計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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NOR型メモリ(のあがためもり)

電源を切っても保存データが消えない、フラッシュメモリの1種(もう1つにNAND型がある)。小容量で、旧世代の携帯電話(いわゆるガラケー)に採用されていたが、2000年代後半からフラッシュメモリの主流は大容量のNAND型になった。NOR型は現在ではゲームや自動車に採用されている。 NORはデジタル回路の論理演算で「Not OR(論理和(OR)の結果を否定(Not)」で、二つの入力が0のときのみ出力が1となり、いずれか一方あるいは両方が1のときは0となる。

ノイズ(のいず)

(noise) ノイズの種類は発生源、回路、伝搬経路、伝搬モードの4種類に分類される。ここでは伝搬経路と伝搬モードについて述べる。またノイズの評価について述べる、 1.伝搬経路による分類:伝導ノイズと放射ノイズ。伝導ノイズは約10MHz以下で現れ、ケーブルなどの導体を伝搬する。放射ノイズは10MHz以上で現れ、ケーブルなどがアンテナとなり電磁波として放出される。 2.伝搬モードによる分類:ノーマルモードノイズとコモンモードノイズ。(詳細は両用語の項目を参照ください)。 ノイズの評価、規格としてEMC(Electro Magnetic Compatibility、電磁両立性または電磁適合性)がある。ノイズを発生していることをEMI((Electro Magnetic Interference、電磁妨害)といい、EMI試験をエミッション(emisson)とよぶ。計測器としてはEMIレシーバ(スペクトラムアナライザの1種)などで電磁ノイズを測定する。コムジェネレータやLISN(擬似電源回路網)などが使われる。ノイズを受けても誤動作しないことをEMS(Electro Magnetic Susceptibility、電磁感受性または電磁妨害耐量)といい、外からの電磁気に対する耐性の評価をイミュニティ(Immunity)と呼んでいる。各種のノイズを発生する測定器(ノイズシュミレータなど)やRFパワーアンプが使われる。EMI、EMS共通で各種のアンテナが使われる。 計測器メーカの説明を紹介する。「ノイズ:電気回路内の不要な電圧または電流」(2017年4月発行、テクトロニクス「オシロスコープのすべて」より)。「ノイズ:信号に重畳する不要でランダムな信号」(2009年10月発行、テクトロニクス「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて」より)。 ノイズは別名、「雑音」ともいわれる。 参考記事:デジタルマルチメータの基礎と概要 (第2回) ・・DMMとノイズに影響の説明でノーマルモードノイズとコモンモードノイズの図解がある。

ノイズカットトランス(のいずかっととらんす)

ノイズカット機能が付いている変圧器。電源ラインのノイズを除去する目的で使用する。ノイズカットトランスは株式会社電研精機研究所(電研精機)が開発して名づけた商標。一般名称では「障害波遮断変圧器」や「ノイズ対策用トランス」だが、ノイズカットトランスが一般的に良く使われる名前になっている。電研精機は電源などの機器メーカだが、TDKなどの磁気製品をつくっている部品メーカも、電源ラインに挿入してノイズを取り除く製品(部品)をラインアップしている(たとえばフェライトコアなど)。電研精機の製品については【展示会レポート】TECHNO-FRONTIER2018 Part3 EMC・ノイズ対策技術展に取材記事がある。

ノイズ試験器(のいずしけんき)

電気製品にノイズを与えて耐性を試験する機器。(=ノイズシミュレータ、障害試験器)

ノイズシミュレータ(のいずしみゅれーた)

電気製品にノイズを与えて耐性を試験する機器。(=ノイズシミュレータ、障害試験器)

ノイズソース(のいずそーす)

(noise source)ノイズフィギュアメータと併用して、雑音指数(ノイズフィギュア)を測定するための発生器。雑音発生器とも呼ばれる。 参考記事:ファンクションジェネレータの基礎と概要 (第1回)・・・さまざまな信号発生器・発振器を列記して概説している。

ノイズ帯域(のいずたいいき)

(Noise Band Width)ノイズまたはノイズに似た信号の絶対パ ワーを計算するために使用するフィルタの帯域。dBm/Hzで表される。 略記:NBW。(2009年9月発行のテクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて」より)

ノイズフィギュアメータ(のいずふぃぎゅあめーた)

(noise figure meter)信号に含まれるノイズの大きさを測定する計測器。日本語では「雑音指数測定器」と呼ばれる。

ノイズフロア(のいずふろあ)

(noise floor) 直訳したら「ノイズの床」で、計測器自体の持つノイズのこと。このレベル以下の低い信号はノイズに埋もれて測定できないので、測定可能な最小信号レベルを意味する。テクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて(2009年9月発行)」では「観測可能な入力信号の最小レベルを表すシステム特有のノイズ・レベルで、最終的に熱雑音(kTB)によって制限される。」とある。 参考用語:入力雑音電力

能動素子(のうどうそし)

(active component) 電子部品の抵抗(R)、コンデンサ(キャパシタ、静電容量、C)コイル(インダクタ、L)は電気エネルギーを消費(または蓄積)するが、トランジスタやダイオード、真空管などの半導体は電気エネルギーの増幅や整流を行う。前者を受動素子(passive component)、後者を能動素子と呼び、機能から命名している。 オシロスコープのプローブも購入時には受動プローブ(passive plobe)が標準添付されていることが多い。より高周波の測定時にはFETプローブなどの能動プローブ(active plobe)が必要になるが、能動プローブには電源供給が必要になる。能動素子(トランジスタや真空管)も小さな電気信号で大きな信号を制御するために電源供給が必要である。

能動プローブ(のうどうぷろーぶ)

入力容量が小さいため高い周波数を測定出来る電圧プローブ。 (=FETプローブ、アクティブプローブ)オシロスコープ本体によっては電源が必要となったり、使用出来るオシロスコープ本体が限られたりする。

濃度計(のうどけい)

(densitometer) たとえば液体の濃度の測定器は、センサ部分に液体を垂らして濃度を測定する可搬型の小型のタイプをよく見かける。原理は屈折率式などいくつかある。インラインの濃度計は工作機械の切削油の濃度監視に使われる。 気体や液体などの特定の物質の濃度を測定するものはすべて濃度計だが、その結果から何を表示するか、何の目的で使用するかで、製品名は濃度計ではないことが多い。濃度計とは大変広範な用語で、カテゴリー(機種分類)も(メーカによって異なり)、一義的に区分、説明することは難しい。 各種のガス(二酸化炭素など)を検出して危険を知らせるものはガス検知器、微粒子濃度を測定するものはパーティクルカウンタと呼称されるなど、濃度を測定していても名称は濃度計ではない。

ノード(のーど)

(node) コンピュータネットワークにつながったさまざまな機器(能動的な電子デバイス)。

ノーマリゼーション(のーまりぜーしょん)

測定アプリケーションにおいて、測定するサンプルの素地材を使用してゼロ点補正処理をすること。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)

ノーマルモードノイズ(のーまるもーどのいず)

(normal mode noise) ノイズの種類を伝搬モードで分類すると、ノーマルモードノイズとコモンモードノイズがある。ノーマルモードノイズは、他の電気信号と同じように、一方の導体から流れて他方の導体を介して戻ってくる伝搬モードである。電源のプラス側からマイナス側を介して、ノイズ源まで戻ってくる伝搬で、電源ライン間や信号ライン間に発生するノイズである。大地に対して電源ライン間に流れるノイズ電流が逆方向にため、ディファレンシャルモード(differential mode)ノイズとも呼ばれる。表記は「ノーマルモード・ノイズ」や「ノーマル・モード・ノイズ」も見かける。 参考記事:デジタルマルチメータの基礎と概要 (第2回) ・・DMMとノイズに影響の説明でノーマルモードノイズの図解がある。

ノギス(のぎす)

(vernier caliper) 部品などの長さを精密に測定する「精密長さ測定器」。構造は目盛りの付いた本尺と副尺からなり、測定対象物を外側から本尺と副尺で挟んだり、内側に当てたりして測定する。物の厚さや径などを測定できる。数値読み取り部分がダイヤル式のものなど数種類ある。日本では精密な長さ測定器の呼称だが、英語ではcalliper(キャリパ)、vernier calipe(バーニアキャリパー)、(dial caliperダイヤルキャリパー)など複数の呼称がある。精密目盛りを発明した16世紀の数学者ヌネシュ(Nonius)がオランダ語経由で輸入され「ノギズ」になったという説があるが、定かではない。 ねじの回転角から長さを計測するマイクロメータとともに、精密な長さ測定の代表モデルである。ノギズやマイクロメータ、ストップウォッチは原子力発電所の定検で良く使用される。 メーカはミツトヨ、新潟精機、中村製作所、シンワ測定など(いわゆる電子計測器メーカではない)。計測器メーカとしてはエー・アンド・デイがつくっている。 計測器情報:ノギズの製品例

のこぎり波(のこぎりは)

(Saw tooth wave) 三角波の1種。電子回路で良く使われる信号波形の1つ。時間とともに直線的に値(電圧や電流など)が増加し、一定時間後にピーク(山頂)を作り、今度は直線的に減少すると、信号波形は三角形に見える。この様な波形が周期的に繰り返される信号を三角波という。増加と減少の傾きが同じでなく、増加の傾きに対して減少が急峻(またはその逆)な三角波は、まるで大工道具の「のこぎりの歯(saw tooth)」のようなのでこの名前がある。数学的には「非正弦波的な基本的波形の1種」である。 携帯電話などのRF 機器に使われるSAWフィルタはSurface Acoustic Wave(表面弾性波)を応用したSAWデバイスで、saw(のこぎり)とは違う。

NOx(のっくす)

一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)などの窒素酸化物を総称して「NOx」(ノックス)と表現する。自動車などから排出される粒子状物質(PM:Particulate Matter)とともも大気汚染物質として規制されている。参考用語:NOx計

NOx計(のっくすけい)

試料ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度を測定・分析する機器。 (=窒素酸化物測定器)

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