計測関連用語集

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詳細説明

EDA

読み方:

いーでぃーえー

カテゴリー:

#その他

(Electronic Design Automation)
「電子設計自動化」。電子機器、半導体など電子系の設計作業を自動化、支援するためのソフトウェア・ハードウェア手法の総称。例としてはプリント基板上に電子回路を設計していくアートワークのツールなどがある。
ICが登場した1970年頃の設計はすべて人手で行われていた。しかし、現在のマイクロプロセッサ(MPU )はトランジスタが10億個以上の規模で、ツールとしてEDAがないと設計ができない。半導体製造プロセスの微細化によってIC上に集積するトランジスタ数は増え、EDAツールは必須になった。先端プロセスの製造ラインが完成しても、そのラインに対応したEDAツールがないと、製造するICの設計データが用意できない。つまり製造ができない。

世界トップ3のEDAベンダは以下といわれる。
・Synopsys(シノプシス) : 1986年に米国のGEの技術者らが設立し、買収で拡大。論理回路設計、レイアウト作成など、IC設計ツールを提供。日本シノプシス合同会社が販売。2021年までは、Ansys(アンシス)の販売店として知られるサイバネットシステム株が販売していた。
・Cadence Design Systems(ケイデンス・デザイン・システムズ) : 米国で1988年に設立。日本法人は日本ケイデンス・デザイン・システムズ社。IC設計の自動化ツールが豊富。ケイデンスの名前で知られ、販売店はイノテック株。サイバネットシステム株は2014年にケイデンスの販売代理店業務を日本ケイデンスに移管している。
・Siemens Digital Industries Software(シーメンス・デジタル・インダストリーズ・ソフトウエア) : Siemens EDA(シーメンスEDA)と呼ばれる。 旧Mentor Graphics(メンター・グラフックス)で、2017年にシーメンス傘下になった。プリント基板設計(アートワークなど)やIC設計に使われ、いまでも「メンター」はブランド。メンターの日本法人は社名変更し「シーメンスEDAジャパン株」になった。

そのほかには、Altium、Ansys、Keysight Technologies(キーサイト・テクノロジー)も名前があがる。
Ansysは構造、熱流体、電磁界などの高度な解析ソフトウェア(物理現象のシミュレーションツール)の世界トップベンダで、EDAもラインアップしている。2025年7月にSynopsysに買収され、「Ansys ~ part of Synopsys」になった。日本法人はアンシス・ジャパン株だが日本シノプシス合同会社との統合が予想される(2025年10月現在)。国産の株JSOLが提供する電磁界解析ソフト、JMAG(ジェイマグ)の最大のライバルはAnsysである。
電子計測器の世界No.1メーカであるキーサイト・テクノロジーは数多くの有料トレーニングのコースを以前から開催しているが、EDAツールのコースは最も力を入れている1つである。同社はRFの技術が優れているので、高周波や高速デジタルのEDAツールをADS(Advanced Design System)と称している。

本稿のEDA以外に「探索的データ分析(Exploratory Data Analysis)」、「イベント駆動型アーキテクチャ(Event-Driven Architecture)」がある。それぞれ、電子機器の設計、データの分析、システムアーキテクチャの設計、に使われる手法・技術。

参考用語
参考記事
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