ワイドレンジ電源
規定している定格電力内で、電圧/電流を任意に設定可能な直流安定化電源。従来の電源は電圧と電流の最大値で規定しているが、この種類の電源は電力(容量)で規定している。電圧(または電流)を最大に設定したときは、規定されている電力の値から電流(または電圧)の値が決まる。ズーム電源とも呼ばれる。
菊水電子工業や高砂製作所、テクシオ・テクノロジーなどの計測用電源の大手メーカでは、現在の直流安定化電源の主力製品となっている。1991年に高砂製作所が「ワイド入力・ズーム出力」のコンセプトで発売した。そのため高砂製作所は「ズーム電源」といっている。その後、各社が同様の製品群を「ワイドレンジ電源」の名称でラインアップして、DC電源の主力機種群になった。
参考記事:1/2に小型化、2000kWまでユーザで増設可能~電力回生型 双方向直流電源RZ-X 100kW
記事の最後に、高砂製作所がズーム電源を企画して開発した背景が書かれている。