フォトニクス
(photonics)
日本語は「光工学(ひかりこうがく)」。エレクトロニクス(電子工学)がエレクトロン(電子)の学問であるように、フォトン(光子)を扱う工学のこと。両方を総称したオプトエレクトロニクス(光エレクトロニクス)ということばもある。
「フォトニクス」や「オプトエレクトロニクス」の名前で、光通信装置や、光学部品を扱う複数の展示会が催されている。たとえば2018年12月開催の第18回光・レーザー技術展(Photonix-フォトニクス)はレーザー加工専門展と、光計測・分析機器展、オプティクスEXPOの3つで構成されていた。似た展示会に光ファイバ・光学部品・光通信システムなどが出展する「光通信技術展(通称FOE:Fiber Optics Expo)」がある。FOEには光通信測定器メーカのほぼ全社が出展している(2023年からCOMNEXT [次世代]通信技術&ソリューション展を構成する1つにFOEはなり、単独の展示会ではなくなった)。具体的には、メーカ(商社):EXFO(原田産業、オプトサイエンス、サンインスツルメント)、VeEX(メインテクノロジー)、Viavi Solutions(Viaviソリューションズ)、アルネアラボラトリ、アンリツ、santec(サンテック)、横河計測(旧安藤電気)など。
毎年7月頃にパシフィコ横浜で開催されるOPIE(OPTICS & PHOTONICS International Exhibition)の「レーザーEXPO」には多くの光計測器が出品される。海外のソーラボは干渉計タイプのOSAや高速のO/E変換器などを2024年の展示会では出品している。また、キーサイト・テクノロジーは「光通信・要素技術&応用EXPO」に光デバイスの評価測定器を出品している(光電融合やシリコンフォトニクスが対象)。
光電子増倍管で有名な浜松ホトニクスも、社名はphotonicsからとっている。同社は、日本のテレビ技術研究の先駆者、高柳健次郎の門下生(浜松高等工業学校電気科の堀内平八郎)が1948年に静岡県浜松市に設立した。当時のテレビは普及前の研究段階で、最先端技術だった。1953年の同社の社名は「浜松テレビ(株)」。1983年に現在の「浜松ホトニクス(株)」になった。現在の同社は光に関する広範な製品(イメージ機器、光源、光半導体素子、画像処理・計測装置など)のトップベンダである。
参考用語
参考記事
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会員専用【展示会レポート】OPIE 2024(レーザーEXPO、光と画像のセンサ&イメージングEXPO)
santec(LCOS-SML)、ケイエルブイ(ハイパースペクトルカメラ)、アンリツ(OFDR)
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会員専用【展示会レポート】OPIE’19(レーザーEXPO)Part1 計測器
富士フィルム、日置電機(RGBレーザ測定器:照度タイプ、輝度タイプ、光パワーメータ)、シナジーオプトシステムズ(光ビーム計測)
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会員専用【展示会レポート】OPIE’19(レーザーEXPO)Part2 装置
フジクラ(シングルモードファイバレーザ)、サンエストレーディング/オプトハブ(誤り率測定器)、東京工業大学(光無線給電 OWPT)
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会員専用【展示会レポート】第18回光・レーザー技術展(Photonix - フォトニクス)
古河電工(マルチモードファイバレーザ―)、キヤノンプレシジョン(光学式エンコーダ)、東京インスツルメンツ(蛍光光度分光計)