I2S
(Inter-IC Sound)
フィリップス社(※)が提唱した、デジタル音声を伝送するためのIC間通信の規格。I2Sバスには、LJ、RJ、TDMと呼ばれるバリエーションがある。主に電子基板上で半導体チップ(IC)間の音声データ伝送に用いられる。家電製品から半導体、医療機器まで手掛けていたオランダのフィリップスが1986年に策定し、業界標準として広く普及した。オーディオ機能を持つ電子機器内部で使われている。同期式シリアル通信であるI2Cと似た方式である。最近のオシロスコープはシリアル通信などの規格の解析にオプションで対応している。I2Sに対応したモデルもある。
(※)(Philips) 1891年にヘラルド・フィリップスがオランダで電球工場として設立。ヨーロッパの代表的な総合家電メーカになった。日本では電気かみそりや電動歯ブラシで知られるが、コンピュータ断層撮影(CT)、核磁気共鳴画像(MRI)、などの医療機器・ヘルスケア事業に注力している。以前は音響・映像(オーディオ・AV)分野の、レーザーディスク(LD)、コンパクトディスク(CD)、Blu-ray Discなどの開発や規格提唱をしたメーカの1社である。半導体の事業は、2006年にNXP Semiconductors(NXPセミコンダクターズ)として独立している。日本のソニーやパナソニックが半導体もつくっているのと同じ。