テストリード
(test lead)
デジタルマルチメータ(DMM)やLCRメータなどでDUTに接触させて、計測器までつなぐ測定用のケーブルのこと。別名:テストケーブル、リード、接続リードなど。
DMMのテストリードは赤色と黒色の2本で1組になっている。テストリードのDUT側接触部は針のように先端が尖ったピンや、DUTの端子をはさむクリップなど、種類が選べる。計測器(DMM)側の端子は埋め込み型バインディングポストが一般的(テストリード側はバナナプラグの外側にカバーがあり、計測器側のバインディングポストに差し込む)。
LCRメータやインピーダンスアナライザ、ネットワークアナライザ(NA)では、DUTをつまむクリップの片側が電圧端子(電圧のセンシングを行う接触部)、もう片側が電流端子になっている測定治具をテストリードと呼んでいる場合が多い(4端子法、4端子接続)。
マルチメータなどの低周波の測定器のテストリードは単につながっていれば良いが、インピーダンスを測定するLCRメータやNAなどは測定周波数によってはケーブルのつなぎ方が測定精度に大きく影響するので、注意が必要。
測定器の入力端子に直接、測定治具を勘合させるタイプのものをテストフィクスチャと呼び、DUTの端子線を治具に差し込んで接触させる構造になっている。LCRメータのテストリードとテストフィクスチャはDUT形状や測定条件によって使い分けられる。
測定器はカテゴリー(機種群)によってDUTと計測器をつなぐセンシングのアクセサリの名称が異なる。マルチメータ(電圧、電流、抵抗)はテストリード、インピーダンス測定器はテストリードとテストフィクスチャ、オシロスコープ(電圧などの時間波形)はプローブ、記録計(電圧や温度などの時間変化)やデジタルパワーメータ(電力)、電流計などはクランプセンサやクランプと呼ばれる。さらにプローブやクランプには種類が10以上ある。計測器によってこんなにアクセサリの品名が異なるので、素人にはとても覚えられない。