計測関連用語集

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詳細説明

バッファ

読み方:

ばっふぁ

カテゴリー:

#その他

(buffer)
翻訳すると「緩衝器」、「緩和物」。鉄道の車両間の衝撃を緩和する装置をbufferという。電気機器(システム)では、あるユニットの出力を次のユニットに直接つなぐと影響が出て好ましくない場合に、2つの間にバッファ(緩衝箇所)を入れることがあり、バッファに貯める、などと表現される。
情報処理関連用語としては、ソフトウェアの処理行程でデータを一時的に保管しておくことを意味する(バッファメモリ)。また、電子回路で増幅に使われるICをバッファと呼んでいることもある。電気機器である電力増幅器の利得を1倍に設定する使い方をバッファアンプという。「利得が1倍では増幅器の役目をしていない」と思われるが、電圧は変えずに電流だけを増幅する、増幅器の基本機能の1つである。アンプがバッファの役目もしているために「バッファアンプ」と呼ばれる。
HDDなどのコンピュータ周辺機器で有名な株式会社バッファロー(BUFFALO)の社名は、プリンタバッファ」に由来している(同社ホームページ、会社の理念-バッファロー)。1990年頃は、企業内にはまだLANが普及しておらず、パソコンはプリンタに直接つながっていた。プリンタが印刷を完了するまではPCは次の処理ができないので使えず、印刷終了まで待たされて、大変不便だった。そこでPCからの印刷指示をいったんメモリに蓄えてPCをすぐに開放し、印刷中でもPCを使用できる画期的な商品としてプリンタバッファが開発され、OA化が始まった企業内でおおいに重宝された。バッファローだけでなくマイコン工業の「でぶ」が有名である(LANが普及してネットワークプリンタが標準になった現在では、「でぶ」のようなコンピュータ周辺機器は不要で使われていない)。このようにバッファは電気やコンピュータで使われることばである。

バッファは元来、「余裕」や「ゆとり」の意味で、IT業界で「スケジュールや予算に余裕を持たせること」だったのが、他の業界に広まった、という説明を見かけた。筆者は理工系の学校から電気業界に就職したら、技術資料にバッファとあり、意味が分からずに調べた経験があるので、冒頭の電気機器での説明がまず思い浮かぶが、IT業界ではスケジュールや予算のことを洒落たカタカナとして使ったのかもしれない。業界が異なると同じ用語が全く違う意味で使われることはよくあるが、本稿は計測関連の用語集なので、バッファとは電気機器や電気部品間に緩衝目的で挿入される機器や部品である。

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