計測関連用語集

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ツイストペア(ついすとぺあ)

(twisted pair cable) 2本で対になっているケーブルを、よりあわせたケーブルのこと。ツイストペアケーブルを略して「ツイストペア」と呼称することが多い。日本語では撚り対線(よりついせん)だが、「ツイストペア」という表記が良く使われる。よりあわせていない2本線よりもノイズの影響を受けにくいため、昔から電話線などに使われてきた。LANケーブルにも使われている。外側を金属で覆いシールドしたものをSTP(Shielded Twisted Pair)、シールドの無いものをUTP(Unshielded Twisted Pair)という呼び方で区別する。伝送速度が速いとノイズ対策のためにSTPを使用する傾向がある。 高帯域車載マルチメディアネットワークの規格であるMOSTはプラスチック系の光ファイバとUTPを使用している。

通称(つうしょう)

(common name、nickname) 通称(または愛称)はメーカが商品につけるニックネームのこと。メーカ内の開発コードがまるで形名のように語られることもある。ほとんどの計測器には通称はない。 まず一般的な例で示そう。東芝の映像商品(TV、DVDレコーダ)はREGZA(レグザ)、シャープの液晶テレビはAQUOS(アクオス)、以前SONYが作っていたノートPCはVAIO(ヴァイオ)。これらは名称(名前)である品名(DVDレコーダや液晶テレビ)でも、注文時に指定する形名でもないが大変良く呼ばれている名前で、これが通称。品名や形名は知らない人でも通称は良く知っている、ということは良くある。メーカもそれを目論んで、広く親しみを持って流布されるような宣伝効果を狙い、通称をつける。 計測器にも通称があり、代表例は横河計測。形名710110のミックスドシグナルオシロスコープにはDLM2024の通称がある(横河のデジタルオシロの通称DLでミックスドシグナルであるという命名。通称の02は周波数帯域200MHz、末尾の4は4chを表す)。この通称が厄介である。通称が製品カタログに大きく明記され、メーカ営業も顧客も通称で呼び合う。ただし、いざ発注時には710110に、メモリを62.5Mポイントに拡張する「M2」、プリンタを内蔵する「B5」などのオプション形名を長々と指定する。 YHP(横河ヒューレット・パッカード)の技術者が「流通している横河電機の形名(DL1500やWT100など)では仕様が決定しない(実はこれは形名ではなく通称)。まったく別体系の文字列(実はこちらが本当の形名)で、オプションを確認しないと機種を特定できない。形名が2つあり煩雑だ」と嘆いていた。横河電機が吸収した安藤電気の形名はAQ2105などで、横河計測のオシロスコープもDLM3000からはこの通称が形名となり、新製品は通称はなくなった。この例は大変レアケースだが、デジタルパワーメータをWT、デジタルオシロをDL、電圧電流発生器&モニタをGSなど、横河は(形名とよく似た)通称を長らく流布してきた。前述のようにYHPの技術者が嘆く気持ちは大変良く理解できる。 最近のキーサイト・テクノロジーのRF(高周波)製品群は通称を全面に押し出している。通称の命名法則もあり、たとえば形名N5166Bは安価な信号発生器だが、このクラスの機種をCXG(CクラスのSGの意味)と呼称している。CXGはまるで形名のようだが、同社は「シリーズ」と呼んでいる。「形名N5166Bは、N5100シリーズの1モデル」とでもいうなら理解できるが、形名とは無関係なCXGなる文字列は、まさに通称以外の何者でもない。 HP(ヒューレット・パッカード)の計測器は開発時にコードネームがあり、形名決定・新製品発表まではそれで呼ばれ、発売後でも営業は機械的な形名より社内では好んでその名を使ったという話がある。コードネームは社外には出てこないが、これも(社内の)通称(俗称)といえる。 参考用語:DLシリーズ

通信計測器(つうしんけいそくき)

有線(光通信など)と無線(ワイヤレス)がある。新しい通信方式が開発されるとそれを評価する測定器が現れる。その時代の通信方式に対応するため、計測器の寿命が短い専用器が多い(2年位で次モデルになる場合もある)。基本測定器は有線では光測定器の光パワーメータ(OPM)、光源、光スペクトラムアナライザなど、無線ではRFパワーメータ、信号発生器、スペクトラムアナライザである。 有線の通信測定器は 1. プロトコルアナライザ(略称:プロアナ):RS-232Cなどの低速のオンラインモニタ(ラインモニタなど)と、バスアナライザ、超高速のギガビットLAN(参考記事あり)などのモデルがある。無線LANのプロトコルアナライザもある。 2.ネットワーク測定器:ここでいうネットワークとは通信回線網のことで、交換、伝送、IPなどの伝送品質を評価したり、端末や通信装置の代わりになってエミュレーションしたりする測定器。SDH/SONETアナライザ、BERT(ビット誤り率試験器)や疑似呼(コールシミュレータ)、IP負荷試験装置など。 3.光測定器:光通信の測定器や光ディスクなどのDVD評価用測定器。電磁波としての光を扱う測定器で、照度計や輝度計のような人が感じる光(明るさ)の測定器ではない。光パワーメータ(OPM)、光源、光スペクトラムアナライザ、OTDRなど。 4.ケーブルテスタ:OSI参照モデルの物理層(レイヤ1)の測定器。LANのケーブルテスタやTDR(障害位置試験器)など。5.アナログの伝送線路の測定器:レベルメータ、選択レベル計など。以前はアンリツや安藤電気がつくっていたがほぼ撤退し、今は大井電気がラインアップしていて、ユーザは工事会社が多い。上記2の機種群は高速になると電気でなく光通信になるので、光測定器の機能を持つが、それらは光通信の基本測定器ではなく通信方式に対応した専用測定器なので、2に分類される。3の光測定器はOPMや光スペクトラムアナライザなどの光の基本測定器と、OTDRや光ロステスタなどの光ファイバ用の専用測定器がある。 デジタル伝送品質の評価の1つであるアイパターンの測定は、主にサンプリングオシロスコープで行われてきた。インタフェースは電気と光の両方がある。アプリケーションは通信であるが、製品はオシロスコープ(&光測定器)である。代表例がキーサイト・テクノロジーのDCA(デジタルコミュニケーションアナライザ)だったが、広帯域オシロスコープ(高速オシロスコープ)が普及した現在では、生産中止になっている。 無線の通信測定器は、別名RF測定器や高周波測定器と呼ばれる。 1.基本測定器:標準信号発生器(SG)、スペクトラムアナライザ(スペアナ)、高周波パワーメータ。 2.通信方式に対応した専用測定器:移動体通信用のワンボックステスタや無産機テスタ、送信機テスタなどの変調解析機能があるスペアナ、シグナリングテスタなど。「無線LANのアナライザ」というと、RF(無線)の項目を評価するモデルはこの項目に分類されるが、プロトコル解析のモデルは(扱っているのが無線であるが)有線の測定器であるプロトコルアナライザに分類される。 ネットワークアナライザ(ここでいうネットワークとは高周波部品の回路網のこと、略称:ネットアナ)は有線の測定器だが、高周波の測定器なので、RF(無線の測定器)と並べて説明されることが多い。高周波デバイスなどを評価する専用器である。インピーダンスアナライザやLCRメータなどの回路素子測定器や材料評価用の測定器と同じ分類にされることも多い。 無線を中心に通信計測器全般を手掛ける老舗のアンリツでは、有線通信のことを「ワイヤード(wired)」と呼称している。無線通信のワイヤレス(wireless)は「線でつながっていない(線が無い=無線)」という意味で、広く普及していることばである。それに倣えば有線は「ワイヤード(線でつながっている)」と呼称するのが自然である。この説明は正しいが、有線通信は一般には「有線(通信)」や「光通信」と呼称されることが圧倒的に多い。通信を熟知した代表的な通信計測器メーカが使う表現が、他の通信業者も使うことばとは限らない。計測の世界の表現は統一されていない用語(方言)も多い。 計測器情報: (有線)プロアナ、光測定器、ネットアナ (無線)信号発生器(通信)、スペアナ、 無線/移動体測定器

True RMS(つるーあーるえむえす)

「真の実効値」の略記。RMS(Root Mean Square)は実効値。デジタルマルチメータ(DMM)などで電圧測定する際に、交流信号の実効値を算出する方式には2つある。「平均値整流方式(MEAN)」は信号を正弦波として計算する。計測器に特に記載がない場合は、この方式。「真の実効値方式(True RMS)」は高速でデジタルサンプリングされたデータから理論的な数値計算をする。信号が綺麗な正弦波でないときや、ノイズがのっているときは後者の方式が適している。インバータなどの普及によってTrue RMS方式の計測器が増えたが、平均値整流方式のモデルよりも高額になる傾向がある。また、モデルによって性能が違うためどれだけ正確に測定できるかは注意がいる。 計測器情報: 品名に「真の実効値」が付く製品の例 電圧・電流測定器で品名にtrueが付く製品の例

Trueform(つるーふぉーむ)

キーサイト・テクノロジーのベンチトップのFG/AWG(Function Generator/Arbitrary Waveform Generator)のシリーズ名(通称)。同社はベンチトップDMMにTruevolt(ツルーボルト)というシリーズがある(True RMS、「真の実効値」が語源と推定)。waveform(波形)から一部をとり波形発生器をTrueformと命名したと思われる。形名は335xxA/B、336xxAで、33509A~33522B、33611A~33622Aの12モデルがある(2023年11月同社ホームページより)。発振周波数や出力チャンネル数、機能によってモデルが異なる。品名はすべて「波形発生器」である。 現在のFGはAWG機能を備え、メーカ各社の品名もファンクション/任意発生器のようなものが増えたが、両者がはっきり分かれていた時代から説明する。2004年のFGの代表モデルとしては、アジレント・テクノロジー(現キーサイト・テクノロジー)の33120A、33250A、エヌエフ回路設計ブロック(NF回路)のWF194xAシリーズなどがあった。キーサイト・テクノロジーは世界的にトップシェアだが、日本では(自動車市場など、電気よりも機械系を中心に)NF回路のシェアが高い。テクトロニクスは(AWGのラインアップは豊富だが)、FGはAFG310/AFG320任意波形ファンクション・ゼネレータだけだった。当時のFGやDMMの表示部は7セグメントLEDが並んだ数値だけの表示だった。 2005年7月にテクトロニクスはAFG3000シリーズを発表した。この製品は従来とは違い表示パネルが大きい多機能表示で、発振波形などを表示した。当時、テクトロニクスのFGの事業部は日本テクトロニクス(東京の品川)にあり、日本で開発を行っていた。それまでは発振周波数を数字で表示するだけだったFGが、オシロスコープのように波形表示した。NF回路の従来品、WF194xAは黒色でサイズ(高さ):約133mm、質量:約2.6kgだが、新製品WF197xAシリーズ(白と青色、高さ:約88mm、質量:約2.1kg)が2007年2月に発売された。WF197xAは従来品より小型・軽量で、もちろんディスプレイには(AFG3000同様に)波形表示をした。キーサイト・テクノロジーも大きな画面に波形表示する新製品FGを発売し(現在のTrueformにつながる初号器)、ベンチトップFGはディスプレイに波形表示が当たり前になった。テクトロニクスはAFG3000以降にラインアップを増やし、現在はAFG31000Aシリーズが現役モデルである(2023年11月)。2000年代後半にFGは表示部を中心に世代交代し、現在に続いている。AFG3000に始まった表示の仕方は他の機種群にも広がり、現在のベンチトップDMMは数字だけでなく多彩な表示をするようになった。 現在のキーサイト・テクノロジーの形名は頭が英字の大文字1字で、その後に数字4(または5)文字が多いが(以下の形名の記事が詳しい)、FGは33120Aの時代から33xxxAを踏襲して、新製品を発売している。同社の2010年代以降の新製品はN5166BやP9370Aなど原則、形名は英文字で始まるのに、FGは従来の数字5文字の形名が踏襲されている(その理由は不明だが、33xxxAはxxxの数字にまだ十分に余裕があるのかもしれない)。 計測器情報:キーサイト・テクノロジーのFGの製品例

Truevolt(つるーぼると)

キーサイト・テクノロジーのベンチトップのデジタルマルチメータ(DMM)の最近のシリーズ名。34460A以降のモデルが相当する。34460A、36641A、34468A、34470AがTruvoltシリーズ。上記の4モデルは汎用タイプ(5.5桁と6.5桁)で、上に8.5桁の高精度DMM3458Aがあり、下には5.5桁の安価モデル34450A(OLEDディスプレイ)などがある。またその他に34420Aナノボルト/マイクロ・オーム・メータがある。(2022年5月現在のラインアップ) Truevoltとは、「True RMS(真の実効値)に対応している」、ということと思われるが、メーカの命名する通称やシリーズ名の由来は公開されないので、語源は定かではない。 同社の34401Aは長らくベンチトップのDMMの代名詞で、後継の34461Aに引き継がれている。高精度(8桁表示)から汎用機種までキーサイト・テクノロジーはベンチトップDMMのトップベンダーである。校正用の標準器で有名なフルークは、ハンドヘルドのDMMではトップメーカだが、最近のキーサイト・テクノロジーは安価な製品にも注力していいて、ハンドヘルドDMMもラインアップを増やしている。逆にフルーク(フルーク・キャリブレーション)は高精度DMMのモデルを更新してキーサイト・テクノロジーに対抗している。 計測器情報:キーサイト・テクノロジーのDMMの製品例

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