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- GaN(がん)
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窒化ガリウム。Gallium Nitride(ガリウムナイトライド ) 。半導体材料のひとつ。青色発光ダイオード(青色LED)の材料として普及。電子の移動速度が速いことも特徴。半導体の材料元素はシリコンが主流だが、2010年代から次世代のパワー半導体として、SiC(シリコンカーバイド)とともに普及し始めた。デバイスメーカもSiCとGaNは異なる会社がアプローチをしている。GaNはSiCよりも少し普及は後になったが、以下のように採用が進んでいる。 2023年のマイクロウェーブ展(2023年11月29日~12月1日開催)では、2つのGaN関連の出展があった。 1. マイクロ波の調理器に使用できるGaNデバイス(パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社 キッチン空間事業部) 2. Beyond 5Gの基地局向け「超広帯域デジタル制御GaN増幅器」のR&D展示。GaN増幅器の動態デモ。スペクトラムアナライザで周波数特性を表示。(三菱電機株式会社 情報技術総合研究所) つまりパワーデバイス以外にもGaNの用途は広がっている。 各種のパワー半導体の動作周波数と出力電力による棲み分けが以下の参考記事の図16にある。
- GHz(ぎがへるつ)
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(giga hertz) 周波数 の単位で、1,000,000,000Hz に相当。G(ギガ)は10の9乗の接頭辞。無線(RFなどの高周波)の基本測定器であるスペクトラムアナライザの、仕様の1番目は測定周波数である。最高3GHz~9GHzモデルのラインアップが多い(キーサイト・テクノロジーの最上位機種、Xシリーズ シグナルアナライザは110GHzまで測定可能。2022年3月現在)。現在普及している携帯電話で最も使われている周波数(キャリア、搬送波)は1.5GHz帯である。このようにGHzは無線通信の測定器で大変良く使われる用語(単位の略記)である。 2000年代に登場した高速オシロスコープは、周波数帯域 数百MHz(メガヘルツ)が主流だったオシロスコープを高周波の製品群(GHzの製品)に豹変させた。初めての広帯域なオシロスコープとして54855A(6GHz)を発売したキーサイト・テクノロジーは2018年には世界最高速の110GHzモデルを発売している(以下の参考記事が詳しい)。 電子工作の専門技術誌、月刊「トランジスタ技術」2023年12月号は、高周波の代表的な機種であるネットワークアナライザで、最近話題のnanoVNAを特集した(特集のタイトルは「GHz測定 nanoVNAで回路名人になる」)。記事の執筆者の1人にペンネーム「じがへるつ」氏がいる。GHzをもじったネーミングである。つまり、ペンネームに使われるくらい、「GHz」は計測器を含む電気(高周波)の世界で基本の(親しまれている)ことばである。
- GigE Vision(ぎぐいーびじょん)
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産業用・工業用カメラの国際規格。イーサネットのIPネットワーク上で動作するカメラ・インタフェース標準。準拠したものはロゴが使用できる。カメラが撮影した映像信号をイーサネット経由で伝送し、カメラの制御にも使われるプロトコル。Camera Linkなどと同じマシンビジョン標準規格の中の1つ。JIIA(日本インダストリアルイメージング協会)が詳しい説明を掲載している。 GigE(ギグイー)とは、PoEを使った1G bpsのイーサネット規格で、Gigabit Ethernetを略記したと思われる。出力構成(コンフィグレーション)を1 GigEや10 GigEなどと呼称し、画像データの転送速度が異なる。Visionはマシンビジョンからきていると思われる。つまり「ギガビット・イーサネット(GbE、ギガビットLAN)のマシンビジョンの規格」とでもいうネーミングである。 イーサネット通信規格(IEEE802.3)を用いたカメラ・インタフェース規格として2006年5月にリリースされ、2018年にVersion 2.1が発表された。標準のイーサネットケーブルを使い、長距離を高速にエラーなく伝送する。この規格によって、異なるベンダの機器やアプリケーションを各種のデータレートで接続することができる。IEEE 1588を使った高精度な同期機能も規定している。伝送速度は1、2.5、5、10Gbits/s。コネクタは銅線から光ファイバまで各種ある。
- GANGプログラマ(ぎゃんぐぷろぐらま)
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複数のデバイスに対して同時書込みを行うことができるROMプログラマのこと。生産現場での効率的な書込みに有効。「GANG」は集合体や集団を表す言葉。別名:GANGライタ。(東亜エレクトロニクス株式会社 フラッシュサポートグループカンパニーの「書込みやプログラマに関する用語集」より)
- GND(ぐらんど)
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グランド(またはグラウンド)の略記。電気機器を地面に接続し(接地)、基準レベルとなる電圧を確保する。計測器には「GND」の表記がされることが多い。地面を表す英語のgroundが由来。
- GEセンシング(じーいーせんしんぐ)
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(GE sensing)正式社名:GEセンシング・ジャパン株式会社。圧力計(マノメータや圧力キャリブレータなど)のDruck(ドラック)社と流量計のPanametrics(パナメトリックス)社がGE(米国の総合電機メーカであるゼネラル・エレクトリック)社のセンシング部門に2002年に買収され、その日本法人の名称。Druckの日本法人であるドラックジャパン株式会社とPanametricsの日本法人である日本パナメトリクス株式会社の販売員がほとんどGEセンシング・ジャパンに移籍した。2002年から2017年に存在した。2017年にGEの事業再編で、GEの資本から離れ、2つの計測器はBaker Hughes社になり、現在は日本ベーカー・ヒューズ株式会社である。DruckとPanametricsは2つとも計測器の老舗ブランドだが、GEセンシングの時代はDruckやPanametricsというブランドの使用を禁止し、GEを前面に出していた。Baker Hughesになってからは元のブランドを復活している。DruckとPanametricsは別の組織で、各人の名刺にはそのロゴが印刷されている(2022年現在)。正確には、2017年から2021年頃まではGEセンシング&インスペクション・テクノロジー株式会社で(Baker HughesとDruck/Panametricsの両方のロゴを併記していて)、2021年頃に日本ベーカー・ヒューズ株式会社に社名変更している(2017年にBaker Hughesになったが、日本での会社名は2021年頃まではGEセンシングという社名が続いた)。 GEセンシング・ジャパンの本社は東京都武蔵野市(吉祥寺)にあり、Druck部門は「プレッシャー・プロダクト(つまり圧力計)営業部」で、全国の原子力発電所(原発)を主な顧客にしていた。Panametricsは「フロー&ガス・モイスチャー営業部」といった。中央区月島にテクニカルセンターがあり、流量計や分析機器の校正を行った。Baker Hughesになってからはドラック事業本部、パナメトリクス事業本部である。 GEには工業用内視鏡(ファイバースコープ)や超音波探傷機器もあり、2002年にGEインフラストラクチャー・ジャパン株式会社となっていたが、それらすべてがBaker Hughesに引き継がれた。2017年にGEセンシング・ジャパンと統合して、GEセンシング&インスペクション・テクノロジー株式会社となり、(前述のように2021年頃に)日本ベーカー・ヒューズ株式会社になっている。非破壊検査機器(内視鏡など)は2020年頃にWaygate Technologies(ウェイゲート・テクノロジーズ)という新ブランドを創設した。Baker Hughesの製品群にはタービンもあり、機械設備の状態監視(振動測定など)を行うBently Nevada(ベントリーネバダ)も(発電所の振動計測で実績が高い)計測ツールの1つである(原発にタービンや発電機などを納品する三菱重工、日立製作所、東芝はベントリーネバダの振動計測器を設備として保有している)。Baker Hughesの非破壊検査機器は複数のプロダクト(複数社の製品群)があるためDruckやPanametricsのように既知のブランドではなく、新しいブランドが必要だったと推測される。 まとめると、Baker Hughesは複数の異なる製品群を持っていて、日本法人は日本ベーカー・ヒューズ株式会社になる。ただし3つのブランドDruck、Panametrics、Waygate Technologiesを前面に押し出していて、そのロゴを名刺に印刷し、3つのブランドの製品を掲載しているHPは全く別に3つ存在している。 Druck製品は丸文株式会社が販売店をしていているなど、Baker Hughesの計測器の直販比率は高くはない(外資はどこもそうなる)。原発では計測器としての圧力校正器や圧力計を多く使用するが、Druckと横河計測(当時は圧力計などの現場測定器は横河メータ&インスツルメンツ株式会社)が競っていた。3番手が露点計で有名なMichell Instruments社(日本にはミッシェルジャパン株式会社がある)。2011年の東日本大震災以降、多くの原発が稼働していないので、圧力計各社は別の顧客を模索している。
- GMSL(じーえむえすえる)
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(Gigabit Multimedia Serial Link) 車載向けの高速伝送技術。ADAS(エーダス)などで車載カメラからの映像信号のインタフェース規格として実績がある。様々なIC製品をラインアップするMaxim Integrated(略称:マキシム)社が開発した技術だが、Maxim社は2022年にAnalog Devices(アナログ・デバイセズ、ADI)に吸収され、子会社となったので、GMSLはADI製品としてPR(告知)されている。車載の高速カメラI/Fとしてはトップシェアである(2024年現在)。 カメラなどから出力されるパラレル信号をシリアライザでシリアル信号に変換し、クロック信号をデータラインに重畳することで、1本線での高速伝送を低遅延で実現する、SerDes(サーデス)技術の1種。MIPI(ミピー)が車載カメラを主要な用途として2020年にA-PHYを策定し、ネットビジョン社がA-PHYのSerDesデバイスを、日本ケミコンがA-PHY対応カメラモジュールを2023年に発売し、GMSLの競合として登場している。ソニーはGMSLに対抗するGVIFという規格を製品化している。自動車用のカメラの高速通信規格として、GMSLは一番先行して販売実績があるが、その他の規格が(活況な自動車のネットワーク市場を狙って)追っている。
- GMカウンタ(じーえむかうんた)
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1928年にガイガーとミュラーが作った簡単な構造の放射線測定器。 (=ガイガーカウンタ)
- GWP(じーだぶりゅぴー)
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(Global Warning Potential)地球温暖化係数。二酸化炭素を基準にして、ほかの温室ガスがどれだけ温暖化する能力があるかを示した数字 。フロンガスからの代替えが進んでいる。
- GP-IB(じーぴーあいびー)
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(General Purpose Interface Bus ) コンピュータと周辺機器を接続するためのバス規格の一つ。世界No.1計測器メーカのHP(Hewlett Packard、ヒューレット・パッカード、現キーサイト・テクノロジー)は、計測器をコンピュータで制御する(自動計測)ための規格、HP-IBをつくった。これを元にIEEEが標準化して作成したのがGP-IB。 GP-IBは各計測器メーカの製品に採用され、計測器の校正をする標準室では、GP-IBによって自動校正システムを構築している場合が多い。以前はパソコン用のGP-IBインタフェースカードなどがあり、PCメーカだけでなく、NI(National Instruments※)などもつくっていたが、USBの普及によって、現在はGPIB-USB変換アダプタが使われている。 HPはHP-IBだけでなく、計測器の制御用のコンピュータである計測コントローラをつくるなど、スタンドアロン以外の計測器の開発で先進的な役割をはたした。現在のキーサイト・テクノロジーにはモジュール式計測器が多くあり(参考記事にAXIe製品例がある)、共通規格の提案も積極的である。 表記はGPIBもあり、略記としてはこちらが適切に思えるが、HP-IBという表記に倣ってGP-IBと書くケースが普及している。GPIBだと「ジピブ」などの発音をしそうだがそうなっていないのは幸いだと筆者は思う。 (※) National Instruments(ナショナルインスツルメンツ)は老舗の計測器メーカで、モジュール式計測器のトップブランドである。略記:NI(読み方:エヌアイ)。PCとつなぐことが必須なので、時代に合わせたPC側のインタフェース機器をラインアップしてきた。自動計測で使われるプログラミング言語のLabVIEW(ラボビュー)が有名である。
- GPIB-USB変換アダプタ(じーぴーあいびーゆーえすびーへんかんあだぷた)
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(GPIB-USB converter)計測器同士の通信用途で普及したGP-IBは、計測器を制御するPCには通常はインタフェースとして装備されていない。最近はPCだけでなく計測器にもUSBが標準装備されるようになったため、GP-IBとUSBのインタフェース変換器が大変重宝されている。ECサイト(通販)でも多くの製品が売られていて、変換ケーブルや変換アダプタと呼ばれている。 校正室での自動校正システムなど、計測器をGP-IBでつないで通信し、計測・制御する仕組みはまだ多くのユーザが使い、多くのライブラリや測定データの記録資産があるので、GP-IB関連製品はまだ当分は無くなる気配がない。 参考用語:インタフェース変換器、HP-IB、VISAライブラリ、自動計測 参考記事: 初めて使うデジタルマルチメータ・・・第11回 「デジタルマルチメータの周辺アクセサリ」 ・・GBIBインタフェースの製品をUSB環境で使う例が紹介されている。 計測器情報:製品の外観がわかる例、USB-GPIB変換アダプタの製品例
- GPS(じーぴーえす)
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(Global Positioning System)人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステム。
- GPS受信機(じーぴーえすじゅしんき)
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GPS衛星の信号を受信する機器。
- GPS信号発生器(じーぴーえすしんごうはっせいき)
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GPS信号を発生する測定器。GPSはGlobal Positioning Systemの略(直訳:全地球測位システム)。測定器としては株式会社計測技術研究所・目黒電波測器事業部(旧株式会社目黒電波測器、2016年に計測技研に合併)のGNSS(※)疑似信号発生器などがあり、GPS製品の検査に活用されている。※GNSS:(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)。GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)などの衛星測位システムの総称。
- GPSデータロガー(じーぴーえすでーたろがー)
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(GPS data logger)人が携帯してGPSで位置情報を取得し、地図上に記録する(ログをとる)ことで、競技や登山で移動した軌跡を残す機器をGPSロガーやGPSデータロガーと呼ぶ。計測器のGPSデータロガーも機能は同じで、速度や距離などを計測する目的で使われる。 参考記事(会員専用):【展示会レポート】人とくるまのテクノロジー展 2022 横浜の3ページ目 ・・VBOX JAPAN株式会社ブースで、RACELOGIC社の最新GPSデータロガーを取材。 計測器情報: GPS Data Loggerの製品例
- GB/T(じーびーてぃー)
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中国の電気自動車の充電規格。自動車車両側のコネクタ形状が日本のGHAdeMOなどとは異なる。規格はそれを評価する計測器におおいに関係する。
- GPU(じーぴーゆー)
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(Graphics Processing Unit) 画像処理を主に担うプロセッサのこと。3Dグラフィックスなどの画像描写を行うための計算処理を行う。「画像処理半導体」とも表現される。CPUとGPUを両方手掛ける米国の半導体デバイスメーカのAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)は、同じく米国の大手FPGAメーカ、Xilinx(ザイリンクス)を買収することを発表した(2020年10月)。2015年にはIntel(インテル)がAltera(アルテラ)を買収しているので、FPGAの大手2社がCPUメーカに吸収されることになった。米国NVIDIA(エヌビディア)も、2020年12月にイスラエルMellanox Technologies(ネットワーク分野で強いFPGAメーカ)を傘下に収めた。NVIDIAはGPUのNo.1半導体メーカである。 つまり、CPU、GPU、FPGAは現在の半導体デバイスの主力3製品群で、GPUに強いNVIDIAはFPGAやCPU(2020年にソフトバンクからARM社を買収することを表明したが、欧州での規制をクリアできず2022年に断念)を強化しようとしている。CPUに強いIntelやAMDはFPGAに参入して半導体市場でNo.1になろうとしている。
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