Wireshark
イーサネットのパケット収集やプロトコル解析ができるフリーソフトウェア。PC上でオンラインモニタができるため、計測器としてのLANのプロトコルアナライザは現在はなくなった(※)。
車載Eherenet(車載イーサネット)もWireshrkでモニタできるため、計測器としてのオンラインモニタは存在しないが、パケットの送信やスクリプトによるテストの自動化、ECU動作の擬似などはできない。そのため、ドイツTechnica Engineering社の解析ソフトウェアANDi(Automotive Network Diagnoser、アンディ)などが販売されている。
Wiresharkはフリーのパケットキャプチャソフトウェアで、汎用PCにインストールしてパケットキャプチャツールとして使用できるので重宝されている。無償のソフトウェアで、汎用PC上で動作するので広く使われている。しかしながら搭載されるPCのOSの制限を受けることもあり、高速・大容量のトラフィックのキャプチャに対応することが困難な場合もある。
Sharkは鮫(さめ)なので、Wiresharkは「(通信)線の鮫」という意味。ワイヤに嚙みついて、中を流れるデータをモニタするイメージ。
(※) ただし、高速の規格に対応したLANプロトコルアナライザ(LANプロアナ)の計測器はある(以下の参考記事でギガビットLAN製品を取材)。
LANプロアナは2000年代にすでにソフトウェアが主流で計測器(ハードウェア)ではなくなっている。LANプロアナで有名なsnifferも実態はソフトウェアで、その時代に主流の高機能な可搬型のPCに搭載されて提供されたが、最後はCDなどの媒体になり、ユーザ保有のPCにインストールして使用された。つまり、LANプロアナとは、ハードウェアではなくソフトウェアだったのである。
計測器情報: Technica Engineering社の解析ソフトウェアANDi