計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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アーキテクチャ(あーきてくちゃ)

(architecture) 設計思想、考え方などの意味。元々は建築物の構造や、建築様式をさすことば。コンピュータやIT分野で良く使われるが、計測器も内部はコンピュータのため、このことばで表現されている事例がある。表記はアーキテクチュア、アーキティクチャなどもある。

アース(あーす)

地中深く埋めた銅板などと電気器具とを導線でつなぐこと (=接地)。漏電した場合でも漏電した電気はアースを通じて大地へ流れ、事故を未然に防ぐ。

アーステスタ(あーすてすた)

接地された導体と大地間の電気抵抗を接地抵抗という。接地(アース)抵抗を測定する機器がアーステスタ。別名:接地抵抗計 。 機器の(人が接触可能な)金属部が接地されているか確認する計測器に「アース導通試験器」がある(菊水電子工業などが安全規格の機種群としてつくっている)が、アーステスタ(接地抵抗計)とは異なる。 計測器情報:品名に「アーステスタ」が付く製品の例

アース導通試験器(あーすどうつうしけんき)

電気製品が確実にアースされているかを試験する測定器。電気安全規格関連の測定器を豊富にラインアップしている計測器メーカである、菊水電子工業の製品総合カタログ(安全機器に関する用語)には次の説明がある。「アース導通試験:基礎絶縁とアースへの保護接地で安全性を確保するように設計された機器の、保護接続の完全性(連続性)を評価する試験。」

アートワーク(あーとわーく)

電子機器内にあるプリント基板は、電子部品を配置して固定し、設計された回路図に従って部品同士をつないで電子回路をつくる役割をしている。配線はプリント基板上(多層基板の場合は内部にも)のパターンによってされる。パターンの設計を主にアートワークと呼ぶ。マイクロコンピュータの普及によってパターンは複雑化し、コンピュータによる設計(CAD:Computer Aided Design、キャド)が普及したが、アナログ回路、高周波回路では単に部品の端子同士を線でつないでも正常な動作をしないことが多い。たとえばグランドラインを線でなく面にするとか、シールドを施すとか、アートワークは電気の知識がある技術者の設計作業である。

アービタリージェネレータ(あーびたりーじぇねれーた)

Arbitery Waveform Generator の略。つまり、任意波形発生器のこと(Arbitery:任意、 Waveform:波形)。AWGと表記されることも多い。テクトロニクスの任意波形ジェネレータの型名(※)は「AWG7000シリーズ」のように頭3文字をAWGにしている。会話では略して「アービタリー」といわれたりする。最近は「任意波形/ファンクション・ジェネレータ」という品名の製品が増えた。当サイトではファンクションジェネレータ(FG)とAWGは別のカテゴリとして扱っているが、2つを1つの分類で扱うケースも散見される。従来、AWGにもFGの機能が多少はあった。FGが多機能化してAWGの機能を持つようになり、メーカとしても新機軸として、単なるFGではなくAWGの機能もある製品である、というアピールを品名で行いたいという意図が感じれらる。品名が任意波形/ファンクション・ジェネレータである新製品を当サイトに登録する際、メーカにAWGですかFGですか?と確認すると、はっきりと「両方です」という確たる回答があった。時代によって計測器のカテゴリは変化する例といえる。(※)テクトロニクスは製品の形名のことを「型名」といっている。形名の表記にも「AWG5202型」のような表現が随所にみられる。同社の形名(いや型名)はTDS、DPO、AWGのようにアルファベット3文字の命名が多い。同社の任意波形発生器の品名は「任意波形ジェネレータ」である。他社に売却してしまったが、同社の映像関連の発生器の品名は「ゼネレータ」だった(以前はテクトロニクスといえば「オシロ」と「ビデオ関連測定器」が二枚看板だった)。

ARM(あーむ)

RISCプロセッサで有名な英国のARM社のこと、またはARM社が提供するプロセッサ設計データ(ARMアーキテクチャ)を元に製造されたマイコンの総称。 ARM社は自社工場を持たず製品販売もしないが、米国インテル、モトローラなどがARM社とライセンス契約をしてARMマイコンを製造・販売した。設計データはARM6、ARM10など複数のアーキテクチャがあり、アーキテクチャをカスタマイズできるライセンス契約をしたインテルのようなメーカはStrongARMと呼ぶ製品を自社開発した。消費電力あたりのパワー効率が高い為、2000年代には携帯電話の組込み用マイコンとして世界でもっとも多く採用された。ARM社自身はICチップの製造・販売などは行わず、設計情報をチップメーカーに提供し、製品の販売額などに応じたライセンス料を得る事業モデルである(ファブレスのさらに一歩進んだモデル)。 ARMは「Advanced RISC Machines」の略で、CISCの特長も取り入れたRISCといえる。「ARMアーキテクチャ」は「ARM系プロセッサ」とも呼称される。ARM系プロセッサはメーカが異なっていても命令セットを共有しているためソフトウェアの互換が容易で、組込みシステム(産業機器や家電製品の一部として組込まれるコンピュータシステム)への採用が進んだ。マイクロプロセッサ市場のうち、パソコン向けはインテルの86系プロセッサと各社の互換製品(サードパーティ)が主流だが、スマートフォンやタブレット端末などの携帯機器ではARM系製品のシェアが高い。インテル系製品の強かったサーバ市場でも、サーバ向けに特化したARMプロセッサが開発され、電力効率を重視するデータセンターなどに導入が始まっている。 まとめると、ARMとはマイクロプロセッサの設計を行なう英国企業。また同社によるマイクロプロセッサの設計(アーキテクチャ)や、それに基づくプロセッサ製品などの総称である。 日本のキャリア(携帯電話事業者)であるソフトバンクは2016年にARM社を傘下に収めた(ソフトバンクはITベンダーから始まり通信事業者になったが、さらに半導体メーカまで吸収した)。 GPU大手の半導体メーカであるNVIDIA(エヌビディア)はインテル、AMDというCPUメーカに対抗して半導体市場のNo.1デバイスメーカになろうと、2020年にソフトバンクからARMを買い取ると発表したが、欧州での規制をクリアできず2022年に断念している。

REF CAL(あーるいーえふきゃる)

(Reference Calibration)非接触温度計(サーモグラフィ、放射温度計)関連の用語。測定対象物の放射が低く、温度が室温付近や低温の場合、室温や周囲温度からの反射成分が無視できなくなり、放射率補正では誤差が生じる。この誤差を補正するために環境温度に相当する物体を測定し、室温反射を補正する信号を発生させ、以後の補正値とする動作をいう。関連用語:IRSP CAL、ERSP CAL。(日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)

RS-232C(あーるえすにーさんにーしー)

Recommended Standard 232 version C の略。米国電子工業会(EIA)によって標準化されたシリアル通信の規格の一つ。

RS-232Cアナライザ(あーるえすにーさんにーしーあならいざ)

RS-232C回線の情報のやり取りを観測する測定器。略してラインモニタと呼ぶこともある。(=RS-232Cラインモニタ)

RS-232Cラインモニタ(あーるえすにーさんにーしーらいんもにた)

RS-232C回線の情報のやり取りを観測する測定器。略してラインモニタと呼ぶこともある。(=RS-232Cアナライザ)

RS-485(あーるえすよんはちご)

米国電子工業会(EIA)によって標準化されたシリアル通信規格。バス型のマルチポイント接続で最大32台まで対応している。(株式会社高砂製作所の用語集より)

Rx(あーるえっくす)

有線・無線通信で受信データのこと。Received dataの略記(小文字のxはデータの意味)。受信機(レシーバ)のことをRxと記述している例もある。

RF(あーるえふ)

(Radio Frequency) 別名:無線周波数。和訳すると「ラジオ周波数」。無線通信に使われる周波数のこと。「高周波」と表現されることもある。正確に何Hzの周波数範囲を指すかは文献によってさまざまで、定義は難しい。無線通信が始まったとき、無線機(ラジオ)で通信できるキャリア(搬送波)の周波数範囲をRFと呼称したと推測され、MHz~GHzの周波数を指している。 RFの計測器というと、スペクトラムアナライザ(スペアナ)を筆頭に信号発生器(SG)や高周波パワーメータ(低周波の「デジタルパワーメータ」ではなくRFパワーメータ)などの高周波の(無線の)基本測定器が相当する。高周波ということでネットワークアナライザ(ネットアナ)を含める場合もあるが、ネットアナは回路素子測定器(LCRメータなど)や材料測定器と同じ分類にされることも多い。 同じRFの周波数帯の測定器でも、携帯電話などの特定の通信方式に対応した測定器(ワンボックステスタ、無線機テスタ、シグナリングテスタなど)は(基本測定器ではなく)専用器なので当サイトでは「無線/移動体測定器」という別カテゴリーに分類している。ただし、無線測定器の主力(大きな売上)は携帯電話用途なので、「RF/マイクロ波」というカテゴリで、上記のスペアナから無線機テスタや、電磁界強度計(メジャリングレシーバ)までを説明している文献(計測器の辞典)もある。 通信計測器には有線の測定器(光通信測定器や伝送交換の装置用測定器など)と無線の測定器があり、RFを含む無線測定器のメーカは、世界的にキーサイト・テクノロジー(米国)、ローデ・シュワルツ(ドイツ)、アンリツ(日本)の3社が有名で、多くのラインアップがある。特定分野の無線測定器ではリーダー電子(TV放送)、目黒電波(現計測技術研修所、GPS関連測定器)などがある。横河計測や菊水電子工業も特定モデルをラインアップしていたが、ほとんど生産中止になっている。テクトロニクスはリアルタイムスペクトラムアナライザで無線の基本測定器であるスペクトラムアナライザに参入したが、上記の無線3メーカに伍するまでにはなっていない。逆にローデ・シュワルツやアンリツは無線以外のカテゴリーの計測器にラインアップを広げている。 参考記事:くるまと無線~CASE時代を支える無線技術・・電波の周波数ごとの名称・特長を記載。総務省の周波数区分ではマイクロ波やミリ波はあるがRFという名称はない。VF(短波)やVHF、UHFというラジオ・TV放送の用語がRFに相当している。 計測器情報:品名にRFが付く製品の例・・大変多い。

RF I-V法(あーるえふあいぶいほう)

交流インピーダンス測定の手法の1つ。インピーダンスアナライザで測定周波数100MHz~3GHzあたりのモデルに採用されている方式。100MHz以下のLCRメータなどには自動平衡ブリッジ法が採用されている。参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第1回)・・LCRメータの構造や測定原理、各社LCRメータの紹介など。

RF信号発生器(あーるえふしんごうはっせいき)

主に無線通信機器の試験用信号を発生する測定器。(=標準信号発生器、シグナルジェネレータ)

RFパワーアンプ(あーるえふぱわーあんぷ)

(RF power amplifier) RF帯で使用される電力増幅器。RFとはRadio Frequencyの略で、無線通信などに使われる周波数のこと。「高周波」と表現されることもある。RFパワーアンプを翻訳すると「高周波電力増幅器」。EMCでは必須で使われる。また、SG(信号発生器)からDUTに高周波信号を入力してスペクトラムアナライザで評価する場合、複数のDUTを一度に評価するとき、DUTの前にPFパワーアンプと分配器を入れ、DUTの後に切替器(スイッチ)を入れると、効率の良い評価ができる。そのためRFパワーアンプは精度が求められる。「RFアンプ」というと計測器(機器)ではなく部品を指している場合が多い。 EMC用途では海外のAmplifier Research社(販売は日本オートマティック・コントロール株式会社)が有名。東陽テクニカも複数メーカを取り扱っている。国産では高周波機器のR&K(株式会社アールアンドケー)が計測器(RFパワーアンプ)と部品(RFアンプ)の両方をつくっている。高周波部品メーカのMini-Circuits(ミニサーキット)もRFパワーアンプのラインアップがある。 参考用語:EMS、イミュニティ 参考記事(会員専用):【展示会レポート】TECHNO-FRONTIER2021の3ページ・・Amplifier Research製品を取材。 計測器情報:RFパワーアンプの製品例

RFパワーセンサ(あーるえふぱわーせんさ)

(RF power sensor) RFパワーメータ(高周波電力計)のセンサ。高周波電力の値を測定するために各種のセンサがあり、用途によって使い分けられている。周波数などの仕様が各センサで異なる。 センサはパワーメータ本体によって使えるものが決まっている。メーカが異なると通常は併用できない。メーカが同じでもパワーメータによって使えるセンサは限定される。つまりパワーメータの併用製品(センサがないとパワーメータは測定できないので必須の製品)である。 メーカは高周波(RF)の計測器をつくる、アンリツ、キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツなどである。以前は国産のフジソクがあったが、2022年頃に生産中止になっている。

RFパワーメータ(あーるえふぱわーめーた)

(RF power meter) 高周波(RF )信号の電力(power)を測定する計測器(メータ)。別名:高周波パワーメータ、高周波電力計。 パワーメータ(電力計)には3つあり、アナログの指示計器のものを通常は「電力計」、低周波(商用周波数など)のものを「デジタルパワーメータ」や「パワーアナライザ」、高周波のものを「RFパワーメータ」や「高周波電力計」と呼称する。計測器村の住人ではない初心者にはこの呼び方の違いを理解するのは難しい。 メーカは高周波の計測器をつくる、アンリツ、キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツなどである。以前は国産のフジソクがあったが、2022年頃に生産中止になっている。

rms(あーるえむえす)

(root mean square) 日本語では実効値。交流の電気信号の大きさを表す指標の1つ。定義(計算式)は、「ある波形の瞬時値の二乗を、1周期間で平均した値の、平方根」。英語を翻訳すると「平方根(ルート)・平均・二乗」で、各単語の頭の略記がrmsである。たとえば「Vrms」という表記は「電圧V(実効値)」(実効値電圧のV)という意味。RMSと表記されるときもある。 大きさが変化する正弦波などの交流の値を示すのに、基本的には平均値が使われる。デジタルマルチメータ(DMM)などの多くは平均値を表示する。ただし、実際の交流信号は単一周波数の綺麗な波形ではなく、高調波などを含み歪んでいる。そういう交流信号の大きさを示す指標は平均値より実効値の方が適している(真の値に近い)。