計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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MSO(えむえすおー)

( Mixed Signal Oscilloscope) 現在の汎用オシロスコープ(オシロ)の代表的な機種群。従来オシロはアナログ信号を観測するものだが、I2Cなどの低速デジタル信号も観測できるデジタル入力付きが、ミドルレンジクラス以上では主流になった。MSOとはアナログとデジタルの両方の信号を観測できるという意味。古くはキーサイト・テクノロジーが自社オシロの特徴の1つとしてデジタル入力がオプションなどでできることを「ミックスド・シグナル」という表現をしていたが、このコンセプトをMSOというオシロの1つのカテゴリーとして確立したのはテクトロニクス。現在はオシロのモデル番号(形名・型式)やモデル名(品名・名称)に普通に使われている。たとえばテクトロニクスの「MSO3034 ミックスド・シグナル・オシロスコープ」など。横河計測の最新オシロDLM3000シリーズの品名は「ミックスドシグナルオシロスコープ」である(2020年7月現在。従来の形名「DL」を「DLM」にして、MSOであることをアピールする形名にした。)。

MS-DOS(えむえすどす)

(MicroSoft Disk Operating System) Microsoft(マイクロソフト)が開発したパソコン向けのOS。Windows以前の業界標準。 1970年代まではコンピュータの記憶装置はテープだったが、1980年代になるとフロッピーディスクなどのディスクがメディアの主流になった。MS-DOSは主にディスク管理を行うOSとして1980年代に発売され、DOS(ドス)は当時のパソコンの標準だった。

MSB(えむえすびー)

(Most Significant Bit)数値をバイナリで表現した場合の最上位ビット。または最上位バイト。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

MLCC(えむえるしーしー)

(Multi Layered Ceramic Capacitor)積層セラミックコンデンサ。誘電体と電極を多層にして小型化している。高周波での特性が良いので、近年多くの電子回路に使われる。電動化が進む電動車(EVやHEVなど)にも導入が進む。特性改善や小型化が今後も期待される。村田製作所や太陽誘電などの電子部品メーカがつくっている。

MWE(えむだぶりゅいー)

(Microwave Workshop&Exhibition) 電子情報通信学会 APMC国内委員会が主催する、マイクロ波技術の学術、産業、教育に関する国内最大級のイベント。MWEと略記されることが多い。パシフィコ横浜の展示ホール/アネックスホールで開催され、マイクロウェーブワークショップ(マイクロ波工学の初学者を対象にした基礎・入門講座、一流研究者が先端技術の発表を行う特別セッションなど)とマイクロウェーブ展 (Microwave Exhibition)で構成される。 展示会には主要なRFの計測器メーカが出展する(キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツ、アンリツ、森田テックなど)。計測器としてはスペクトラムアナライザ、デジタル信号発生器、ネットワークアナライザ、RFパワーメータなどが出展する。無線給電や5G、6Gなどの最新の無線通信方式も技術展示される。当サイトでは2回、展示会を取材している。 MWEのHPによると、古くは1990年に池袋サンシャインシティで開催された記録がある。コロナ禍で2020年~2022年はオンライン開催(リアルな展示会などは中止)となった。

M2M(えむつーえむ)

(Machine to Machine) 機器同士が直接ネットワークで接続し、相互に情報交換をしたり、機械が自動的に機械を制御する仕組み。従来から人が介在しない機器同士の通信はあったが、センサが進歩してセンシング技術が向上し、携帯電話や無線モジュール、小電力無線(LPWA)などの通信技術の進歩もあり、機械が多くの情報を収集できるようになった。M2Mで集まった情報はIoT(Internet of Things、モノのインターネット)によってクラウドにあがり、ネットワークには膨大な情報が蓄積される(ビッグデータ)。ビッグデータの分析から新しい価値が生み出される。

MDO(えむでぃーおー)

(Mixed Domain Oscilloscope) スペクトラムアナライザのオプションを持つオシロスコープ(オシロ)のこと。MSO(ミックスド・シグナル・オシロ)に倣って周波数軸(ドメイン)もあるというネーミング。テクトロニクスがオシロの形名にはじめて使用し、MDO4000Cシリーズ、3シリーズMDOなど、ミドルクラスのモデル名にはMSOかMDOを形名に使っている(2023年7月現在)。中華系オシロスコープメーカのGood Will Instrument(グッドウィル)もオシロの形名に使っているが(MDO-2000Eシリーズ)、それ以外のメーカでは見かけない(2023/7月現在)。Mixed Domainというフレーズには筆者は多少、違和感を覚えるが、テクトロニクス、Good Will以外のメーカもそうなのかもしれない。 最近のオシロスコープは高機能化している。信号発生器などオシロスコープ以外のオプションを揃えるモデルもある。MDOはそこ事を象徴する形名かもしれない。ADコンバータを従来の8ビットから12ビットにした高分解能オシロスコープが2010年代には増えたが、これは高機能化というより、従来から測定できていた電圧の値が、実は安価なDMMよりも精度が悪かったのを改善した、ということである。なので、DMMの機能を取り込んだ高機能化という解釈もあるようだが、筆者はそうは思わない。 1945年に創業し、翌年にはトリガ式オシロスコープを商品化したテクトロニクスは、長らく世界No.1のオシロメーカで、現在もトップである。同社はTDS、DPO、MSO、MDOなど、新しい機能のオシロのモデル名・品名を作ってきた。MSOという形名を使ったのはテクトロニクスが最初だが、ミッスド・シグナルというワードはキーサイト・テクノロジーがそれ以前の古い時代から使っていたワードではあるが。

MTDM(えむてぃーでぃーえむ)

(Multimedia Time Division Multiplexer)マルチメディア時分割多重化装置。TDMは1本の回線で複数のデータを送るために開発された通信手法。デジタルデータやデジタル化された音声などを1つの伝送路を時間ごとに割り振って伝送する。1990年代に基幹通信網の使用料金がまだ高額だった頃、MTDMの導入によって企業の通信料金を安価にできる、とNEC、富士通、日立製作所、沖電気、大井電気などなどの通信装置各社が発売した。安藤電気にはAP-9216 MTDMアナライザという可搬型の計測器があった。新しい通信装置ができるとそれを試験する計測器が開発・発売された。だいたいは電電ファミリー(NTTの旧社名である日本電信電話公社の研究開発を製品化する、NTTの出入りメーカ、お抱え企業、下請けメーカ、をNTTのファミリー企業という意味でこう呼んだ)の大手通信計測器メーカであるアンリツと安藤電気が対応する計測器を開発した。

MTDMアナライザ(えむでぃーでぃーえむあならいざ)

MTDM(Multimedia Time Division Multiplexer、マルチメディア時分割多重化装置)の評価をする測定器。有線通信の大手計測器メーカ、安藤電気の形名AP-9216の品名(現在は生産中止)。1980年代に通信回線の有効利用ができるTDM装置が各通信機器メーカから発売され、ユーザ(企業)の多くが導入した。当時の高速デジタル伝送サービスのI/Yインタフェースなどに対応し、TDMの単体試験や開通(対向)試験ができた。DPBX(デジタル構内交換機)と合わせて、装置の開発メーカから設置工事会社まで、広く使用された。筐体は約6.5kgのポータブルタイプ(同社のプロトコルアナライザの名機、AE-5104/AE-5105 データコニュニケーションアナライザと同じ筐体)で、現場作業では重宝された。AP-9216の前身にはAP-9215というモデルもあった。AP-9216の競合品はアンリツにあったが、モデル名は不明。現在はPBXやTDM装置が新設される状況ではなくなったので、MTDMアナライザの需要はほとんどないと推定される。

MBD(えむびーでぃー)

(Model Based Development) 自動車やパワーエレクトロニクスの開発で導入されているモデルベース開発の略記。日本語でもMBDと表現されることが多い。自動車向けの試験・検査装置を手掛けるエー・アンド・デイや、PSIM(ぴーしむ)を販売する MywayプラスなどがMBDのツールをつくっている。

MPPT(えむぴーぴーてぃー)

(Maximum Power Point Tracking) 日本語では「最大電力点(追従)制御」。太陽電池が発電する時に出力を最大化できる最適な電流と電圧の値(最大電力点、あるいは最適動作点)を自動で求める制御のこと。PV(太陽光発電システム)は気象条件などの変化で常に変動する最適動作点に追従しながら動作している。MPPTは効率良く電力を取り出す仕組みである。MPPT機能はパワーコンディショナ(太陽光発電のインバータ)に搭載されている。そのためパワコン評価用の試験機器(電源など)にはMPPT機能があるモデルがある。また、PV用のI-VチェッカにもMPPT機能のあるモデルがある。

MPEG(えむぺぐ)

Moving Picture Experts Group の略。映像データの圧縮方式の一つ。

MPEGアナライザ(えむぺぐあならいざ)

MPEG信号を解析する測定器。メーカによってはMPEGテストシステムとも呼ばれる。

MPEG測定器(えむぺぐそくていき)

MPEG(Moving Picture Experts Group)は動画や音声を圧縮・伸張する規格。MPEG測定器にはMPEG発生器やMPEGレコーダ&プレーヤーなどがある。カテゴリーはTV・映像関連測定器。地上波のデジタル化があった2000年代は盛んに使用されたが、現在はほとんど聞かない。代表的な計測器メーカはローデ&シュワルツとテクトロニクス。ただしテクトロニクスはTV・ビデオ関連測定器を2019年に売却したので、現在テクトロブランドのTV測定器は無い。また国内のTV・ビデオ関連測定器メーカもシバソクが撤退(アサカに譲渡)し、発生器はアストロデザイン、モニタ(ラスタライザ)はリーダー電子、の2社にほぼ集約され、MPEG測定器は国内大手計測器メーカはつくらなくなった。

MPEG発生器(えむぺぐはっせいき)

MPEG信号を発生する機能があるMPEG測定器。

MER(まー)

(Modulation Error Rate) 変調誤り率。TV関連測定器の測定項目にある。

MIMO(まいも)

( multiple-input and multiple-output)複数のアンテナを送信機と受信機の両方に使い、通信品質を向上させる技術。

MATLAB(まっとらぼ)

米国MathWorks社の数値解析ソフトウェア、プログラム言語の名称。計測器の中には、MATLABに対応しているモデルがある。

MultiSTAC(まるちすたっく)

ICEのトップメーカだったソフィアシステムズ(現株式会社Sohwa&Sophia Technologies)のフルICE製品の名称(1982年発売)。1996年にはUniSTACというJTAG ICE製品も発売している。

MIDI(みでぃ)

(Musical Instruments Digital Interface) 1981年につくられた電子楽器同士を接続するための世界共通規格。YAMAHA(ヤマハ)、KAWAI(カワイ)、Roland(ローランド)、KOLG(コルグ)の日本メーカ4社(※)と米国メーカ2社(計6社)の合意で策定された。現在ではこの規格名はあまり聞かないが、MIDI書式のファイルやMIDIシーケンサは現在も使われている。現在の電子楽器のインタフェースの基礎になっている規格。 計測器で良く出てくる似た名前の規格にMIPI(Mobile Industry Processor Interface、ミピー)がある。こちらはカメラやディスプレイなどのモバイル機器とそれにつながる機器に採用されている。最近のオシロスコープはシリアル通信の解析機能(オプションソフトウェア)が充実していて、MIPIに対応しているモデルもある。 (※)いずれもミュージシャンなら知っている楽器の世界的なメーカ。ヤマハ株式会社(1887年に山葉氏が創業)、株式会社河合楽器製作所(1927年、河合氏が創設)はピアノを代表とする楽器メーカ。ローランド株式会社(1972年設立)は世界中の音楽家が愛用する電子楽器メーカ。1980年発売のリズムマシンTR-808はラップミュージックをつくったといわれ、生産終了している現在でも、世界中の音楽家が愛用している(日本では通称「やおや」と呼ばれ、2023年にはNHKの音楽番組で著名な音楽家が取り上げている)。株式会社コルグ(1963年創業)はシンセサイザー、チューナー、DJ/ダンス関連製品、エフェクターなど、演奏をするミュージシャンが使う電子機器を幅広くラインアップしている。楽器メーカは世界に知れた日本メーカが複数ある。ヤマハ、カワイ、ローランドの3社が静岡県浜松市に本社があるので、浜松は楽器の町である。