計測関連用語集

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詳細説明

伝達関数

読み方:

でんたつかんすう

カテゴリー:

#その他

(transfer function)
システムの入出力特性を表す関係式(関数)で、物理(制御工学など)で良く使われる。電気の世界でも良く出てくる。たとえば電気回路でR(抵抗)とC(キャパシタ、コンデンサ)を直並列につないだRC回路網の入力電圧V1と出力電圧V2の比(V1/V2)を伝達関数と呼称している。伝達関数はシステムの特性(挙動)を示している。入力×伝達関数で出力が求められるので、伝達関数を使ってシステムの動作結果(出力)を(計算によって)予想することができる。
時定数t(RC回路網の場合はt=RC)を使って周波数特性(f特)をグラフにするとRとCの構成によって特有なf特になる。伝達関数は周波数特性と関連する用語といえる。FFTアナライザの用語である周波数応答関数は伝達関数の1種である。
たとえば物理現象を時間領域の数式で表すと解くのに難しいが、周波数領域に変換すると簡単に解くことができれば、その答えを逆変換して時間領域にすると、答えが出せる。このような解析手法(ラプラス変換と呼称される)を使う場合の周波数領域の数式を伝達関数と呼んでいる。時間領域と周波数領域はたとえで、いろいろな領域で変換が行われる。時間領域から周波数領域に変換することをフーリエ変換という。
このように現実の現象を(フーリエ変換やラプラス変換によって)違う物理軸に変換すると、入出力の関係が単純化された数式(つまり伝達関数)になり、シミュレーションが簡単にできるようになる(現実世界の現象は微分方程式などで表されて、簡便に計算できないことが多い)。数学を使って、物理現象を計算(解析)する手法が伝達関数ともいえる。

参考用語
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