YIG
(Yttrium Iron Garnet)
日本語では「イットリウム鉄ガーネット」。イットリウム、アイアン(鉄)、ガーネットの3元素による素子は、磁気共鳴特性を持つ磁性材料で、マイクロ波帯の広範囲なRF周波数で共振する。スペクトラムアナライザ(スペアナ)などでは、可変周波数フィルタ(YIGフィルタ)や可変周波数発振器(YIG振動子)として使用される。YIG振動子は素子で、YIG素子を組み込んだ発振器全体をYTO(YIG Tuned Oscillator)と呼んでいる。YTOはYIGの磁気特性を利用して、電圧制御によって発振周波数を変えている。スペアナの性能(帯域や価格など)に応じて、VCO(Voltage Controlled Oscillator)もしくはYTOが使われている。
スペアナは、入力信号を局部発振器でミキシング(変換)して、中間周波数(IF)信号を生成し、IFを分析する。局部発振器にYTOを使うと広い周波数範囲で安定した高精度な測定ができるが、VCOよりもサイズが大きく高額になる。位相雑音や周波数安定性などを加味してYTOかVCOを選択して採用している。
高周波の通信用デバイスを多数ラインアップしている、EMCの代表的な計測器関連メーカであるキャンドックスシステムズは、YIG素子(デバイス)を製品化している。
基幹通信網がアナログだった2000年以前に、周波数ごとのレベルを測定した選択レベル計もスペアナと同じく局部発振器とミキサでIFをつくる構造をしていた。

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