全二重
(full duplex)
通信回線が双方向で確保されていること。双方向ではなく1回線を送信用と受信用に切り替えて使うやり方もある。たとえばトランシーバは2人の間で会話する時、片方が送信者でもう片方が受信者になり、自分が話したいときはボタンを押して送信者となる。それに対して、電話は双方向で会話ができる。duplexとは「重複」「二軒建て」「二連式」という意味で、フルにduplexを使う双方向通信を「全二重」、半分duplexの切り替え式を「半二重」と翻訳した。1980年代からPCの通信インタフェースに採用され、USBが普及するまで広く使われたRS-232Cは全二重である。
車載EthernetのPAM3
信号は全二重のため、一般には方向性結合器を使って送信と受信を分離して、オシロスコープ(オシロ)でアイパターンを測定する。テクトロニクスは独自技術によって、方向性結合器ではなく一般的なオシロのプローブで電流測定する手法が以下の参考記事で語られている。
全二重や半二重、平衡、不平衡、
調歩同期方式などは、データ通信の分野で良く使われる用語である。低速なデータ通信は計装でも使われるので、この分野のプロトコルアナライザであるラインモニタの技術解説では基礎用語である。