不確かさ
(Uncertainty)
計測値のばらつきの程度を数値で定量的に表した尺度。不確かさは通常、0以上の有効数字で表現され、不確かさの絶対値が大きいほど、測定結果として予想されるばらつきの程度も大きくなる。全ての測定は不確かさの対象となる。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)
従来、計測器の校正では、校正対象機器の仕様(測定値)が管理基準の範囲内にあることを標準器との比較で確認し、試験成績書(データシート)に測定データと合否判定(良や不良)を記述した(ISO 9001)。ところが校正の結果を不確かさで表記するISO/IEC 17025校正が普及し、合否判断はユーザ(計測器の使用者)が行うことになった。そのためISO/IEC 17025の認定を取得したメーカは、自身が使用する計測器の品質について校正証明書の内容を理解して使用することが求められる。不確かさについて計測器ユーザ全員が理解することはほぼ不可能なので、メーカの標準室(校正室)の技術員の力量や、その会社の品質マネジメントシステムへの理解・対応が重要になる。