ボーレート
(baudrate)
ボー(baud)あるいはボーレートはデジタル伝送で「1秒あたりの変調回数」を示す。よんく(4900ボー)、くんぱち(9800ボー)、くんろく(19,600ボー)など、データ通信にモデムが使われていた時代は、1回の変調が1ビットに等しいことが多かった。そのため転送速度(通信速度、伝送速度)の単位であるbps(ビット/秒)と等しい値になるため、ボー(やボーレート)は転送速度として表現されていた。たとえばモデムテスタの信号速度はbpsで表記されるが、ボーという技術者も多かった。
ただし近年の高速データ通信で使われるPAM4などの変調方式は変調回数と1ビットが同じでないため、計測器の仕様はbpsでなくボーで表記されている例を見かける。たとえばキーサイト・テクノロジーの110G帯域の高速オシロUXRシリーズ(2018年発売)は、変調信号の通信速度を12Gbaud(ギガボー)というようにbpsではなくボーで表現している。