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- I2C(あいすくうぇあしー)
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( Inter-Integrated Circuit) フィリップス社が提唱した周辺デバイスの通信方式。同一基板内で400 kbps程度を想定している。低速シリアル通信と総称されている規格の1つ。 500MHz程度の周波数帯域のミドルクラスのオシロスコープで、I2Cのバスモニタやデータ解析ができるオプションを持つモデルが多くなった。
- アイパターン(あいぱたーん)
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(eye pattern) デジタル信号のハイ/ロー(1/0)の時間推移を重ね書きで表示した図形。デジタル通信(デジタル伝送)の伝送品質評価に使われる。図形が目(eye)のように見えることに由来する。別名:アイダイアグラム(eye diagram)。アイの開口度合いから視覚的に伝送品質を確認できる。重ね書きされた複数の波形が同じ位置なら信号の時間推移は同じで、(立ち上がりや立ち下がりの時間やタイミングが変動していない)波形はシャープな形になる。この波形は品質の良い信号で、「アイが開いている」、「アイの開口が広い」と表現される。反対に、波形が細くなくて塗りつぶしたようになっていたら、波形の位置(タイミングや電圧)がずれている、品質の悪い信号で、「ジッタが悪い」という評価になる。 アイが開いている(波形の軌跡が塗りつぶす範囲が狭い)ほど、ジッタ(信号の揺らぎ)が少ない、品質が良い状態である。アイパターンを目視すれば、波形の縦の高さや横の幅からタイミングや電圧のマージンを簡便に知ることができる。信号にはオーバーシュートやアンダーシュートが起こるが、アイパターンはアイの形状からジッタなどを知り、必要なら設計を見直すなどのデバッグに使われる。多くの電気・電子回路の設計技術者にとって、アイパターンは基礎用語である。 アイパターン測定器としてはサンプリングオシロスコープ(キーサイト・テクノロジーの86100シリーズなど)が代表モデルだったが、広帯域オシロスコープ(高速オシロスコープ)が2000年代から普及し、マスクパターンがオプションで用意されるようになり、規格ごとのアイパターン評価(適合性試験、コンフォーマンステスト)はオシロスコープで自動測定できるようになった。マスクパターンとは「アイの開口」が通信規格の範囲内にあることを、オシロの測定画面で図形で規定するもの。測定者が波形から伝送品質(ジッタなど)を確認するのではなく、測定器のオプションソフトウェアが規格に合格しているかを評価(判定)する。
- アクイジション(あくいじしょん)
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(acquisition)acquisitionを和訳すると「取得、獲得」。計測器ではデータロガーやメモリレコーダなどで「データアクイジション(計測器へのデータの取り込み)」やオシロスコープの「アクイジション・モード」というように使われる用語である。 データ集録を示す「DAQ(ダック)」は「Data AcQuisition」の略記である。 テクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて(2009年9月発行)」ではスペクトラムアナライザの用語として「アクイジション:時間的に連続した整数個のサンプルあるいは信号の取込み」と解説されている。
- アクイジション時間(あくいじしょんじかん)
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アクイジション(Acquisition)はデータ集録機器(データロガーなど)やオシロスコープで使われる用語だが、テクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて(2009年9月発行)」ではスペクトラムアナライザの用語として「アクイジション時間:1つのアクイジションで表される時間の長さ」と解説されている。
- アクイジション・モード(あくいじしょんもーど)
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オシロスコープの機能の1つ。「サンプル・ポイントからどのように波形ポイントを構成するかを決めるモード。サンプル、ピーク・ディテクト、ハイレゾ、エンベロープ、アベレージ、波形データベースなどがある。(テクトロニクスの「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)より)」。テクトロニクスはオシロ解説(使い方、入門)でアクイジション・モードを使い分けることを説明している。横河計測も正式な機能として「アクイジション・モード」と表記している。キーサイト・テクノロジーは「データのアクイジション(捕獲)には・・・」という解説をしている。
- アクティブプローブ(あくてぃぶぷろーぶ)
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入力容量が小さいため高い周波数を測定出来る電圧プローブ。(=FETプローブ、能動プローブ)オシロスコープ本体によっては電源が必要となったり、使用出来るオシロスコープ本体が限られたりする。
- アナログオシロスコープ(あなろぐおしろすこーぷ)
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オシロスコープ(オシロ)は、電気信号の波形を映し出し、周波数や電圧を観測する測定器。アナログオシロはブラウン管に当てる電子線を水平方向と垂直方向に制御することで波形として表示する。測定データを保存できないため、ポラロイドカメラを表示画面を覆うように取り付けて撮影して保存する(カメラやカメラフードが、波形撮影用として、オシロのオプションで販売されていた)。略称:アナログオシロ。元々オシロはアナログだったが、その後開発されたデジタルオシロスコープと区別してアナログオシロというようになった。現在ではオシロの主流はデジタルオシロで、アナログオシロはほとんど見かけない。オシロは1931年に米国で強制同期式オシロが開発され、日本でも第二次世界大戦前に東京電気(現東芝)や松下無線(現パナソニック)などが製造・販売した(まず、オシロはアナログ式で登場した)。直近ではアナログオシロのNo1メーカは海外ではテクトロニクス、国内では岩崎通信機だった。 アナログオシロは2000年初頭まで販売されたが、デジタルオシロの低価格化と画面更新レートの高速化などで優位性が失われた。現在は生産中止で、市場でもほとんど使用されていない。安価であるという利点から、家電製品の生産ラインで導入される例があったが、新興国製の激安デジタルオシロによってそのような例は駆逐されてしまった。テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)には以下の説明がある。アナログ・オシロスコープ:波形を表示する機器で、入力信号は調節、増幅された後に電子ビームの垂直軸へ印加され、その垂直軸がCRT上を左から右へと移動して波形を表示する。化学的蛍光体がCRT上(陰極線管の表示画面の部分)にコーティングされていて、そこにビームが当たると、明るく輝く波形が表示される。 参考用語:シンクロスコープ 参考記事:デジタルオシロスコープの基礎と概要(第1回)。 ・・「歴史の長いオシロスコープ」の章で、アナログからデジタルへの歴史について解説がある。 計測器情報:アナログオシロスコープの製品例
- ENOB(いーえぬおーびー)
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(Effective Number Of Bits) ADコンバータの有効ビット 数のこと。ADコンバータの指標は分解能(ビット数)だが、もう1つの指標にENOBがある。分解能のビット数とENOBは異なる(ENOBは実測したSN比から計算式によって算出される)。2018年頃からオシロスコープ各社が高分解能モデルをラインアップした(従来、オシロスコープのADコンバータは8ビットだったが、テレダイン・レクロイが2012年に10ビットモデルを発売し、2018年以降に同業2社が追随した)。キーサイト・テクノロジーは高分解能オシロスコープの仕様にENOBを明記し、「分解能では不十分で、ENOBが重要である」という見解だが、他2社は特別に仕様欄に記載してはいない(つまり重要視していない)。「ENOBはメーカにとっては大切だが、ユーザは気にする必要はない」という見解もある。ADコンバータの代表的なデバイスメーカであるAnalog Devices(アナログデバイス)には「これほど年月を経てもENOBと分解能の関係は不透明」という技術資料がある。
- 移動平均(いどうへいきん)
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デジタルオシロスコープのアベレージング(平均化)機能で、平均値の計算方法の1つ。指定個数の平均をウインドを移動しながら行う。新しいデータを取り込む毎に、平均化対象範囲内の一番古いデータを捨てて、同じデータ個数の平均値を計算し直す。手動で停止させるまで、平均化動作を続ける。
- 岩通計測(いわつうけいそく)
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正式名称:岩通計測株式会社。2002年に岩崎通信機(岩通)の計測事業部門を分社化(同年は超高輝度ストレージスコープTS-81000が発売された年である)。2010年代後半に親会社(岩通)に吸収された。横河電機は2010年に計測器部門(オシロスコープや電力計測器など)を子会社の横河メータ&インスツルメンツ株式会社(現横河計測株式会社)に統合している。つまり岩通とは反対に計測器部門を別会社として切り離している。横河電機はプロセス・オートメーション、計装分野に事業を集中する過程で、半導体テスタ、科学分析機器、フォトニクスデバイスなどを本体から分社化や、撤退させてきた。計測器の事業も横河電機の主力ではないので分社化された。岩通が事業再編の中で計測器を本体に戻したのは、計測器事業が単独で収益を出すことが難しい時代に、計測器が岩通にとって必要な技術・商材と認識しているためと理解される。 2018年発行の計測器総合カタログ「IWATSU 電子計測器ダイジェスト2018 Vol.2」には計測器の連絡先として「岩通計測・第二営業部・計測系業担当/アカウント営業担当/国際営業担当と営業推進部 西日本支店」が明記されている。同社の第二営業部が計測器を販売していたことがわかる。時期は1990年頃と記憶しているので岩通計測のできる前だが、岩通の計測器の営業部門から計測器のレンタル会社である昭和ハイテクレントに複数人が転職している。 岩通の開発部門からはアドシステムズ(ISDNの擬似交換機の草分け)などの計測器メーカがスピンアウトで生まれている。岩通は古くからNTTに電話機を納品してきた中堅の通信機メーカ(電電ファミリー)だし、岩通計測はアナログオシロスコープの国内トップブランドという計測器の老舗(名門)である。 現在の岩崎通信機は、2009年に半導体評価用のカーブトレーサを発売し、パワーエレクトロニクス関連の計測器に傾注している。海外製の特殊なプローブも積極的に取り扱い、デジタルパワーメータの輸入販売など、同社ホームページには転売品が多く掲載されている。 岩崎通信機(京王線久我山、杉並区)、横河電機(JR中央線三鷹、武蔵野市)、日本無線(JR中央線三鷹、三鷹市)と、東京都の23区西端には計測器メーカが3社もある(日本無線は2000年頃までは計測器部門があり、アナログの無線機テスタをラインアップしていた)。付近の地元住民には、電話機の岩通(がんつう)、無線のJRC(Japan Radio Co., Ltd.日本無線)、計測器のYEW(Yokogawa Electric Works、横河電機製作所)と呼ばれていた。
- インステック・ジャパン(いんすてっくじゃぱん)
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(Instek japan) 2006年~2014年に存在した、台湾のGOODWILL INSTRUMENT CO.,LTD.(通称Goodwill、グッドウィル)が設立した日本法人(販売会社)。計測器のブランドはGW Instekである。正式会社名は「株式会社インステック ジャパン」。 GW Instek製品は日本に輸入されると、秋葉原の計測器ショップに陳列され、激安のオシロスコープは、アナログオシロスコープ時代からの老舗、日立電子(日立国際電気)や松下通信工業(パナソニックモバイルコミュニケーションズ)が計測器から撤退する遠因になった。それまで国内市場のミドルクラスのモデル(周波数帯域150MHz~500MHz)として売れていた、横河電機(現横河計測)のDLシリーズ(DL1540やDL1740など)も売上を落とした。GW InstekやRIGOL(リゴル)という中華系オシロスコープの上陸による価格破壊は、国産計測器メーカの退場にとどまらず、テクトロニクスやキーサイト・テクノロジーなどのオシロスコープのトップベンダーが安価なモデルをラインアップする契機となった。 2014年1月1日に(Goodwillの資本が入り傘下となった)テクシオ・テクノロジーがインステック ジャパンを吸収し、以降は日本での「GW Instekブランドのオシロスコープ、スペクトラムアナライザ、直流電源、マルチメータなどの販売・修理・校正の事業」はテクシオ・テクノロジーが継続した(同社ホームページより)。
- インターリーブ(いんたーりーぶ)
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オシロスコープで、サンプリングレートを高速化する手法。たとえば500MS/sのA/Dコンバータ(A/D)を2個使い、1GS/sのサンプリングレートを実現する技術。2個のA/Dを使用し、片方のA/Dには逆位相のクロックを入力し、2個のA/Dを交互に動作させ、2倍のサンプリングレートを可能にする。元来はコンピュータ、IT、メモリなどの分野の用語である。オシロスコープで導入されている例はまだ少ない。
- Infiniium(いんふぃにうむ)
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キーサイト・テクノロジーのGHz帯域のオシロスコープの通称(愛称)。Sシリーズ(500MHz~8GHz)からUXRシリーズ(10GHz~110GHz)まで6シリーズがある。UXRシリーズは2018年に発売され、110GHzモデルは世界最高(価格も最高の約1億円/台)のオシロである(2020年12月現在)。正確な定義は同社HPにも無いが、大まかにいうと同社の高速オシロ(周波数帯域がGHzで、解析機能が特徴の広帯域・高額のアナライザ)のニックネームといえる。Infinity(無限大)から作った造語という説があるが定かではない。同社の汎用オシロ(GHz帯域以下の従来のオシロ)には同様にInfiniiVision(インフィニヴィジョン)というニックネームがついている。
- InfiniiVision(いんふぃにびぃじょん)
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キーサイト・テクノロジーの汎用オシロスコープ(GHz帯域以下の従来の一般的なオシロ)の通称(愛称)。1000Xシリーズ(50MHz~200MHz)から6000Xシリーズ(1 GHz~6GHz)まで5シリーズがある(2020年12月現在)。正確な定義は同社HPなどにも記載が無い。Infinity(無限大)から作った造語という説があるが定かではない。同社の高速オシロ(周波数帯域がGHzで、解析機能が特徴の広帯域・高額のアナライザ)には同様にInfiniium(インフィニウム)というニックネームがついている。
- InfiniiMax(いんふぃにまっくす)
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キーサイト・テクノロジーの周波数帯域がGHz帯のオシロスコープ(オシロ)、通称(愛称)Infiniium (インフィニウム)、用のプローブの通称(愛称)。同社のHPやキーサイトエンジニアブログなど、Webや印刷資料にInfiniiMaxの定義や語源、命名の由来などは掲載・記載されていないので、「Infiniiumオシロ用のプローブをInfiniiMaxと呼称している」こと以外は不明である。「Infiniium オシロの能力を最大に引き出すプローブ」というイメージを想像させるネーミングである。 2000年代に発売された同社の54855A InfiniiumオシロスコープはInfiniiMax 1134Aプロービング・システム(1134Aプローブ・アンプとE2668Aシングルエンド・コネクティビティ・キットかE2669A差動コネクティビティ・セットのペア)を使用すると、4チャンネルすべてで20GS/s、周波数帯域6GHzという、当時のオシロの常識を変えた、広帯域オシロ(高速オシロスコープ)の幕開けとなった製品だった(当時はテクロトニクスやレクロイも含めて、リアルタイムサンプリングオシロでは4GHz帯域が最上位の最高機種で、大変高額な高級品だった)。54855Aの価格は数百万円したが、InfiniiMax 1134Aプロービング・システムは1本でほぼ百万円だった。当時の汎用オシロ、たとえば350MHz帯域の横河電機(現横河計測)のDL1740シリーズは、多くのオプションを付けて価格が百万円位だったので、「6GHz高速オシロはプローブ1本がほぼDL1台と同じ」と感嘆した記憶がある。 この帯域のオシロはプロービングに工夫が必要で、ただ接触すれば良いという代物ではない。プローブのアクセサリは大変多く、標準付属品には消耗品の細かい部品がたくさんあるため、レンタル会社は運用に大変手間がかかった。はんだ付け用の部品などが消耗するが、欠品なども含めて補充購入すると、ランニングコストが高くて馬鹿にならない。そもそもプローブが許容値を越えた高圧入力などで故障・破損すると1本百万円なので、ちょっとした測定器を1台壊したのと同じである。高速オシロは単価が高いためレンタル会社の売上には貢献したが、プロービングが高度になったためランニングコスト(消耗品の補充、校正などの品質の維持管理費用)は増大した。 InfiniiMaxは54855Aのアクセサリとして、ある意味2000年代にオシロの新しいページを開いたといえる。
- SWP(えすだぶりゅぴー)
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掃引時間(掃引速度)の略記。オシロスコープやスペクトラムアナライザなどの表示にSWPと表記されることがある。「SWeeP time」か「SWeep Speed」の略記と思われる。
- XYモード(えっくすわいもーど)
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ほとんどのアナログオシロスコープに備わっていた機能の1つ。デジタルオシロスコープでもマニュアルに「時間軸 Y-T モードをX-Y モードに変えると,リサジュー図形が表示される」などの記述がうかがえる。オシロスコープは通常は時間変化を観測するが、2つの信号の位相差を測定したい(波形表示させたい)ときに使われる。通常、水平軸にはオシロスコープ内部の信号を時間軸信号として使っているが、XYモードでは位相差を観測したい2つ目の信号を水平軸に入力できる。時間観測以外のオシロスコープの測定手法の1つである。 テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)には「XYモード:1つの入力信号を垂直軸システムに、もう1つの入力信号を水平軸システムに入力し、2つの電圧をX軸、Y軸の両方に表示させる測定方法」とある。 参考用語:リサジュー、オービット 参考記事:デジタルオシロスコープの基礎と概要 (第1回)・・冒頭の歴史の箇所で、アナログオシロスコープがCRT(ブラウン管)に垂直偏向電圧と水平偏向電圧をかけることで描画する構造であることが示されている。
- エッジトリガ(えっじとりが)
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(edge triger)オシロスコープのトリガ機能の最も一般的な設定。対象とする測定信号(トリガソース)の波形の傾き(信号が増減するスロープ)に着目して、電圧が何V(ボルト)になったら(トリガレベル)トリガをかけるか(測定を開始するか、信号を取り込んで表示、記録するか)を設定する。信号の値(電圧値)が増加しているときと、減少しているときの2通りで設定ができる。 電子回路の設計者が、試作品が完成した時に自分が考えた通りに電子回路が動作しているか確認する(デバッグ)さい、エッジトリガを設定して波形観測することは、オシロの基本的な使い方の初歩である。 参考用語:立ち上がりエッジ、立ち上がり時間 参考記事:デジタルオシロスコープの基礎と概要(第2回)の2ページ目・・トリガ機能の例としてエッジトリガを解説している。
- FETプローブ(えふいーてぃーぷろーぶ)
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(FET probe) 主にオシロスコープ (オシロ)と併用されるアクセサリ。入力容量が小さいため高い周波数を測定できる電圧プローブ。別名:アクティブプローブ、能動プローブ。通常はオシロスコープにはチャンネル数分のパッシブプローブ(受動プローブ)が標準添付されていることが多い。FETプローブのようなアクティブプローブはオシロの性能を確認して使わないと性能が発揮できないので注意が必要(オシロとプローブの性能があっていないといけない)。オシロ本体によっては電源が必要となったり、使用できるオシロスコープ本体が限られたりする。FETは電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor)で、FETを使用したプローブである。
- MSO(えむえすおー)
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( Mixed Signal Oscilloscope) 現在の汎用オシロスコープ(オシロ)の代表的な機種群。従来オシロはアナログ信号を観測するものだが、I2Cなどの低速デジタル信号も観測できるデジタル入力付きが、ミドルレンジクラス以上では主流になった。MSOとはアナログとデジタルの両方の信号を観測できるという意味。古くはキーサイト・テクノロジーが自社オシロの特徴の1つとしてデジタル入力がオプションなどでできることを「ミックスド・シグナル」という表現をしていたが、このコンセプトをMSOというオシロの1つのカテゴリーとして確立したのはテクトロニクス。現在はオシロのモデル番号(形名・型式)やモデル名(品名・名称)に普通に使われている。たとえばテクトロニクスの「MSO3034 ミックスド・シグナル・オシロスコープ」など。横河計測の最新オシロDLM3000シリーズの品名は「ミックスドシグナルオシロスコープ」である(2020年7月現在。従来の形名「DL」を「DLM」にして、MSOであることをアピールする形名にした。)。