計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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GPIB-USB変換アダプタ(じーぴーあいびーゆーえすびーへんかんあだぷた)

(GPIB-USB converter)計測器同士の通信用途で普及したGP-IBは、計測器を制御するPCには通常はインタフェースとして装備されていない。最近はPCだけでなく計測器にもUSBが標準装備されるようになったため、GP-IBとUSBのインタフェース変換器が大変重宝されている。ECサイト(通販)でも多くの製品が売られていて、変換ケーブルや変換アダプタと呼ばれている。 校正室での自動校正システムなど、計測器をGP-IBでつないで通信し、計測・制御する仕組みはまだ多くのユーザが使い、多くのライブラリや測定データの記録資産があるので、GP-IB関連製品はまだ当分は無くなる気配がない。 参考用語:インタフェース変換器、HP-IB、VISAライブラリ、自動計測 参考記事: 初めて使うデジタルマルチメータ・・・第11回 「デジタルマルチメータの周辺アクセサリ」 ・・GBIBインタフェースの製品をUSB環境で使う例が紹介されている。 計測器情報:製品の外観がわかる例、USB-GPIB変換アダプタの製品例

GPS(じーぴーえす)

(Global Positioning System)人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステム。

GPS受信機(じーぴーえすじゅしんき)

GPS衛星の信号を受信する機器。

GPS信号発生器(じーぴーえすしんごうはっせいき)

GPS信号を発生する測定器。GPSはGlobal Positioning Systemの略(直訳:全地球測位システム)。測定器としては株式会社計測技術研究所・目黒電波測器事業部(旧株式会社目黒電波測器、2016年に計測技研に合併)のGNSS(※)疑似信号発生器などがあり、GPS製品の検査に活用されている。※GNSS:(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)。GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)などの衛星測位システムの総称。

GPSデータロガー(じーぴーえすでーたろがー)

(GPS data logger)人が携帯してGPSで位置情報を取得し、地図上に記録する(ログをとる)ことで、競技や登山で移動した軌跡を残す機器をGPSロガーやGPSデータロガーと呼ぶ。計測器のGPSデータロガーも機能は同じで、速度や距離などを計測する目的で使われる。 参考記事(会員専用):【展示会レポート】人とくるまのテクノロジー展 2022 横浜の3ページ目 ・・VBOX JAPAN株式会社ブースで、RACELOGIC社の最新GPSデータロガーを取材。 計測器情報: GPS Data Loggerの製品例

GB/T(じーびーてぃー)

中国の電気自動車の充電規格。自動車車両側のコネクタ形状が日本のGHAdeMOなどとは異なる。規格はそれを評価する計測器におおいに関係する。

CPU(しーぴーゆー)

(Central Processing Unit)日本語では「中央処理装置」だが、CPUと表記されることの方が多い。半導体チップであるマイクロプロセッサの別名。計測器だけの用語ではないが、インサーキットエミュレータなどでは「対応プロセッサ」や「対応CPU」などの表記がある。また計測器内にも多くのCPUが使われているので、性能の記述にCPUがある場合もある。

GPU(じーぴーゆー)

(Graphics Processing Unit) 画像処理を主に担うプロセッサのこと。3Dグラフィックスなどの画像描写を行うための計算処理を行う。「画像処理半導体」とも表現される。CPUとGPUを両方手掛ける米国の半導体デバイスメーカのAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)は、同じく米国の大手FPGAメーカ、Xilinx(ザイリンクス)を買収することを発表した(2020年10月)。2015年にはIntel(インテル)がAltera(アルテラ)を買収しているので、FPGAの大手2社がCPUメーカに吸収されることになった。米国NVIDIA(エヌビディア)も、2020年12月にイスラエルMellanox Technologies(ネットワーク分野で強いFPGAメーカ)を傘下に収めた。NVIDIAはGPUのNo.1半導体メーカである。 つまり、CPU、GPU、FPGAは現在の半導体デバイスの主力3製品群で、GPUに強いNVIDIAはFPGAやCPU(2020年にソフトバンクからARM社を買収することを表明したが、欧州での規制をクリアできず2022年に断念)を強化しようとしている。CPUに強いIntelやAMDはFPGAに参入して半導体市場でNo.1になろうとしている。

CV(しーぶい)

直流電子負荷装置には4つの動作モード、定抵抗(CR:Constant Resistance)、定電圧(CV:Costant Voltage)、定電流(CC:Constant Current)、定電力(CP:Constant Power)がある。CVモードでは電子負荷は設定した電圧を維持する(一定で変化させない)ように負荷電流を変化させる。試験対象の装置がどのように電流を変えても、設定電圧を変えないように電子負荷が調整する(ただし定格範囲内で)のがCVモード。直流安定化電源は、CV動作モードでは(設定した電圧値の範囲内で)、負荷状態に応じて自動的に定電圧(CV)で動作する。直流安定化電源にはもう1つ定電流(CC)モードもある。そこで、直流安定化電源は「CV/CC電源」とも呼ばれる。

CVCF(しーぶいしーえふ)

(Constant Voltage Constant Frequency)日本語では「定電圧定周波数装置」。直訳すると「絶え間ない電圧、絶え間ない周波数」なので、規定の電圧と周波数を安定して供給する装置(交流電源)のこと。計測用電源のメーカである高砂製作所の交流電源の用語解説には以下のようにある。「CV/CF:設定された、出力電圧(又は波形)と出力周波数を多少の負荷変動が有っても一定に保つ為の交流電源で、固定出力の意味ではない。当社の交流安定化電源には、0Vから連続可変できる製品や周波数も直流又は0.01Hzから連続可変できる製品もある。このような製品は可変中に負荷変動が発生しても電圧、波形、周波数とも高安定である。」

CV/CC電源(しーぶいしーしーでんげん)

定電圧/定電流方式の電源(Constant Voltage Constant Current power supply)。設定された電圧や電流を、多少の負荷変動が有っても一定に出力する機能があり、固定出力の意味ではない。株式会社高砂製作所の交流電源には、交流定電圧電源として0Vから連続可変できるものや、交流定電流電源として交流モータ、トランス、ブレーカなどの試験に最適な、0Aから連続可変できる機種をラインアップしている。(同社の「交流電源」用語解説より)

CVD(しーぶいでぃー)

(Chemical Vapor Deposition )化学気相蒸着。半導体などをガスにして、加熱した基板上に堆積させて薄膜を形成する技術。 現在のICなどの半導体の製造にはほとんどこの手法が使われている。CVDとホトレジストによって各種の材料を何階層も重ねて複雑な回路を形成する。

C++(しーぷらすぷらす)

C言語をオブジェクト指向に改良した言語。C言語の機能がほとんどそのまま使えアッパーコンパチといえる。機能的には、C言語より変数宣言の位置の自由度が高くなり、スコープ解決演算子、オーバーロード、クラスなどが拡張された。組込みシステムでも使われるようになってきたが、一般的には機能が拡張された分コード効率がC言語より悪い。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)「C++」と表記して、「しーぷらぷら」と呼ばれることが多い。

SIEM(しーむ)

(Security Information and Event Management)日本語訳:セキュリティー情報・イベント管理。セキュリティー情報の管理・分析を行う仕組みを使ったログ分析のことをSIEMエンジンと呼ぶ。 セキュリティ関連用語。

Cメータ(しーめーた)

電子部品のコンデンサなどの静電容量(キャパシタ)を測定するキャパシタンスメータの別称。回路素子・材料計測の世界的なデファクトであるキーサイト・テクノロジーには過去にCメータがあったが、現在は生産中止しLCRメータが後継品となっている。日置電機とエヌエフ回路設計ブロックにはCメータがある。参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第2回)の3ページ目・・各社のLCRメータ/Cメータ一覧あり。 計測器情報:Cメータの製品例 製品カタログ(会員専用):Cメータ(横河ヒューレットパッカード、日置電機)

シーメンス(しーめんす)

(Siemens) ドイツのバイエルン州ミュンヘンにある総合電機メーカ。ドイツでの発音は「ジーメンス」だが、日本法人の会社名がシーメンスのため、本稿ではシーメンスとしている。アドミッタンスなどの単位「ジーメンス」の語源になった、ヴェルナー・フォン・ジーメンス(Ernst Werner von Siemens)が、1847年にベルリンで創業した。 米国のGE(ゼネラルエレクトリック)と並ぶ、欧州を代表する世界的な電機メーカ。家電、情報通信、電車など、弱電から重電まで幅広くラインアップしている。西ドイツのほとんどの原子力発電所の製造に関与したが、ドイツは脱原発のため、現在のシーメンスに原発部門はない。 鉄道車両では世界トップ3の1社。同社のVVVFインバータは鉄道車両向けでは世界トップシェアで、日本では京急電鉄の一部車両に採用されている(鉄道マニアには「シーメンスのドレミファ・インバータ」と呼ばれている)。2007年に運行開始した中国の高速鉄道は、元々はシーメンスと川崎重工が納品した車両をベースにつくられている。シーメンスは工場などで稼働するプロセス機器(工業計器)も手掛け、Bosch(ボッシュ)、ABBなどと共同で1989年にフィールドバスのPROFIBUSを開発し、ドイツを中心にネットワーク機器の通信規格として広く普及した。 現在はグループ内で医療機器などのヘルスケア事業も行っている(日本の電機メーカ、日立製作所やパナソニックなどのビジネスモデルに少なからず影響していると筆者は感じる)。振動騒音データロガーや、システムの熱特性の評価・試験機器(旧Mentor)など、複数のカテゴリーの計測器がSIEMENSブランドで販売されている。 1923年に古河電気工業はシーメンスと合弁で富士電機製造株式会社(現富士電機)を設立、1935年には富士電機の電話部門が独立し富士通信機製造株式会社(現富士通)になっている。光ファイバなどの世界的な電線メーカの古河電工や、東芝/日立/三菱重工と並ぶ大手重電メーカの富士電機を知らなくても、富士通を知らない人はほとんどいない。親会社や子会社より孫会社が大きくなり、知名度が高くなった例である。

ジーメンス(じーめんす)

(siemence) 電気の流れやすさを示す単位。抵抗やインピーダンスの反対。[Ω]オームの逆数。 ジーメンスに関連する物理量では、導電率(別名、電気伝導率、電気伝導度)の単位は[S/m](ジーメンス/メートル)。導電率の逆数が抵抗率(別名、電気抵抗率)で、単位は[Ωm](オームメートル)。 アドミッタンス、コンダクタンス、サセプタンスの単位で、SI組み立て単位の一つ。コンダクタンスは電気抵抗の逆数であり、ジーメンスは電気抵抗の単位オーム(Ω)の逆数として定義される。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より) ジーメンスは、ドイツの電気工学者、発明家、実業家、エルンスト・ヴェルナー・フォン・ジーメンス(Ernst Werner von Siemens、1816年~1892年)に由来する。ドイツ語では語頭のsはサ行ではなくザ行で発音するが、スペリングがsのために「シーメンス」と表記している文献もある。ドイツの大手産業機器メーカSiemensの日本法人の会社名は「シーメンス」である。 ジーメンスはオームの逆数(1/Ω)のため、ohm(オーム)を逆さに綴ったmho(モー、またはムオー)を単位にしていた時代がある。単位記号はΩを上下逆にした℧が使われた。1℧(モー)は1S(ジーメンス)に等しいが、SI単位が整備され現在はモーではなくジーメンスが使われている。

CMOS(しーもす)

( Complementary Metal-Oxide Semiconductor) 相補型MOS(金属皮膜半導体)。LSI(大規模集積回路)の種類の1つ。金属酸化物でできた一対のP型トランジスタとN型トランジスタを組み合わせた(相補型の)構造をしている。 消費電力が少なく高速に動作するため、半導体製品に多く採用されている。 CMOSを使ったロジックICはスレッショルドレベル(0と1の境界電圧)がTTLレベル(0.4~2.4V)に比べて低いので、省エネICといえる。CMOSレベルは0.4V~電源電圧x0.7V)。 カメラに使われる映像素子を指すことも多い。CMOSというと、イメージセンサや画像センサの代名詞になっている。

JEITA(じぇいた)

社団法人電子情報技術産業協会(Japan Electronics and Information Technology Industries Association)の略記。現在はSociety 5.0の実現を推進している。CEATEC(シーテック)やInterBEE(インタービー)などの大きな展示会の主催団体の1つ。 JEITAは規格作成も行っている。たとえば、従来のドロッパ方式直流電源に代わり、近年普及が進んだスイッチング電源やDC-DCコンバータの試験法は、JEITA規格(RC-9131D)が使われている。リップルノイズ機能付きの直流電子負荷装置やオシロスコープ、デジタルパワーメータなどを組合わせて評価する。

JTAG(じぇいたぐ)

(Joint Test Action Group)マイクロプロセッサ(MPU/CPU)内部に内蔵したデバッグ機能のインタフェース規格のことだが、この機能を使うICE(JTAGエミュレータ)のことを指していることが多い(略してJTAGと呼称している)。オンチップエミュレータの代表機種である。1990年代以降にICEの主流となった。JTAGエミュレータ(などのオンチップエミュレータ)以前のICEをフルICE、フルエミュレータと呼称する。RISCマイコンの多くがCPU内部にデバッグ機能を搭載している事から、この内蔵デバッグ回路を利用したICEとしてJTAGエミュレータは生まれた。現在はJTAGエミュレータがICEの主流で、それまでのモデル(フルICE)はICEの中ではマイナーになった。ただし、初めてのチップを採用時にはオンチップエミュレータでは機能不足で、従来のICE(フルエミュレータ)が使われることも多い。参考用語:JTAG ICE