電力系統
(power system、electrical grid)
発電所から需要家(私たちのような一般家庭や、工場など、電力の契約をしている利用者)までの電力供給ネットワークのこと。発電所の高圧電力は送電設備を経ていくつかの変電所で降圧され、需要家に届く。ただし、供給ルートは1本ではなく、供給する系統がつくられている。たとえば東京電力管内で需要が発電量を上回る事態が想定されると隣の東北電力や中部電力に余裕があれば電力を融通してもらい対応する。また、昨今はやりのPV(太陽光発電)は発電した電力を系統側に供給(つまり系統から需要家ではなく、分散型電源から系統に電力が逆流)している。また蓄電設備も系統に接続(これを系統連系という)し始めている(電力貯蔵システム、ESS)ので、電力系統はより複雑化が進んでいる。
系統連系によって余剰電力を系統側に戻すことを回生と呼び、省エネ型の計測用電源として電力回生型双方向電源が2010年頃から発売されている。
参考記事(会員専用):
市場動向レポート 「受変電・配電設備の保全と計測器の活用」2016年3月号 TechEyes Vol.16
・・・電力系統の図解がある。