計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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Rx(あーるえっくす)

有線・無線通信で受信データのこと。Received dataの略記(小文字のxはデータの意味)。受信機(レシーバ)のことをRxと記述している例もある。Rxと対になる送信データはTx(Transmission dataの略記)と記載される。Rx同様に送信機をTxと表記することもある。

RF(あーるえふ)

(Radio Frequency) 別名:無線周波数。和訳すると「ラジオ周波数」。無線通信に使われる周波数のこと。「高周波」と表現されることもある。正確に何Hzの周波数範囲を指すかは文献によってさまざまで、定義は難しい。無線通信が始まったとき、無線機(ラジオ)で通信できるキャリア(搬送波)の周波数範囲をRFと呼称したと推測される。現在ではおおむねMHz~GHzの周波数を指している。「kHz~300GHzの電磁波の総称」という定義もある(※)。 RFの計測器というと、スペクトラムアナライザ(スペアナ)を筆頭に信号発生器(SG)や高周波パワーメータ(低周波の「デジタルパワーメータ」ではなくRFパワーメータ)などの高周波の(無線の)基本測定器が相当する。高周波ということでネットワークアナライザ(ネットアナ)を含める場合もあるが、ネットアナは回路素子測定器(LCRメータなど)や材料測定器と同じ分類にされることも多い。 同じRFの周波数帯の測定器でも、携帯電話などの特定の通信方式に対応した測定器(ワンボックステスタ、無線機テスタ、シグナリングテスタなど)は(基本測定器ではなく)専用器なのでTechEyesOnlineでは「無線/移動体測定器」という別カテゴリーに分類している。ただし、無線測定器の主力(大きな売上)は携帯電話用途なので、「RF/マイクロ波」というカテゴリーで、上記のスペアナから無線機テスタや、電磁界強度計(メジャリングレシーバ)までを説明している文献(計測器の辞典)もある。 通信計測器には有線の測定器(光通信測定器や伝送交換の装置用測定器など)と無線の測定器があり、RFを含む無線測定器のメーカは、世界的にキーサイト・テクノロジー (米国)、ローデ・シュワルツ(ドイツ)、アンリツ(日本)の3社が有名で、多くのラインアップがある。特定分野の無線測定器ではリーダー電子(TV放送)、目黒電波測器(現計測技術研究所、GPS関連測定器)などがある。横河計測や菊水電子工業も特定モデルをラインアップしていたが、ほとんど生産中止になっている(横河計測は低周波の電力計、パワーアナライザなど、菊水電子工業は直流電源などの安定化電源が高シェアで、いずれも低周波の基本測定器が主力のメーカといえる。菊水電子工業はEMC関連計測器もある)。テクトロニクスはリアルタイムスペクトラムアナライザでRFの基本測定器であるスペアナに参入したが、上記の無線3メーカに伍するまでにはなっていない。 無線のほぼ専業だったローデ・シュワルツやアンリツは無線以外のカテゴリーの計測器(オシロスコープや温度・振動・ひずみなどの物理量測定器)にラインアップを広げている。キーサイト・テクノロジーは無線の専業ではなく、デジタルマルチメータなどの基本測定器からワンボックステスタなどの専用器まで直流から高周波を幅広くラインアップする総合計測器メーカだが、RF測定器の事業部門は名門で、同社を支える屋台骨である(オシロスコープの事業部門よりも歴史が古い)。 計測器の名称(品名など)でRFが付くモデルは多く、TechEyesOnlineでは約800モデルを掲載している(2025年現在)。 (※) RFの定義(周波数範囲)は文献によって「数kHz~数GHz」や「3kHz~300GHz」と説明している例がある。ただし、AMラジオ(中波放送)は526.5kHz~1606.5kHz(つまり0.5MHz~1.6MHz)、FMラジオの東京FMは80.0MHz、4G携帯電話は700MHz~3.5GHzで、身近な無線通信はMHz~GHzの周波数を使用している。計測器でRF(または高周波、無線)というとこの範囲を指していることが多い。 もっと高い周波数にマイクロ波(一般の定義では、300MHzから30GHz)、ミリ波(一般の定義では、30GHz~300GHz)がある。一般にマイクロ波は「RFよりも高い周波数」と認識されている。両者の違いは「波長がメートル単位だとRF(高周波)、もっと短い(周波数が高い)センチメートル単位がマイクロ波」といえるが、ほとんど同義で使用されることも多い。別の解説で「RFは、3kHz~300GHzの広い範囲の電磁波の総称で、マイクロ波はその一部の300MHz~300GHzの比較的高い周波数を指す」という説明もある。ここではマイクロ波にミリ波が含まれているが、通常はミリ波はマイクロ波とは別で区別されている。つまりこの解説は少し怪しいが、「RFはマイクロ波を含む呼称」という解説は一理あると筆者は思う。 可聴周波数(20Hz~20kHz)に対応するオーディオ関連測定器は、低周波(商用周波数の50Hz/60Hz)ではないので高周波と呼ばれることはあるが、RF(無線周波数)かというと微妙である。スペアナの測定範囲はkHzからの機種も多いので、明確に「kHzはRFではない」とはいえないが、RFの範囲といえば筆者はMHz~GHzをイメージする。広義で「MHz~30GHz」であろうか。このようにRFの周波数範囲は識者の見解によって変わり、定義は明確ではない。

RFパワーアンプ(あーるえふぱわーあんぷ)

(RF power amplifier) RF帯で使用される電力増幅器。RFとはRadio Frequencyの略で、無線通信などに使われる周波数のこと。「高周波」と表現されることもある。RFパワーアンプを翻訳すると「高周波電力増幅器」。EMCでは必須で使われる。また、SG(信号発生器)からDUTに高周波信号を入力してスペクトラムアナライザで評価する場合、複数のDUTを一度に評価するとき、DUTの前にPFパワーアンプと分配器を入れ、DUTの後に切替器(スイッチ)を入れると、効率の良い評価ができる。そのためRFパワーアンプは精度が求められる。「RFアンプ」というと計測器(機器)ではなく部品を指している場合が多い。 EMC用途では海外のAmplifier Research社(販売は日本オートマティック・コントロール株式会社)が有名。東陽テクニカも複数メーカを取り扱っている。国産では高周波機器の株式会社R&K(アールアンドケー、本社:静岡県富士市)が計測器(RFパワーアンプ)と部品(RFアンプ)の両方をつくっている。高周波部品メーカのMini-Circuits(ミニサーキット)もRFパワーアンプのラインアップがある。 計測器の情報サイトTechEyesOnlineの計測器ページでは、障害・EMI試験器 / 電力増幅器に分類している。RFが付かない「パワーアンアプ」だと高周波に限らず、商用周波数の電力計(パワーメータ)のアクセサリなどがある。

RFパワーセンサ(あーるえふぱわーせんさ)

(RF power sensor) RFパワーメータ(高周波電力計)のセンサ。高周波電力の値を測定するために各種のセンサがあり、用途によって使い分けられている。周波数などの仕様が各センサで異なる。 センサはパワーメータ本体によって使えるものが決まっている。メーカが異なると通常は併用できない。メーカが同じでもパワーメータによって使えるセンサは限定される。つまりパワーメータの併用製品(センサがないとパワーメータは測定できないので必須の製品)である。 メーカは高周波(RF)の計測器をつくる、アンリツ、キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツなどである。以前は国産のフジソクがあったが、2022年頃に生産中止になっている。

RFパワーメータ(あーるえふぱわーめーた)

(RF power meter) 高周波(RF )信号の電力(power)を測定する計測器(メータ)。別名:高周波パワーメータ、高周波電力計。 パワーメータ(電力計)には3つあり、アナログの指示計器のものを通常は「電力計」、低周波(商用周波数など)のものを「デジタルパワーメータ」や「パワーアナライザ」、高周波のものを「RFパワーメータ」や「高周波電力計」と呼称する。計測器村の住人ではない初心者にはこの呼び方の違いを理解するのは難しい。 メーカは高周波の計測器をつくる、アンリツ、キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツなどである。以前は国産のフジソクがあったが、2022年頃に生産中止になっている。

IEICE EXPO(あいいーあいしーいーえきすぽ)

一般社団法人 電子情報通信学会は英語表記「The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers」の頭文字をとったIEICEを略称にしている。その名の通り「電子、情報、通信」の3分野を扱う学術団体。1911年(明治44年)に逓信省に設置された研究会が元になったといわれている。電気学会(IEEJ)、情報処理学会、照明学会、応用物理学会(JSAP)、映像情報メディア学会を含めて、電気系6学会と呼ばれる。 IEICEは3月に発表・講演会である総会(General Conference)を行うが、これを「総合大会」と呼んでいる(※)。他の学会同様に学会に参加する先生たちの所属する大学で行われる(都心と地方の大学を順番に回っているようである)。イベントとして展示会が併設され、10~20社程度の企業展示がある。これがIEICE EXPOと呼ばれるイベントである。IEICEのホームページでは、たとえば「IEICE EXPO 2025 東京(企業展示)」のタイトルで出展社を掲載している(2025年3月現在)。 IEICEが主催し、毎年11月末頃にパシフィコ横浜で開催されるMWE(Microwave Workshop&Exhibition、マイクロウェーブ・ワークショップ)にもマイクロウェーブ展があり、IEICE EXPOはそのミニ版といえる。計測器メーカとしては通信御三家のキーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツ、アンリツに加えて、キャンドックスシステムズやテクノプローブなどが常連の参加社である。各企業とも馴染みの先生方との長年のお付き合いがある。 IEICE EXPO 2025(3/24~27開催)は東京都世田谷区の東京都市大学(旧 武蔵工業大学、通称「ムサコウ」)で催され、主な参加社と展示は以下である(製品やサービスを展示した17社の中の11社を概説)。常連の出展社から筆者が聞いた話では、2025年の出展社は通年よりも多いらしい。IEICEはMWEという大きなイベント(講演会&展示会)があるので、IEICE EXPOは大学で開催するミニ展示会である。NWEのような学会主催の展示会は他にはなく、IEICE EXPOと同じ3月に開催される応用物理学会のJSAP EXPOには約150社、電気学会の「電気学会 全国大会 附設展示会」には約40団体が出展し、中~大規模の展示会となっている。 ・キーサイト・テクノロジー:USB計測器のVNA、FieldFox(フィールドフォックス)。 ・ローデ・シュワルツ:スペクトラムアナライザ、高分解能オシロスコープ(最新の8chモデル、いわゆる多チャンネルオシロスコープ) ・アンリツ:人材採用展示コーナで、製品展示はしていない。人事総務部 人財開発チームが説明。 ・(株)キャンドックスシステムズ:カプラやアンテナ。 ・(株)テクノプローブ:RFのプローバ関連製品(RF Probe Headなど)。 ・丸文(株) アントレプレナ事業本部 イーリスカンパニー 情報通信課:EXFOのOLTSと「ファイバー検査スコープ」(光コネクタなどの端面を検査できるハンディモデル) ・有限会社ハイテクアンドファシリティ:RFの計測器を展示。中古計測器の販売と、計測器の修理を業務とし、2001年に設立(本社:千葉県市原市)。 ・リゴル:オシロスコープ、AWG。前週の3/17まで開催されたJSAP EXPOと同じ展示品を「電気学会 全国大会 附設展示会」、IEICE EXPOに順番に持ってきている。 ・T&Mコーポレーション(株):Siglent Technologies(シグレント、新興の中華系オシロスコープのメーカ)のオシロスコープやスペアナほか。令和7年が初参加の輸入商社。 ・ハイソル(株):半導体製造の後工程の機器(JSAP EXPOに出展した中から、ごく一部を展示)。理化学機器や計測器の輸入商社。今回が初参加だが、展示品はJSAPほどフィットしなかった様子。 ・テガラ(株):科学技術計算用のHPC(High Performance Computing)製品。本社は静岡県浜松市。 Ansys(アンシス)のサイバネットシステム(株)やComsol(コムソル)の計測エンジニアリングシステム(株)などシミュレーションソフトの取り扱いメーカも出展しているが、今回の目玉はFlexcomputeである。最近開発されたGPUベースのシミュレーションで、従来のCPUベースより格段に高性能で、スーパーコンピュータよりも計算速度が速いらしい。米国のボストンにプラットフォームがあり、依頼すると有料で計算ができる。製品(シミュレーションソフトウェア)の販売はしていない(ソフトを動かすためのハードウェア構築には億円単位の投資が必要になるため)。会社はエヌビディアのチップを使っているが、単にGPUを使えばできるということではなく、アーキテクチャにノウハウがあり、容易には真似できないらしい。電磁界解析のTidy 3Dや流量解析モデルがある。昨年、韓国のサムスンは副社長が「すべてFlexcomputeに変える」ように指示した。TSMCも導入した。「日本の大学へも今日のようにPRしているが、日本企業は判断が遅いので世界の流れに取り残されないか危惧している。従来のCPUベースのシミュレーション製品は遠からず淘汰されてなくなるだろう。」という、大変自信に満ちた説明だった。 (※) 学会によって発表・講演会の名称は異なる。IEICEは「総合大会」だが、電気学会は「全国大会」、JSAP(応用物理学会)は「学術講演会」である。名称に規定はないので、各学会は自由に(先生方は好き勝手に)名称を決めている。また電気学会の全国大会には併設展示会(電気学会 全国大会 附設展示会)があり、JSAPの学術講演会にはJSAP EXPOが開催される。IEICE EXPO、附設展示会など、展示会名称も様々である。

ISMバンド(あいえすえむばんど)

(ISM band)RF、マイクロ波などの無線周波数の電波を通信以外の工業、医療などの分野で使うこと。ITU(国際電気通信連合)によって周波数帯が確保されているが、運用は国ごとに違っている。ISMはIndustrial,Scientific and Medicalの略。なので「ISMバンド」を直訳したら「産業・科学・医療用バンド」。代表例はマイクロ波による加熱(いわゆる電子レンジ)である。 日本での事例としては電子レンジ(2.4GHz)、ワイヤレス給電(6.8MHz、920MHz、2.4GHz、5.7GHzなど)など。 ISMは無線通信の周波数なので、計測器としては27MHz、2.4GHz、などの信号発生器や増幅器が、RF/マイクロ波の高周波計測のメーカから「ISM用途」、と銘打って発売されている。つまりISMバンドに関連する計測器のカテゴリーは無線通信である。

アイソレータ(あいそれーた)

(isolator) いくつかの意味がある。2つ紹介する。 1.高周波電力を1方向にだけ通す電子部品。サーキュレータに終端抵抗を接続したもの。 2.アイソレーション(isolation、絶縁)するものがアイソレータなので、絶縁する機器に「アイソレータ」と命名していることがある。たとえばUSB接続をしているケーブルの間に入れて「USBポートを絶縁することでノイズ対策し、信頼性を向上させる、小型、高耐圧絶縁」とうたう「USB2.0アイソレータ」なる製品がある。

アッテネータ(あってねーた)

(attenuator) 歪みを発生させることなく、電圧信号を減衰させる機器。和訳は「減衰器」だが、もはや「アッテネータ」は日本語として頻繁に使われている。スペクトラムアナライザ(スペアナ)の用語としては、スペアナがひずみの生じにくい最適な入力レベルで信号観測するために、スペアナ内部の入力ミキサ回路前にある減衰器のことをいう。 略記はATT。

アッテネータパッド(あってねーたぱっど)

(attenuator pad) インピーダンス不整合を改善する目的で使用される減衰量が固定の高周波アッテネータを「アッテネータパッド」と呼ぶ。6dB, 10dB等のアッテネータが使用されることが多い。ネットワークアナライザによる測定の基礎知識で、「負荷のVSWRが悪化しているときは、整合改善用の減衰器(attenuation pad、またはPad)を直列に挿入してVSWRを小さくする」という解説があった。Padは「肩パッド」のように「形を整える」の意味と思われるが、明確に説明している資料は無いので推測である。 参考用語:パッド

ARIB(あらいぶ)

(Association of Radio Industries and Businesses) 無線通信分野の国内標準化機関。日本語名は「一般社団法人 電波産業会」。通信・放送分野の電波利用について、調査、研究、コンサルティングなどを行っている。 設立:1995年(平成7年)。財団法人電波システム開発センター(RCR)と放送技術開発協議会(BTA)の事業を引き継ぎ、1995年に郵政省(現総務省)の許可を受けて設立(電波法の規定により「電波有効利用促進センター」として郵政大臣から指定され)、2011年に内閣府の認可を得て一般社団法人へ移行。 設立趣旨:通信・放送分野の新たな電波利用システムの研究開発や技術基準の国際統一化等を推進し、国際化の進展や通信と放送の融合化、電波を用いたビジネスの振興などに迅速、的確に対応できる体制の確立を目指す。 会員数:正会員 191、賛助会員 64、規格会議委員所属法人 12(2023年10月2日現在) 日本語正式名称の「電波産業会」よりも略称であるARIB(アライブ)の方が大変よく使われている。似た名前の団体に「一般財団法人 電波技術協会」(REEA)があり、両者を並べると、産業会より技術協会のほうが格式や権威ある名称のように素人には思えるが、ARIBの方が有名で権限がある。

アンプ(あんぷ)

(amplifier) 小さい電圧信号を大きく(増幅)する機器。和訳は「増幅器」だが、英語を略してカタカナ読みした「アンプ」はもはや日本語になっていて、広い分野で頻繁に使われている。音楽を楽しむオーディオ機器ではアンプ(プリメインアンプなど)は中心的な機器である。計測器としては高電圧対応の電力増幅器(パワーアンプ)や高周波対応のプリアンプなどがある。増幅する目的に応じて、それぞれ電圧アンプ・電流アンプ・電力アンプと呼ばれることもある。電力増幅器(パワーアンプ)はバイポーラ電源や交流電源などの電源の1種に分類しているメーカもある。プリアンプはRF測定器の代表であるスペクトラムアナライザの周辺機器(アクサセリ)の1つである。アイソレーションアンプは絶縁を主目的としている。 D-subコネクタで有名なアンフェノール(amphenol)社は、自社の企業ロゴである「AMP」というアルファベット大文字3字を印字していたので、「アンプのコネクタ」と呼ばれた。このアンプは本稿のアンプ(増幅器)とは無関係である。

EMCユーザ会議(いーえむしーゆーざかいぎ)

ローデ・シュワルツ・ジャパンが2021年まで毎年5月に開催していた自社イベント(個展)。2020年の年初から世界中で蔓延したCOVID-19(新型コロナウイルス)によって、2020年は中止になり、2021年はまだコロナが続く中 オンデマンド(非接触)で開催された。TechEyesOnlineは2018年に展示会を取材している。2019年のEMCユーザ会議は5/9に「東京コンファレンスセンター・品川 5F 大ホール」で開催されたが、事前の申し込み者が500人に達し、当日の参加者は500人を越え、盛況に終わった。 ローデ・シュワルツはドイツの大手計測器メーカだが、通信計測器のラインアップが豊富で、EMIレシーバでは業界標準である。つまりEMC業界のトップブランドのため、EMCユーザ会議と冠した展示会を主催し、EMC関連の計測器メーカをパートナーとして講演や展示を行った。EMC関連の各メーカの主要なエンジニアが参集するEMC大会といえる。2018年のタイトルは「EMCユーザー会議」だが2019年は「EMCユーザ会議」で、表記が2通りある。 ローデ・シュワルツ・ジャパンは2024年5月からは新たな個展「R&S Technology Symposium」を開催している。2025年には、従来からのEMCに加えて、移動体通信などの無線通信、自動車市場向けのHILS(ヒルズ)、光通信などのソリューションを展示した(EMC関連で6社の協賛企業が、EMC以外では7メーカを含む10社が出展)。開催当日は朝から雨となったが、約500人の来場者があった。

位相変調(いそうへんちょう)

(Phase Modulation) 変調方式の一つ。搬送波に対して変調信号の変化に合わせて位相(θ)の大きさを変化させる。位相変調(Phase Modulation) の頭文字をとって "PM"と略表記される。また位相を”φ”と表記することがあり、位相変調を”φM”と表記することもある。

インピーダンス整合(いんぴーだんすせいごう)

(Impedance matching) 回路要素(回路素子あるいは測定機器)から伝送線路(例えば同軸ケーブル)へ、あるいは伝送線路から回路要素へ、あるいは特性インピーダンスが異なる伝送線路へ電気信号を伝達する場合、それぞれの特性インピーダンスが異なるとエネルギーの一部が反射して、電気信号を効率良く伝達できない。そのため境界部に整合回路を挿入してそれぞれの特性インピーダンスを合わせることをインピーダンス整合という。特に高周波回路においてはあらゆる伝送線路やコネクタについて特性インピーダンスを指定して電気信号の反射による効率低下を防ぐようにしている。

S/N(えすえぬ)

(Signal/Noise) 信号(Signal)とノイズ(Noise)の比率。感度を示す指標。RFなどの無線通信測定器で良く使われる用語。S/Nの単位は[dB]を使うことが多い。たとえば(一般的な計測器の仕様である)60dBとは、信号電力が雑音電力の 10の6乗倍(100万倍)、または雑音電力が信号電力の10の-6乗倍 (100万分の1) である。信号を受信する測定器(スペクトラムアナライザなど)では測定器自体のノイズに対してどれだけ小さな信号を測定できるかの目安となり、出力する計測器(SGなど)では規定出力とノイズとの比を示す。「SN比」や「S/N比」、「SNR」(Signal to Noise Ratioの略記、信号対雑音比)などの表記もある。SNだと磁石の両極になるので、「S/N」と“/”を表記したり、「SN比」と表現している。

SNR(えすえぬあーる)

Signal to Noise Ratioの略で、日本語では「信号対雑音比」。S/N、SN比、S/N比などの表記もある。S/NやSNRという表記は、信号対雑音比という記述よりも多く見かける。低周波から高周波まで、アナログ回路の一般的な性能指標として、計測器だけでなく音声、画像、通信など多くの分野で使われている。計測器はRFで良く出てくる。単位は無次元で、dBで示すことが多い。

SN比(えすえぬひ)

(Signal to Noise Ratio) 設定感度における規定出力とノイズとの比。デシベル(dB)で表す。デシベル=20log10((2x出力電圧)/雑音電圧)。log10:常用対数。(ひずみ測定器メーカである株式会社東京測器研究所の「測定器の概要と主な用語」より) S/NやSNRという表記も良く見かける。日本語では信号対雑音比だが、この表記の頻度は少ない。

SWR(えすだぶりゅあーる)

(Standing Wave Ratio) 定在波比の略記。文献などでは定在波比よりもSWRと記載されることが多い。RFなどの高周波ではSWRは多くの指標として使われる。 電圧や電力などの物理量よりもSWRを測定する方が容易なため、アマチュア無線の愛好家は、アンテナと無線機の調整にSWR計(SWRメータ)やアンテナチューナを使う。SWR計はメーカ品でも2万円程度で、愛好家は自作する場合もある。趣味の電子工作で使われる、安価な無線機器の範疇の計測器といえる。

MWE(えむだぶりゅいー)

(Microwave Workshop&Exhibition) 電子情報通信学会 APMC国内委員会が主催する、マイクロ波技術の学術、産業、教育に関する国内最大級のイベント。MWEと略記されることが多い。パシフィコ横浜の展示ホール/アネックスホールで開催され、マイクロウェーブワークショップ(マイクロ波工学の初学者を対象にした基礎・入門講座、一流研究者が先端技術の発表を行う特別セッションなど)とマイクロウェーブ展 (Microwave Exhibition)で構成される。 展示会には主要なRFの計測器メーカが出展する(キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツ、アンリツ、森田テックなど)。計測器としてはスペクトラムアナライザ、デジタル信号発生器、ネットワークアナライザ、RFパワーメータなどが出展する。無線給電や5G、6Gなどの最新の無線通信方式も技術展示される。TechEyesOnlineはサイトを開設した2017年と翌年2018年にマイクロウェーブ展を取材している。 MWEのHPによると、古くは1990年に池袋サンシャインシティで開催した記録がある。コロナ禍で2020年~2022年はオンライン開催(リアルな展示会などは中止)となった。 電子情報通信学会(IEICE)は毎年3月に総会(発表、講演会)である「総合大会」を、大学で開催する。大学は毎年異なり、2025年3月は東京都世田谷区の東京都市大学で行われた。総合大会には展示会が併設されIEICE EXPOと呼ばれている。マイクロウェーブ展に参加している企業の内、10~20社程度が出展している。IEICE EXPOは「大学で開催されるマイクロウェーブ展のミニ版」といえる。大学で計測器などを展示してもほとんど見学者はいないが、大学の先生方との長年のお付き合いで各社は出展していると推測される。 2025年の展示ブースの例 キーサイト・テクノロジー、(株)テクノプローブ、ローデ・シュワルツ、エム・アール・エフ(株)、コーンズテクノロジー(株),マイクロウェーブ ファクトリー(株)、Siglent Technologies(シグレント)