DSAオシロスコープ
広帯域オシロスコープの機種群(形名、シリーズ名)の1つにDSAがある。DSO(やDPO)のAnalyzer(アナライザ)モデルで、2000年代にキーサイト・テクノロジーがDSO80000やDSO90000シリーズを発売時に登場した形名。テクトロニクスにもこの形名の広帯域オシロスコープがある。通信規格を評価するソフトウェアを標準装備して、DSO(またはDPO)に解析オプションが追加されたバンドル品なので、即、アナライザとして使うことができる。製品カタログではキーサイト・テクノロジーはDigital Signal Analyzer、テクトロニクスはDigital Serial Analyzerと表現している。両社とも広帯域オシロスコープ本体にオプションソフトウェアを標準装備した形名として偶然同じDSAになったと思われる。
テクトロニクスのサンプリングオシロスコープは長らくDSA8000シリーズ(最後のモデルはDSA8300)だったが、現役モデルは表示部のない8シリーズのTSO820になった。なので、「DSAとは過去にあったテクトロニクスのサンプリングオシロスコープの形名」でもある。キーサイト・テクノロジーはサンプリングオシロスコープにDCA(Digital Communication Analyzer、光通信波形のアイパターン測定などに使う「デジタル通信のアナライザ」という意味)の通称があり、現役モデルのN1092C(テクトロニクス同様、ほとんど表示部が無く、外観はコネクタのある箱)はDCA-Mと呼称している。
計測器情報:DSAオシロスコープの製品例