渦流探傷
Eddy current Testing(またはElectromagnetic Testing)の翻訳で、金属などの導体の表面付近にある割れや腐食などの欠陥を検査する、非破壊検査の手法。渦電流探傷(うずでんりゅうたんしょう)とも呼ばれる。略記:ET。
交流電流を印加したコイルを検査対象に近づけると対象物表面に渦(うず)電流が発生する。その大きさが欠陥の有無や材質の不均一性によって変化することを利用して検査する。センサと検査対象の距離を一定に固定する必要があるが、前工程や後工程が無いために自動化・無人化に向いているという利点がある。最も普及している探傷方式である超音波探傷(UT:Ultrasonic Testing)は対象物とセンサの間に水が必要で、対象物を水で濡らす、水の中に入れる、などの前処理と、水を拭き取る後処理が必要になる。
ドイツのローマン社(Rohmann GmbH)は対象物がセンサとの距離を変化させても、装置が自動で距離を補正して検査をするモデルを製品化している。高性能な渦流探傷装置としてベアリングなどの検査に導入されている。