振れるアナログ式の電圧計、電流計、電力計)は黒い箱型で、弁当箱の愛称があった。最上部には接続端子、その下の約半分くらいが(針が振れる)表示窓で、下半分の何もない黒い箇所に大きく「YEW」と刻印してあった。大学・専門学校などの工学系の学生は黒いYEWを使い実験を行ったので、YEWは電気測定器の代表と広く認識された。 YEWは1963年(昭和38年)9月にHP(ヒューレット・パッカード、現キーサイト・テクノロジー)との合弁企業、YHP(横河ヒューレット・パッカード株式会社)を設立するなど、日本の計測器のトップブランドであった。ただし1975年に世界初のDCS、分散形制御システム/総合計装制御システム「CENTUM」発表するなど、横河電機はFA/IA/PAメーカ(工業計器の会社)である。1988年にはYHPから資本を引き上げ、高周波測定器(移動体通信など)に参入し、2002年には(NTTに測定器を納入する)大手通信計測器メーカの安藤電気を100%出資のグループ会社とし、有線通信計測器や半導体をラインアップに加えるなど電気計測分野を拡充したが、現在はそれら全部から撤退している。2010年には測定器ビジネスを分社化し、横河メータ&インスツルメンツ株式会社(現横河計測)に統合するなど、今の横河電機のコアコンピタンスに従来の「電気計測」は感じられない。 現在の横河計測の電気計測器の日本市場シェアは10%以下(推定)。横河計測は大手計測器メーカの1社ではあるが、「横河」は現在ではトップブランドではなくなった。「横河」と聞いて一目置くのは、YEWを知っている高齢の電気技術者だけである。

Wi-SUN FAN(わいさんふぁん)

(Wireless Smart Utility Network for Field Area Network profile)次世代スマートメーター、流通オートメーション、家庭用エネルギー管理などのアプリケーションに使われる無線規格。Wi-SUNは日本のNICT(情報通信研究機構、ニクトと呼称)が開発した無線通信技術で、すでにWi-SUNデバイスは世界で約1億個出荷されたといわれる。Wi-SUNの通信速度と通信距離はLPWA(Low Power Wide Area)の1種だが、FANはフィールドエリアネットワークなので、広い屋外の通信である。Wi-SUN FANはLPWAを使って広域で通信する仕組み。日本発の広域IoT無線規格として、2.4Mbpsの仕様策定が進んでいる(2021年3月現在)。

ワイドレンジ電源(わいどれんじでんげん)

規定している定格電力内で、電圧/電流を任意に設定可能な直流安定化電源。従来の電源は電圧と電流の最大値で規定しているが、この種類の電源は電力(容量)で規定している。電圧(または電流)を最大に設定したときは、規定されている電力の値から電流(または電圧)の値が決まる。ズーム電源とも呼ばれる。菊水電子工業や高砂製作所、テクシオ・テクノロジーなどの計測用電源の大手メーカでは、現在の直流安定化電源の主力製品となっている。1991年に高砂製作所が「ワイド入力・ズーム出力」のコンセプトで発売した。そのため高砂製作所は「ズーム電源」といっている。その後、各社が同様の製品群を「ワイドレンジ電源」の名称でラインアップして、DC電源の主力機種群になった。参考記事:1/2に小型化、2000kWまでユーザで増設可能~電力回生型 双方向直流電源RZ-X 100kW 記事の最後に、高砂製作所がズーム電源を企画して開発した背景が書かれている。

Wi-Fi(わいふぁい)

無線LANの規格名称。語源はWireless FidelityやHi-Fi(High Fidelity)という説がある。無線LAN、IEEE802.11規格とほぼ同義に使われている。正確にはWi-Fi Allianceに認定されたIEEE802.11規格で、無線LANの1種。

Wireshark(わいやーしゃーく)

イーサネットのパケット収集やプロトコル解析ができるフリーソフトウェア。PC上でオンラインモニタができるため、計測器としてのLANのプロトコルアナライザは現在はなくなった(高速の規格に対応したモデルはある)。車載Eherenet(車載イーサネット)もWireshrkでモニタできるため、計測器としてのオンラインモニタは存在しないが、パケットの送信やスクリプトによるテストの自動化、ECU動作の擬似などはできないので、それにはドイツTechnica Engineering社の解析ソフトウェアANDi(Automotive Network Diagnoser、アンディ)などが使われる。 Wiresharkはフリーのパケットキャプチャソフトウェアで、汎用PCにインストールしてパケットキャプチャツールとして使用できるので重宝されている。無償のソフトウェアで、汎用PC上で動作するので広く使われている。しかしながら搭載されるPCのOSの制限を受けることもあり、高速・大容量のトラフィックのキャプチャに対応することが困難な場合もある。 参考記事:東陽テクニカ自社開発の大容量パケットキャプチャ/解析システム「Synesis」100GbE回線対応モデル ・・高速のプロトコルアナライザの製品例(100ギガビットイーサネット) 参考記事(会員専用):【展示会レポート】人とくるまのテクノロジー展 2022 横浜・・ガイロジック株式会社が取り扱っている車載Ethernet製品を取材。 計測器情報: Technica Engineering社の解析ソフトウェアANDi

ワイヤード(わいやーど)

(wired)有線通信のこと。無線通信はwireless(ワイヤレス)。無線測定器の雄、アンリツで良く使われている用語。アンリツで無線以外の有線通信の機種群である「光測定器や、伝送・交換・IPなどのネットワーク関連測定器」をワイヤードと呼称している。「無線はワイヤレスだから、有線はワイヤードだ」というのは無線・有線の両方に精通し、海外の販売比率が高い、同社ならではの表現といえる。つまりはっきり言うと「アンリツの社内用語(方言)」とみなされる。日本の通信計測器メーカでは「光通信」や「有線(通信)」という表現が一般的で、ワイヤードというのはアンリツ以外には聞いたことが無い。

ワイヤーハーネス(わいやーはーねす)

(wire harness)「自動車用組電線」と説明しているメーカもある。一般には機械の内部の配線に使われる通信や電力供給のためのケーブルのことだが、自動車内部のケーブル部品を指していることが多い。1000本以上の電線を束にした自動車の主要部品。配線の種類やコネクタ形状など、自動車によって違うため完全なカスタム品である。メーカは、電線メーカの住友電工や、静岡県に工場がある矢崎総業が有名。ワイヤーハーネスは自動車の重量に影響する(配線は軽量化の鍵)。また現在進行している電動化でも重要な部品の1つといえる。

ワイヤレス給電(わいやれすきゅうでん)

(Wireless Power Transmission) 有線ではなく無線によって電力供給する方式のこと。ワイヤレス電力伝送。小型の携帯機器から大型の自動車まで、各種の方式が研究されている。自動車の電動化に欠かせない要素技術の1つ。電力はmWからkWまで、用途はIoTからドローンまで、電力と距離によって、各種の方式がある。主な方式は、電磁誘導方式(従来型と磁界共鳴型)、電界結合方式、電磁波方式(マイクロ波を使用)、電磁波方式(レーザーを使用)がある。別名:無線給電。略記:WPT。 参考記事(会員専用): 【イベントレポート】EMCユーザ会議2018 (ローデ・シュワルツ・ジャパン主催) Part2・協賛メーカ・・株式会社テクノサイエンスジャパンの「自動車の非接触給電向け、磁界イミュニティー試験システム」 【展示会レポート】TECHNO-FRONTIER2018 (会場:幕張メッセ) Part2 電源システム展 ・・三菱電機エンジニアリング株式会社の「非接触給電の開発・試験に適した高周波電源」 【展示会レポート】イノベーション・ジャパン2018~大学見本市(会場:東京ビックサイト)Part1 ・・岡山理科大学の超低周波無線給電の研究~自動車の車体内に給電コイルを内蔵可能。

ワイヤレスLAN(わいやれすらん)

無線(ワイヤレス)通信でデータの送受信をするLAN (=無線LAN)。Ethernet規格の一部である「IEEE 802.11b」規格のことを指す場合が多い。

渡辺測器(わたなべそっき)

小形のデータロガーをラインアップしているグラフテック株式会社の以前の社名が渡辺測器株式会社。通称「ナベソク」。1949年設立の老舗計測器メーカである。横河電機(現横河計測株式会社)や三栄測器(現株式会社エー・アンド・デイの工業計測機器)と並ぶ主要なレコーダ(記録計)メーカだが、2社とは違いレコーダとともにプロッタに注力し、プリンタ(印字ではなく印刷する出力機器)のラインアップが充実していた。グラフテックとして、計測器(データロガー)だけでなく情報関連機器(イメージング入出力機器など)をつくる会社として存続している。1958年に日本初のX-Yレコーダ、1961年に日本初のX-Yプロッタを開発。1979年10月に「レコーダひとすじ三十年:渡辺測器三十年史(渡辺測器30年史編集委員会編)」という本を出版している。1983にグラフテックに社名変更。2004年に発売開始したデータロガー「GLシリーズ」は、キーエンスの小型データロガーのシェアを取ったと噂され、現在もラインアップは健在である。現在のレコーダの主流であるメモリレコーダからは撤退してしまったが、1980年~1990年代のメモリレコーダの3強はメモリハイコーダ(日置電機)、オムニエース(NEC三栄)、サーマルアレイレコーダ(グラフテック)だった(横河電機は計装向けのレコーダにも注力していて、計測器としてのレコーダは当時はオシログラフィックレコーダやアナライジングレコーダで、上記3社とは若干、設計ポリシーが異なる)。 計測器情報:グラフテック製品の例

WAN(わん)

Wide Area Network の略。「広域通信網」の意味で、電話回線や専用線を使って地理的に離れた地点にあるコンピュータ同士を接続し、データをやり取りすること。LANに対比して使われる用語。LANが普及するまでは、通信といえば公衆回線などの広域通信網が主体だった。LANが普及し、LANよりも広いエリアの通信も出始めると、LANと区別する意味でWANと言い始めた(1990年頃から)。現在はWANという表現はあまり聞かなくなった。

ワンセグ(わんせぐ)

モバイル機器向けデジタル放送。地上デジタル放送の1つのチャンネルの中の1セグメントのみを使用する。

Wandel&Goltermann(わんでるあんどごるたーまん)

2001年まで存在したドイツの老舗、通信計測器メーカ。1923年にウォルフラム・ワンデルとウルリッヒ・ゴルターマンが設立。日本語では「ワンデル・ゴルターマン」。略記:W&G。同じくドイツのヘルマン・シュワルツとロター・ローデが1933年に創業したRohde&Schwarz(ローデ&シュワルツ)社は無線通信の計測器で有名だが、W&Gは有線通信の測定器をつくっていた。1990年頃には日本企業でもW&Gのデータ通信や伝送・交換測定器などは多く使われていた。1998年のW&Gの売上額は5億ドイツマルク、グループ従業員は約1600人。信号発生器などの米国の計測器メーカWavetek(ウエーブテック)社と1998年に合併し、社名をWavetek Wandel&Goltermann(WWG)に変更。2000年に校正用の高精度計測器で有名なFluke(フルーク)にWavetekの精密機器製品群を譲渡(フルークは既存製品のWavetek名を維持する意向を発表したが、2022年現在ほとんどが生産中止かフルークブランドになっている)。WWGはWavetekの有線通信(LANや光ファイバ)、無線通信の測定器を継承。2001年にTTCと合併しActerna(アクテルナ)となる。2005年にActernaは光ファイバ関連計測器をラインアップするJDSU(JDSユニフェーズ)に買収される。2015年にJDSUの計測器部門は分割されViavi Solutions(ヴィアヴィソリューションズ)になっている。つまり旧W&Gの通信の計測器群はWavetekやTTCを含めてViavi Solutionsに継承された。日本の法人はViaviソリューションズ株式会社(2022年現在)。Viavi Solutionsはエアロフレックス(旧マルコーニ)の無線・防衛向け計測器も取り込んでいるので、欧米の通信計測器合体存続企業といえる。ほかに、光スペクトラムアナライザやネットワーク測定器(高速の光伝送の評価機器)をラインアップするEXFOがあり、キーサイト・テクノロジーやローデ・シュワルツ、フルークネットワークス以外の海外の通信計測器メーカはViaviとEXPOに収斂されたといえる。 W&Gという社名は、ウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードがHP(ヒューレット・パッカード)を創業(1939年、米国カリフォルニア州パロアルト)したのと似たようなもの。日本の計測器メーカでは小野さんが創業した小野測器や、横河さんが創業した横河電機(現横河計測)、武田さんが創業したタケダ理研工業(現エーデーシー)があり、創業者が2人の時は頭文字やイニシャルを会社名にするが、欧米では2人の姓を並べて社名にすることが多い。日本だったら「森・高橋株式会社」や「株式会社中村&井上」に相当するが、そのような命名はほとんどみかけない。 参考用語:伝送交換 計測器情報:Viavi製品の例

ワンデル・ゴルターマン(わんでるごるたーまん)

(Wandel&Goltermann)1923年創業、2001年に社名変更し無くなった、ドイツの老舗の通信計測器メーカ。現在はViaviブランドで継承されている。日本にはViaviソリューションズ株式会社があるが、機種群(旧企業の製品群ごと)で代理店が異なり、複数の商社やメーカが販売しているため、トータルなViaviブランドのイメージがわかりにくい。 参考用語:Wandel&Goltermann

WANプロトコルアナライザ(わんぷろとこるあならいざ)

WANでデジタル通信を行っている機器間に設置し、プロトコル(機器間で定められた通信方式)の検査や通信障害の解析を行う測定器。略称:WANアナライザ。1990年頃から、LANに対比する用語としてWANと言い始めた。当時商用開始されたISDNなどに対応したプロトコルアナライザをWANアナライザと呼んでいた。LANの機能があるものはHP(現キーサイト・テクノロジー)などは「WAN/LANアナライザ」というような品名だった。現在はWANという表現はあまり流行らなくなった。WANプロトコルアナライザも現在はほとんど生産中止である。

ワンボックステスタ(わんぼっくすてすた)

(one box tester) 携帯電話端末のRF送受信特性と呼接続試験を1台で一括に高速試験する測定器。アンリツ、キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツの製品に多い。標準信号発生器(SG)とスペクトラムアナライザ(SA、スペアナ)が1筐体に収まり、この1台で送受信試験その他ができることからネーミングされた。携帯電話が2G(アナログ)から3G(デジタル)になり、アナログ時代の無線機テスタという名称が、デジタル時代にワンボックステスタという名称になった。 アンリツの無線機テスタの形名はMS555で、形名の2文字目のSはスペアナを意味するが、ワンボックステスタはMT8801というように2文字目がTでテスタになっている。つまり、無線通信用測定器の雄、アンリツでは、アナログ無線時代の無線機テスタはスペアナの1種という位置づけだったのが、デジタル無線時代には総合試験機であるテスタという位置づけに変わったのである。トランシーバなどのアナログ無線機のテスタから、デジタル無線端末のテスタに位置づけが変化したといえる。 アンリツや安藤電気、日本無線などは無線通信がアナログ方式の時代に、携帯電話を含む無線機の総合試験器として「無線機テスタ」、「ラジオコミュニケーションアナライザ」という製品群をつくった。当時のキーサイト・テクノロジーの同等品はスペアナの1種のような品名だった。ところが3G(デジタル方式の無線通信)の時代になると、国産ではなく海外計測器メーカがone box testerといい始めた。そのため「ワンボックステスタ」は和製英語のようだが、正式な英語と思われる。ただし、計測器の品名に使われることはほぼなく、「無線機テスタ」、「ラジオコミュニケーションアナライザ」が品名である。そのため正式には無線機テスタの俗称という位置づけで、計測器の(事典などの)機種分類(カテゴリー名)は2005年頃は無線機テスタであり、ワンボックステスタという名称は見当たらない。キーサイト・テクノロジーは盛んに「ワンボックステスタ」と呼称したが、アンリツは品名などの名称には採用していない。2022年現在は、アンリツもカテゴリーとして「ワンボックステスタ」という表現をHPでもしているので、海外ではこの名称が定着したためと推測される(アンリツの売上は海外比率が高い)。 製品カタログ(会員専用):「ワンボックス」がタイトルに付く資料の例・・ワンボックステスタではない。

  • 1