計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

詳細説明

スペクトル

読み方:

すぺくとる

カテゴリー:

#科学分析機器 #スペクトラムアナライザ #光測定器

(spectrum)
spectrumは元来「連続体」や「幅広い範囲」を意味する。科学では、波(電波、音波、光信号など)の範囲や光のスペクトル(虹色のグラデーション)など、滑らかに変化する現象を示す。科学(理学や工学)では「波長や周波数などの構成要素を順に配列したもの」。分光器(回析光子、プリズムなど)を通して、電磁波の波長ごとの強度分布を示したものをスペクトル(またはスペクトラム)という。電磁波の波長範囲により、X線スペクトル、赤外スペクトル、可視スペクトルなどの呼称がある。「範囲」、「(連続した)広がり」が、「広範囲に関連している値、性質、活動」の意味で使われ、たとえば発達障害の分野では「人の特性や能力が一律ではなく、多様であること」を意味している。

計測に関連する代表的な2つの例を述べる。
1. 光を分光器で分解して波長の順に並べたもの。光スペクトルの略。(虹のように)光が7色に分離されることは良く知られている。
2.複雑な組成を分解し強度(パワー)の順に並べたもの。一般に光学や分析の分野ではスペクトルと呼んで、ある物理量を横軸に、その強度の変化を縦軸に示したグラフを指す。周波数ごとの大きさ(f特)の波形(グラフ)を「周波数スペクトル」と呼ぶ。横軸に波長、縦軸に強度のグラフは「波長スペクトル」という。
ただし、電気計測や通信の分野では「スぺクトラム」と呼んでいる。スペクトルもスペクトラムも英語は同じspectrumである。無線通信測定器で電波の強度を測定し、周波数成分ごとのパワーを表示するのはスペクトラムアナライザといわれる。同様に光通信測定器で、横軸が波長のものに光スペクトラムアナライがある。なぜスペクトルでなくスペクトラムといったのかは不明(※)。日本語の物理用語としてはスペクトラムよりもスペクトルのほうが一般的である。計測器は一般的ではなく特殊な言い方をする例かもしれない。計測器では横軸は周波数や波長のため、強度の順では並んでいない。周波数や波長の小さい方から大きい方へ(左から右へ)パワーを表示する。
(※) スペクトルは仏語由来で、スペクトラムは英語由来、という説があるが定かではない。

別の角度からの解説を以下に箇条書きで述べる。
・スペクトルとは電磁波(電気信号や光など)を成分ごとに分解して、成分の大小(強度やパワー)を見やすく配列した図(グラフ)のこと。
・分光や電気計測では成分(横軸)は波長や周波数で、測定結果(表示画面)のグラフはエンベロープの最大値(連続したスペクトル)が表示される。
・試料の化学的な組成を調べる(計測して分析する)科学分析計では連続のグラフではなく、元素などが線で表示される(連続スペクトルではなく線スペクトル)。分析装置の画面に表示された大きな縦線を見た使用者は、「これは○○(元素など)が多く含まれていることを表している」と語る(科学分析機器の使用者はその縦線が何を意味するかを理解する知識を持っている)。
・分光では横軸は波長、縦軸は強度(intensity)である。電波(スペクトラムアナライザ)では横軸は周波数(Hz、ヘルツ)、縦軸はパワー(電力、dB)である。光通信やDVD(光を使った記憶媒体)で使われる光スペクトラムアナライザの横軸は波長で、縦軸はパワー(電力、dB)である。

参考記事
計測器情報
計測器中古市開催中