計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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リアクタンス(りあくたんす)

(Reactance)電気工学ではインピーダンスを複素数(実数部と虚数部の和)で表現する。実数部は周波数によって変化しない抵抗成分で、虚数部はキャパシタやインダクタなどの、周波数によって値が変化する成分で、これをリアクタンスと呼ぶ。単位はΩ(オーム)。インダクタによるものを誘導性リアクタンス、キャパシタによるものを容量性リアクタンスと呼ぶ。この2つの成分が打ち消し合って、見かけ上ゼロになると「共振」という現象が起きる。共振が起きる周波数を共振周波数と呼ぶ。

リアルタイム解析(りあるたいむかいせき)

(Real-time Analysis)小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある。サンプリングされたデータに対して、ウィンドウとウィンドウの間があくことなく連続してFFT演算が行われる解析状態のこと。通常のFFT解析では信号の解析データ長分(1024点または2048点)のサンプリングを行うと次にそのデータに対してFFT演算を行うが、その間に次のデータを取込んでおき、前の演算が終るとすぐに次の演算を行う方式となっている。サンプリングにかかる時間よりFFT演算時間(表示時間までを含む)のほうが短ければリアルタイム解析が実行できる。これに対して演算時間がサンプリング時間より長くなると演算している間に1フレーム分以上の新しい信号がサンプリングされてしまい、信号の取りこぼしが出る。また逆に演算時間よりサンプリング時間の方が長いときには、ウィンドウの一部を前のウィンドウと重ねること(オーバーラップ処理)ができる。

リアルタイムサンプリング(りあるたいむさんぷりんぐ)

現在のオシロスコープ(オシロ)の主力の方式。等価時間サンプリングの手法を使ったサンプリングオシロスコープがあるため、それと区別するためにこの呼び方がある。リアルタイムサンプリングのオシロは繰り返し波形だけでなく単発信号も観測できる。それに対してサンプリングオシロは繰り返し信号しか観測できない。サンプリングオシロの利点はリアルタイムオシロに比べて高い周波数まで測定できること。高速伝送信号のアイパターン評価には適している。テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)では以下の解説がある。「リアルタイム・サンプリング:サンプリング・モードの1つで、トリガされた1回の取込みでできる限り多くのサンプルを収集すること。信号の周波数帯域がオシロスコープの最大サンプル・レートの半分以下の場合に有効。」

リーディング(りーでぃんぐ)

(reading)デジタル表示する測定器の確度で使われる。デジタル表示された測定値の読み取り値の意味。詳しくは用語の「確度」を参照。

rdg(りーでぃんぐ)

確度の仕様で使われる略記。デジタル表示された測定値のこと。readingの略で読み取り値の意味。読み取り値に対する誤差を±X%rdg(Xは数字)と表記して、読み取り値のX%の誤差がある、と確度を規定する。詳しくは用語の「確度」を参照。

リード線(りーどせん)

測定器のアナログ出力端子と記録計を接続するための電線。

リードバック(りーどばっく)

計測用電源が、いかなる状態で動作しているかを外部に知らせる機能をいう。アナログ信号、デジタル信号、パソコンを使った各種通信方式がある。(菊水電子工業の製品総合カタログ・用語集より)

力行(りきこう)

商用電源からモータや電池へ電力を供給(または充電)している状態。反対にモータの回転エネルギーが電力供給側である商用電源に流れ込み、モータが発電機になっている状態や、電池から商用電源へ電力を放電している状態を回生という。インバータ制御で使われる用語。

力行電流(りきこうでんりゅう)

回生機能付き直流電源などで、この電源が通常の直流電源装置と同じく、ACラインから電力を消費し直流に変換し、電力を負荷側に供給している状態(ソース電流/ソース状態)。(株式会社高砂製作所の用語集より)

力率(りきりつ)

何%の電力が実際有効に使われるかを表わした比率のこと。電気を使って物を動かそうとするとき、エネルギーの損失が生じ、実際に働いた電力は消費した電力より小さくなる。

力率改善回路(りきりつかいぜんかいろ)

計測用電源で、入力力率の悪化や高調波成分の抑制を目的とした回路のこと。この回路を装備して力率を1に近づけている。(株式会社高砂製作所の用語集より)

力率トランスデューサ(りきりつとらんすでゅーさ)

電流と電圧の位相差から力率(位相角)を演算して計装信号に変換する機器。

リサジュー(りさじゅー)

2つの信号を直交するX軸・Y軸上で合成した図形のこと。リサジュー図形(曲線)よばれる(Lissajous figure、Lissajous curve) 。オシロスコープの2チャンネルを使って波形表示すると、2つの信号の周波数の比によって回転するように見える図形があらわれる。1970年代の映画でコンピュータのモニタに表示して、先進的(幻想的)な画像として使われた例もある。別名:オービット。

RISC(りすく)

(Reduced Instruction Set Computer) 和訳すると、最小命令セットコンピュータ。マイクロプロセッサ(MPU、CPU)の設計思想として「命令セットを縮小にする」ことが1980年代に提案され、その方針に基づいてつくられたMPUのこと。RISCのMPUの出現によって、そうでない従来のMPUはCISC(Complex Instruction Set Computer、複雑命令セットコンピュータ、読み方:しすく)と呼ばれる。RISCは1つの命令は簡単な処理しか行わないので高速にでき、複数の縮小命令によってプロセッサの能力を高める(高速処理にする)という設計手法。逆にCISCは1つの命令が複雑な処理をでき、命令数を減らすことでトータルパフォーマンスを高めるという考え方。現在、RISCとSISCの両方のチップがあり、用途によって使い分けられている。RISCチップは高性能なコンピュータ(パソコン、サーバ)や携帯機器(スマホなど)のMPUに採用されている。RISC-V(リスク-ファイブ)が技術ニュースで話題になっている(2020年10月現在)。

LISN(りすん)

Line Impedance Stabilization Networks の略。(=擬似電源回路網)

リターンロス(りたーんろす)

(Return Loss) 反射係数をデシベル[dB]で表したもの。ただし反射係数は |Γ|≦1 であるからデシベルで表現すると「-(負表示)」なるので、左式のようにあらわす。これをVSWR(ρ)で表すと、右式のようになる。

リターンロスメータ(りたーんろすめーた)

光のリターンロスを測定する機器。電気ではリターンロス専用測定器がないので、光を省略して呼ばれることが多い。

リチウムイオン2次電池(りちうむいおんにじでんち)

(Lithium-Ion Battery)リチウムイオンが電解液を介して正極と負極を行き来することで充放電が行われる2次電池。略して「リチウムイオン電池」といわれたり、「LIB」と略記される。現在の携帯機器や電動車のバッテリに採用されている主力の方式。リチウムイオン電池を世界で初めて商品化したのはソニーのグループ会社で、命名も同社である。

リップル(りっぷる)

(Ripple) 入力電源(通常は商用交流電源)の整流成分やスイッチングにより、計測用電源の出力に現れる脈流成分。リップル、またはリプルと表記される。(株式会社高砂製作所の用語集より)

リップル・ノイズ(りっぷるのいず)

一般に「リップル」とは、商用AC電源を整流して直流を作ったときに計測用電源の出力に現れる脈流成分(DC波形の揺れ)を指す。菊水電子工業の製品総合カタログ(電源・電子負荷に関する用語)には、「リップル・ノイズとは、出力端子間に現れるリップルと高周波ノイズの合成値のこと。ピークからピーク(P-P)または実効値(rms)で表す。」とある。電子負荷のトップベンダーである株式会社計測技術研究所には「リップルノイズメータ」というスイッチング電源の評価に必須の計測器がある。