計測関連用語集

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詳細説明

校正証明書

読み方:

こうせいしょうめいしょ

カテゴリー:

#その他

(calibration certificate)
1.ISO 9001(一般校正)の場合。
計測器が正常であるか否かを試験する校正を実施したことを証明するための書類。校正結果が国家標準にトレーサブルであることを、校正した事業者(責任者)が宣言する文書。通常はA4サイズの1枚に、メーカ名、品名(計測器の名称)、形名(計測器のモデル名、型名、型式)、製造番号、試験年月日、お客様名(JCSSなどの校正事業者が校正を実施した場合、依頼元の会社からの要望に応じた会社名を記載する)、使用した標準器トレーサビリティ証明の宣言文、などが記載される。
校正関連の書類には他に、試験成績書(校正データシート)やトレーサビリティ証明書(体系図)がある。校正証明書は校正したことを証明するもので、具体的な校正の結果(測定値や合否判定)は試験成績書を見ないとわからない。
国内の計測器メーカでは、校正証明書、試験成績書、トレーサビリティ証明書を「校正(書類)3点セット」と呼称している。通常は書類の提供は有料だが、メーカによっては校正証明書を(無料で)製品に標準添付している場合もある。校正証明書は無くて、検査合格票などの名称の書類を標準添付していて、「これを無料で添付しているので校正証明書の代わりにして」というメーカもある。校正関係の書類として何が(どんな項目の記載がある書類が)必要かは、ユーザが決める(社内規定を作成する)ことなので、ISO9000(品質マネージメントシステム)の認証取得のための社内規定をつくるときに、計測器のユーザは留意する必要がある。
トレーサビリティ証明書は日本独自の書類のため、海外の計測器メーカはこの書類は準備していない。つまり校正3点セットは日本国内メーカだけの話である。

2.ISO/IEC 17025不確かさ付校正)の場合。
ISO 17025校正で作成される唯一の書類。ISO 9001の場合の3つの書類の役割(情報)が1つの書類に集約される。ただし、メーカ名、品名(名称)、形名(モデル名)、製造番号、試験年月日、お客様名などの情報はISO 17025の規格の要求事項に従い記述される。また校正の結果は、測定値と不確かさが記載され、合否判定はない。「判定はユーザが実施する」という大原則で運用される。ユーザから判定の要望があってもほとんどの校正機関は現状では対応していない。

参考記事
ローデ・シュワルツから新たに絶縁プロービングシステムR&S®RT-ZISOがリリースされました