電荷
(electric charge or charge)
【電子工学で使われる電気に関する量】
物体が帯びている電気の量で、正・負の二種がある。電磁場から受ける作用の大きさを規定する物理量でもある。電気現象の元(根本)の量で、「電気量」と表現されることもある。量記号はQ、単位はC(クーロン、coulomb)。表記はQ(C)のよう。菊水電子工業の製品総合カタログ(安全機器に関する用語)には、「電荷:素粒子が持つ性質の1つ。正電荷と負電荷がある。」とある。
計測器としては、振動センサの加速度ピックアップに、電荷出力タイプがある。
1A(アンペア)の電流が1秒間に運ぶ電気量(電荷)を1C(クーロン)と定義している。1V(ボルト)の電位差(電圧)を与えたとき、1Cの電気量がたまるようなコンデンサの値(静電容量)を1F(ファラド、farad)という。1F=1C/V。いずれもSI単位である。クーロンはフランスの物理学者シャルル・ド・クーロンが由来。
電子部品のトランジスタの回路記号はTrやQが使われる。プリント基板にはトランジスタの位置にQ1、Q2(またはTr1、Tr2)と印刷される。電荷のQと間違うことはほとんどない(電流iと複素数の虚部iのように)。