Telestream
テクトロニクスはオシロスコープと2枚看板だった映像測定器(TVなどの映像機器を評価する映像信号発生器や波形モニタなど、ビデオ関連計測器)を2019年にTelestream社に売却して、テレビ・オーディオ測定器から撤退した。国内ではNHKなどの放送局向けだけでも億円単位/年の売上があったと推測するが、親会社(フォーティブ)の意向だったという。
Telestream社は放送、デジタル・メディア市場で、ビデオ・テスト、モニタリング、品質保証ソリューションを提供している。テクトロニクスのビデオ事業部(映像測定器の開発部門)は、顧客へのQoS(Quality of Service、サービス品質)とQoE(Quality of Experience、ユーザ体感品質)に貢献していくことになる(2019年5月29日報道発表)。
2023年3月現在、Telestreamが映像測定器の新製品を開発したというニュースはなく、テクトロニクスの従来品のサポートも国内ではどれだけ行われているか不明である。つまり、1946年からの歴史あるテクトロニクスの映像測定器は(特にそのことに言及はないが)2019年以降に生産縮小・製造中止していくと筆者は推測している(現役品のサポートもそのうちに終了すると予見される)。テクトロニクスの撤退で、同業の国産メーカ、リーダー電子は(シバソクのアサカへの譲渡も重なり)国内トップシェアとなり、海外市場に進出している。
計測器情報:テクトロニクスの映像測定器の例