2024/11/29
歯車 ~ 動力を伝える重要な部品~
歯車とは「JIS B0120-1歯車用語」によると「歯を順次かみ合わせることによって、運動を他に伝える、又は運動を他から受け取るように設計された歯を設けた部品」です。歯車は自動車で多く使われ、エンジンやトランスミッション等の型式により歯車の個数は異なりますが、数十から100個近くになるようです。本稿では先ず、歯車の歴史と種類を解説します。平行軸の歯車として、平歯車、はすば歯車、やまば歯車、内歯車、ラック&ピオニオン、非円形歯車、交差軸の歯車として、すぐばかさ歯車(ストレートベベルギヤ)、曲がりばかさ歯車(スパイラルベベルギヤ)、食い違い軸の歯車として、ウォームギヤ、ハイポイントギヤ、ねじ歯車(スパイラルギヤ)、の構造を説明します。その後に、主要な材料の製法について、創生法と成形法、ホブなどについて述べます。歯先や歯面などの歯車各部の名称や、インボリュート曲線、サイクロイド曲線、バックラッシュなどの歯車理論を概説し、自動車各部への歯車の適用事例を紹介します。最後に歯車に関連した計測器の例を示します。