偏波コントローラ
(polarization controller)
光測定器の1種。偏波を制御できる素子を使い、光信号を任意の偏波状態に設定できる。光源とDUT(光コンポーネント)の間に入れて、偏波依存性損失(PDL)などの測定に使用する。メーカによっては偏光コントローラという呼称もある(※)。
General Photonics (ジェネラル・フォトニクス、2019年3月よりLuna Innovations Incorporated)社は偏波依存性損失や偏波モード分散(PMD)などの、偏光を制御する製品を開発・製造している。日本で販売している商社は、これらの製品群のページタイトルを「偏波の制御:シンセサイザ/アナライザ/スタビライザ/スクランブラ/コントローラ」と表記している。偏波シンセサイザ、偏波アナライザ、偏波スクランブラ、偏波コントローラなどの各種の製品が各メーカにあるが、それぞれの定義は統一されていないので、各モデルの仕様を良く確認することが肝要である。
(※)技術書籍では「電磁波の特性である偏波は、電波は偏波、光は偏光と呼ばれる」と解説されている。ところが光通信測定器で偏波関連製品は偏波と偏光の2つの名称が使われる。一般にPDL測定に使われる偏波コントローラや偏波スクランブラなどは「偏波」、偏光の度合いを測定するのは偏波計ではなく「偏光計」(polarimeter、ポラリメータ)と呼称される。英語のpolarizationを翻訳時に、解説者によって偏波と偏光が統一されずに使われている。偏光からは光測定器がイメージしやすいが、偏波だと電波(ミリ波などの高周波無線)の製品もあり、偏波コントローラが光測定器であることは初心者にはわかりにくい。