計測関連用語集

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詳細説明

偏波シンセサイザ

読み方:

へんぱしんせさいざ

カテゴリー:

#光測定器

(polarization synthesizer)
キーサイト・テクノロジー光測定器、N7786の品名。同社は光コンポーネント評価用途の光測定器に以前から注力している。N778x偏波解析/制御シリーズは、2020年頃にN778xC 偏波試験製品群(偏波アナライザ/偏波コントローラなど)というCシリーズになっている。N7786C偏波シンセサイザは、偏波コントローラと偏波アナライザの機能を持った製品である。偏波コントローラは任意の偏波状態をつくるが、その出力の偏波状態をモニタしてフィードバックし、より精度の高い安定した偏波状態にするアナライザ機能がついている。今後、光集積回路(光半導体)の実用化で開発される光導波路など、光電融合デバイスの評価には単に偏波コントローラだけではなく、偏波シンセサイザが有効である、とPRしている。
Luna Innovations(旧General Photonics)製のPolarization Synthesizer/Analyzer(偏波シンセサイザ/アナライザ)PSY-201は、「偏波を発生させたり、あらゆる状態で偏波を維持させたりできる。偏波コントローラと偏光計で構成され、アルゴリズムを使って制御している」と解説されている。基幹通信網に光通信の技術(たとえばWDMなど)が導入されていった1990年代には偏波スクランブラや偏波コントローラという製品群があったが、2023年現在は、偏波アナライザや偏波シンセサイザという名称(品名)のモデルを多く見かける。PSY-201は偏波を発生させる、という機能から偏波発生器 → 偏波シンセサイザ、というネーミングと思われる。
偏波シンセサイザに限らず、偏波アナライザ、偏波スクランブラ、偏波コントローラ、偏波スタビライザなどの各種の製品が各メーカにあるが、それぞれの定義は統一されていないので、各モデルの機能を良く確認することが肝要である。たとえば偏波シンセサイザという品名でも、光源を内蔵していたり、いなかったりするので、名称から仕様を判断することがむずかしい。

N778xCのラインアップと概要(メーカのホームページから抜粋、2023年11月)
N7781C偏波アナライザ:光信号の偏波特性を解析する包括的な機能を備える。ポアンカレ球上(ストークスパラメータ)に偏波状態(SOP)を表示する。最大1MS/sの高速動作。
N7785C偏波スクランブラ:入力と出力の両方のトリガ機能を使用して、一連の偏波状態(SOP)を繰り返し切り替えることができる高速同期スクランブラ。
N7786C偏波シンセサイザ:選択された出力偏光状態のシーケンスを設定および安定化するためのモニタリングおよびフィードバック用の偏光計を内蔵した高速の偏光コントローラ。
N7788C光コンポーネントアナライザ:偏光計と偏波コントローラを内蔵。同社の波長可変光源のシングル掃引を併用し、光コンポーネントや光ファイバの偏波モード分散(PMD)/群遅延時間差(DGD)や偏波依存性損失(PDL)の測定が可能。

参考用語
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