計測関連用語集

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詳細説明

マルチプロダクト校正器

読み方:

まるちぷろだくとこうせいき

カテゴリー:

#電圧・電流・電力測定器

(multi product calibrator)
デジタルマルチメータ(DMM)、クランプ電流計パワーメータ(低周波の電気の電力計)、アナログメータ(指示計器電圧計電流計、電力計など)などの、電圧・電流・電力測定器を中心とした複数の機種群(マルチ プロダクト)を1台で校正できる測定器(校正器、標準器)。フルーク(フルーク・キャリブレーション)の5080A、5502A、5522Aなどの製品群はほとんどの電気標準室(計測器の校正を行う部署)に導入され、校正事業者も大いに活用している。
マルチプロダクト校正器というとフルークの製品群の品名である、という説明もできる。実態は、直流&交流の電圧電流発生器+モニタ(マルチメータ)の機能がある複合計測器である。計測器のカテゴリー(機種群)としては、DMMやデジタルパワーメータクランプなどと同じ、電圧・電流・電力測定器に分類される。ただし校正器のため、当サイトでは「マルチキャリブレータ」という名称の分類をつくって登録・掲載している。

フルークでは校正対象のDMMの表示桁数に対応したマルチプロダクト校正器をラインアップしている。DMMの表示桁数は精度なので、桁数が多くなるほど高精度になる。そのため4.5桁DMMを校正対象にしたモデル5502A、5.5桁向けの5522Aがあったが2023年3月に5540A/5550Aにモデルを更新し、6.5桁向けの5560Aも発表した(55x0Aシリーズ)。4.5桁はハンドヘルドのDMMが多く、ベンチトップでは5.5桁か6.5桁になる。ベンチトップDMM向けの5550A、5560Aは「高性能マルチプロダクト校正器」と呼称している。デジタルではなくアナログのメータ(電圧計、電流計、電力計)を対象にしたマルチプロダクト校正器が5080Aである。デジタルとアナログでは確度規定の方法が異なるので校正器も別モデルになっている。

7.5桁/8.5桁DMMは高精度/高確度モデルと呼ばれ、ベンチトップDMMの校正に使われる校正器である。そのような7.5桁/8.5桁DMMの校正器が5730Aになる。5700Aシリーズは1988年発売で、現行の5730Aは広帯域オプションを使えばRFパワーメータも校正できるので、「電気校正における新しいゴールド・スタンダード」とフルークは呼んでいる。品名はマルチプロダクト校正器ではなく、「マルチファンクション校正器」である。

マルチプロダクト校正器はフルークの主力の製品群である。複数の機種群ではなく特定の機種群に特化した専用器として、9500Bオシロスコープ校正器、5322A電気安全試験器校正器、6105A/6100A電力標準器、96170A低位相雑音標準信号発生器などの校正機器がある(2023年12月)。

参考用語
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