計測関連用語集

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詳細説明

f特

読み方:

えふとく

カテゴリー:

#その他

(frequency characteristic)
周波数特性」の略称。周波数(frequency)は電気記号では「f」と略記される。ある物理量が周波数によってどのように変化するかを示したもの。グラフは横軸はfで縦軸は各種の物理量になる。利得(電圧や電力をdBで示したもの)が縦軸になることが多い。f特の代表的な計測器がスペクトラムアナライザである。周波数ごとの強度分布を「周波数スペクトル」と呼ぶことも多い。つまりf特と周波数スペクトルは同じ意味である。

工学系の学生は実験で計測したデータを対数グラフ(セミログログ-ログ)にプロットしてf特のグラフを作成する。横軸(周波数)の目盛りは対数(log)のことが多い。f特は電気だけでなく物理量全般に、基本的な指標の1つである。
計測器だけでなくオーディオ機器(アンプやスピーカ)の性能を示す製品カタログにも、ごく普通に(何の説明もなくあたりまえのように)f特のグラフが掲載されている。理系の学生でないと、対数グラフ(目盛りが等間隔ではない、見慣れないヘンテコなグラフ)の意味はさっぱり理解できないと思われる。メーカ側では(オーディオ機器をつくる技術者にとっては)、f特グラフをカタログに記載するのが、仕様を一番適切かつ簡明に表していることである。そのくらい電気技術者にとっては基本的なことであるが、オーディオ機器の一般のユーザ(理系とは限らない)には、製品カタログを見て(読んで)理解するには「f特を理解している」、という高いハードルがあると筆者は思う。電気製品の性能(仕様)を理解するのは大変である。

理工系の電気専攻の学生は実験の授業では、対数グラフの用紙に測定値を書き込んで、周波数特性のグラフを作成し、考察を行い、実験レポートを提出する。実験は重要な授業で、家での事前の予習、実験後のデータ整理、レポート作成は時間がかかり、電気の学生の(授業を受ける以外の時間の)多くを使う勉強である。学生たちは周波数特性を洒落て「f特」と呼称する。警察が関係者内で隠語を話すように(例えば被害者は「ガイシャ」と呼ばれている)、電気専攻の学生たちに使われる略語の代表がf特である。

参考用語
計測器情報
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