標準信号発生器
(standard signal generator)
主に無線通信機器の試験用信号を発生する測定器。別名:RF信号発生器。略記はSSGではなく、通常はSGと呼称され、SSGという表記はほとんどみかけない。アンリツやキーサイト・テクノロジーなどの無線通信測定器メーカはRF(高周波)の信号発生器を1980年代~2000年代頃には「標準信号発生器」や「シンセサイズド信号発生器」と呼称していたが、2023年現在はこれらの品名のモデルはない。アンリツはアナログ信号発生器やベクトル信号発生器、RF/マイクロ波信号発生器が現役モデルの品名(2023年10月、同社ホームページより)。キーサイト・テクノロジーの製品ページ「信号発生器と信号源」では、ベクトル信号発生器、マイクロ波アナログ信号発生器、などが品名である(2023年10月)。
2000年代に携帯電話などの移動体通信がアナログからデジタル方式になると、デジタル変調した信号をつくれるベクトル信号発生器(I/Q変調信号発生器)やベースバンド信号発生器が無線通信の信号発生器の主流となり、従来モデルはアナログ信号発生器と呼称されるようになった。それに伴い標準信号発生器という呼称はほとんどされなくなった。
当サイトでは信号発生器を、低周波(汎用)、オーディオ・TV・ラジオ用、高周波(RFなどの通信)、無線・移動体用の4つのカテゴリーに分類している。従来、標準信号発生器というと(アナログの無線通信に使われる)高周波の信号発生器を指していた。当サイトではRFなどの無線通信の信号発生器を「標準信号発生器」という名称(小カテゴリー)にしている。上位の標準器によって校正され、周波数の安定した高精度の正弦波を出力するという意味で「標準」と呼んだと思われる。