計測関連用語集

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詳細説明

真空管

読み方:

しんくうかん

カテゴリー:

#その他

(vacuum tube、radio valve)
電極を入れた真空の菅(管球)で、陰極から陽極に流れる電子流を制御することによって増幅、検波、整流、発振などを行う電子部品。電子管とも呼ばれる。現在はその機能のほとんどはトランジスタなどの半導体(ソリッドステート)に置き換わり、使用量は少なくなっているが、ロシアなどで生産が続いていて、オーディオのアンプには今でも真空管を使った機種があり、音楽愛好家には根強い人気がある。真空管と半導体は小さな電気信号で大きな電子の流れをつくり、制御するという機能は同じだが、構造や原理、外観は全く異なる。真空管は電球の様な管球なので、球(たま)と呼ばれ、半導体はソリッドステートなので石(いし)と呼ばれる。
真空管の陰極をカソード、陽極をアノードと呼ぶ。2000年頃までTVやPCモニタで主流だったCRTは陰極線管(Cathode Ray Tube)という真空管の1種である。
1964年に米国陸軍の大砲の弾道計算のために、ペンシルベニア大学で世界最初の大型コンピュータENIAC(electronic numerical integrator and calculator、電子数値積算計算機、エニアック)が設計された。当時は半導体ではなく真空管の全盛期で、1万8000本の真空管を使い、機械的な配線でスイッチの切替えを行った。技術者が20時間かかる計算を約30秒で計算するという驚異的な演算速度だったが、真空管の調整に多くの時間がかかり、計算前の準備に大変苦労したという。そのように真空管は扱い方に熟練を要した。半導体にはそのようなわずらわしさはない。

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