製造番号
(serial number)
個々の製品を識別するための情報(文字列)。形名、品名、シリーズ名、ブランドなどはその製品(商品)を表す名称だが、同じモデルでも個別の製品(個品)を識別する番号(文字列)が製造番号である。別名:シリアルナンバー。製品ごとに固有の1つだけの番号なので、「個品番号」と称しているメーカもある。製品を購入して資産として登録時には、資産番号に製造番号が明記される(ユーザによっては製造番号を資産番号にするケースもある)。通常は、製品に貼られる銘板に製造番号が明記(刻印、印刷)される。
計測器に限らず、製造番号は大変重要な情報である。たとえば環境試験器(恒温槽)のトップベンダー、エスペックのホームページで製品問合せ覧には製造番号の項目があり、この項目の記載(入力)は大変重要である旨が明記されている。使用中の製品の技術質問を、単に形名だけで同社にすると、必ず「製造番号をお知らせください」と聞き返される。同社の製品は形名が同じでも製造時期によって違いがあり、公表していない仕様については、製造番号によって違っている場合がある(形名が同じでも内部の構造などが同じではない)ことを示唆している。
生産現場では、製品の生産単位毎にロット番号がある。ロットとは1回の生産で何個つくるかを決めている単位である。同じ商品でもその個品が、いつ、どのラインで製造されたかを特定できるので、出荷後の製品(食料品など)に異物が混入していると、ロット番号から回収対象の商品を特定する。ロット番号は銘板などには通常は明記されず、メーカの内部資料でしかわからない。