電源電圧変動試験器
(power supply voltage fluctuation tester)
電子・電気機器の電源電圧変動による誤動作や機能低下などの性能評価をする測定器(障害試験器の1種)。電源電圧の瞬断や瞬低を試験するので、別名、瞬断瞬低試験器。電源電圧変動試験は、車載用電気電子機器の電源電圧変動時の誤動作や耐性を評価する試験でもある。電圧変動とは、一般に負荷電流の変化によって電圧が変動する現象だが、負荷ではなく電源ラインの電圧を変化させて、電子機器の挙動を試験する。
ノイズ研究所の電源電圧変動試験器 VDS-2002は、商用電源(AC100/200V)の電圧変動や瞬時停電の現象を模擬して発生し、電子機器の耐性を評価する。IEC 61000-4-11(1994)、IEC 61000-4-11(2004)/(2020)規格に準拠している。
EMC関連測定器や交流電源をラインアップする菊水電子工業には、電源変動試験器 KES7400Aシリーズがある。KES7100 アプリケーションソフトウェアを使用すると、ISO 7637-2.2011の規格要求であるTest Pulse 2bと、ISO7637-2.2004の規格要求であったTest Pulse 4のシミュレーションおよび任意波形の試験ができる。
電力系統(電力ネットワーク)の送電線や変電所などに落雷があったり、事故がおきたりすると電源電圧が変動する。通常は瞬断や瞬低は短い時間で収まることが多い。