定検
「定期検査」の略称。計測器を使って、プラントの定期検査を行うが、特に原子力発電所(原発)は13か月ごとに、運転を停止して定期検査を行うことが法令で決まっている。原発の定検(期間は約1か月)には多くの計測器が使用される。発電所を運営する電力会社の保守会社(電力会社系列と独立系列)や機器を納品している重電メーカの保守サービス・工事会社など多くの会社が、自社資産の計測器とレンタル調達した計測器を使って定検を実施している。計測器は校正によって品質管理されていることが要求され、試験成績書やトレーサビリティ証明書などのエビデンスの書類が保管される。
具体的な測定器としてはキャリブレータや圧力校正器、コンパクトキャルなどのDC電圧電流発生器など、多くのハンドヘルドの製品が短期間に使用される。
原発で事故やインシデントが起きると、定検のときのエビデンスである上記の校正関連の書類が調査される。過去に、試験成績書が書き換えられていた(校正結果の良否が修正されていた)という不正が発覚し、ニュースになったことがある。以降、全国の発電所では定検時の校正関連の書類の運用が一層、厳格になった。