気圧計
(barometer)
大気圧(大気の圧力)を測定する機器。別名:大気圧計(atmometer)。計測器としては物理量測定器の圧力計に分類されるが、気象観測機器でもある。気圧は天候変化を予測するために必須の測定項目のため、ほとんどの気象観測点で測定される。日本では気象業務法と関連法令により、公共的な気象観測には気象測器検定に合格した気圧計が使われる(※1)。
気圧計の種類は以下の4つ。また表示方法によってアナログ式とデジタル式がある。
1. 水銀気圧計 : 水銀の高さで気圧を測定する、古くからある方式。
2. アネロイド気圧計 : 内部を真空にした金属缶が気圧の変化で膨張・収縮することを利用。
3. 電気式気圧計 : 静電容量式(静電容量の変化を検知する方式)、ピエゾ抵抗式(シリコン製の素子が気圧変化で歪むと、電気抵抗の変化を検出する圧力センサを使用。この現象を「ピエゾ抵抗効果」といい、抵抗値の変化を電気信号に変換して気圧を算出する。圧力センサが電気信号を出力する方式。※2)
4. 自動気圧計 : 記録紙にペンで気圧の変化を自動記録する。自記温湿度計や自記記録計と似ている。
気圧計は計測器の圧力計の1種ではあるが、雨量計や積雪計などの気象観測機器にも分類される(風向計も計測器と気象観測機器の両方に分類されている)。気圧計は計測器メーカでは佐藤計量器製作所やテストー(testo)、ヴァイサラなどがつくっている。
(※1) 気象予報の民間最大手であるウエザーニューズは気象観測機器のソナテラProを販売している。気圧を含む7つのセンサで気温・湿度・風向・雨量などを観測できるが、気象庁の認定を受けた観測機器ではないので、気象庁が観測しているような気象データとしては使えないが、工事現場にユーザが設置して自衛のための気象観測に使用されている。
(※2) 圧力や振動を電圧に変換する電子部品をピエゾ素子(piezoelectric element、圧電素子)と呼ぶ。
気圧計は天候変化を予測する重要な指標なので、英語のbarometer(日本語:バロメータ)は転じて「物事の状況や状態を推測するための目安」の意味で使われている。ビジネスでは企業の「業績や経営状況」、健康では「食欲や睡眠の質」などがバロメータと呼ばれている。
atmospheric meter(大気中の/空気の/大気のメータ)を意味するatomometer(大気圧計)はbarometerと同義である。
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