計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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VGA(ぶいじーえー)

(Video Graphics Array) IBM(※)がパソコン製品に搭載したグラフィック表示システムの名称。同システムで採用された640×480ピクセルの画素数や表示モードはPCの標準となり、PCからモニタ(ディスプレイ機器)へアナログRGB信号を出力する規格(アナログ信号のインタフェース)の名称や、コネクタ(端子)を指すことばとなった。 2000年代以降にシリアル通信による

VUメータ(ぶいゆーめーた)

音響機器で、音量感を指示する測定器。VUは音量の単位であるVolume Unitの略記。1939年にベル研究所などで開発された。VUメータの定義は、「特性インピーダンス600Ωの音声信号が通る伝送路で、音声信号のレベルを、(新設した単位の)VUで指示する音量計。」 定義は計測器だが、単体の機器というより、音響機器に組込まれて表示器として使われていることが多い。たとえばオーディオ機器のテープデッキなどの入出力の音量レベルを表示するのはVUメータである。なので、「VUメータ:音響機器で使われる、音量を示すアナログ表示の指示器の1種。VUという単位で表示している。」とも解説できる。音響スタジオ(ミュージシャンなどが録音をする場所)の機器に搭載されている音量レベルの表示器はほとんどVUメータである。 規格としてはANSI C16.5-1942, British Standards BS 6840やIEC 60268-17がある。 参考用語:指示値

フォーティブ(ふぉーてぃぶ)

(Fortive) 大手計測器メーカのTektronix(テクトロニクス)とFluke(フルーク、グループ会社含む)の持ち株会社。経緯を書くと、両社は別々に米国の投資会社ダナハー・コーポレーションに売却され、その傘下となった。その後、ダナハー・コーポレーションは2つに分かれ(2016年に、ダナハーの25%を占めていた工業機械関連会社がフォーテイブとして独立し、ダナハーには化学・健康機器関連の企業が残った、という説明もできる)、その一方のフォーティブ・コーポレーションの傘下に株式会社フルークと株式会社テクトロニクスは入った。発足当初の日本の社名は「株式会社TFF」で、その下に両社があった。後にフルーク社とテクトロニクス社を内包した社内カンパニー制度をとる「株式会社テクトロニクス&フルーク」となった(2021年)。それ以前は「テクトロニクス社/ケースレー社」と名乗っていた時期もある(Tektronixは2012年に、同じくダナハー傘下のKEITHLEYを吸収している)。 TFFはあくまで日本での会社名で、日本以外ではTFFなる組織は存在しない。日本以外ではテクトロニクス、フルーク、フルーク・キャリブレーション、フルーク・ネットワークスはすべて別会社だが、日本だけTFFがあり、フルーク・キャリブレーションは「TFF社の校正器営業部」、フルーク・ネットワークスは「TFF社のフルーク・ネットワークス営業部」という組織となっている。現在はTFFとは言わないが、フルークグループの各社が、日本では営業部という組織であることは変わらない。全世界にフルークの現地法人があり、フルークジャパンのトップは「株式会社テクトロニクス&フルークの特約店営業部(あのオレンジ色のハンドヘルドの機種群を日本で販売する組織の名前は“特約店営業部”である。日本では直販をほぼしないで商社経由で売っている。)」の営業部長になる。フルークジャパンの社長ではなく、特約店営業部の部長である。 海外ではM&Aが盛んで、大手計測器メーカといえども、キーサイト・テクノロジーやローデ・シュワルツ以外はほとんどが買収・合併されている。テクトロニクとフルーク以外の主要な海外通信計測器メーカはEXFO(エクスフォ)とViavi Solutions(ヴィアヴィ)に集約されている。計測器に限らず、市場原理によって企業は整理統合される。それが当たりまえだが、日本では海外ほど淘汰が進まず、中規模以下の計測器メーカが健在である。これを日本的な風土と評価するか、産業の新陳代謝が進まず水が澱んでいるとするかは意見が分かれる。メーカは技術者が一攫千金を夢見て操業する(ソニーやホンダなど)が、計測器は市場規模が大きくないため、各計測器メーカは独自路線の中小企業になりがちで、同業他社との合弁がなかなか進まない(自社で独立する気概が高い、逆に言えば創業者の名前を大事にしていて、似た技術分野の競合と合弁する気はなくて、頑固に独立を維持する傾向が伺える)。そのため、海外のキーサイト・テクノロジーのような国産の総合計測器メーカが育っていない。 1960年頃までの横河電機はその有望株だったが、その後HP(現キーサイト・テクノロジー)とYHP(横河ヒューレットパッカード)をつくり、高周波の測定器は(YHPと競合するので)つくらない方針となった。ただし、3G(携帯電話のデジタル化)など無線測定器の市場拡大の中で、RF の測定器群に参入し、2000年頃には方針転換して計測の事業を拡大し、安藤電気を吸収した。ところが時すでに遅かったのか、10年やらずにほぼすべての計測関連事業から撤退してしまった。計測器の現在の後継会社である横河計測株式会社は、国内シェアは10%に届かず、光測定器以外は通信計測器がないので、総合計測器メーカではない。 過去に存在した国内外の計測器メーカの例: Wandel&Goltermann(ワンデル・ゴルターマン)、JDSファイテル、Acterna(アクテルナ)、安藤電気、三栄測器

フリッカ雑音(ふりっかざつおん)

(flicker noise)低周波になるほど大きくなるノイズ。高周波になると小さくなる(パワーが周波数に反比例する)ので、1/f(えふぶんのいち)ノイズや、ピンクノイズと呼ばれる。半導体などの電子部品には必ず発生する雑音で、熱雑音などとともに重要。雑音にはその他に白色雑音(ホワイトノイズ)などがある。 参考用語:雑音指数測定器、雑音発生器、白色雑音発生器

プログラマブルビデオ信号発生器(ぷろぐらまぶるびでおしんごうはっせいき)

ディスプレイ用のビデオ信号をプログラムして発生する測定器。

分配器(ぶんぱいき)

1つのアンテナから複数台のテレビへ電波を分ける機器(部品)。分配する数が多いと信号が弱くなり、TV画面がきれいに映らなくなることがある。そのときはブースター(電波増幅器)が必要になる。高周波の信号を分配する部品をデバイダ(divider)、逆に合成する部品をコンバイナ(conbiner)という。また、TVなどの映像機器では分配器と呼称しているが、一般の高周波回路(RFの世界)ではパワースプリッタといっている。つまりパワースプリッタ、デバイダ、分配器はほぼ同義である。分配器の入出力を逆に使うと2本のアンテナの信号を混合して1台の受信機に入力するコンバイナになる。そこでTV用の分配器は「分配混合器」という名称をしている製品も多い。 地上波のアンテナ(たとえば八木・宇田アンテナ)と衛星放送のアンテナ(パラボラアンテナ)は別なので、室内にはそれぞれのアンテナからの端子がある。ところが最近、2つのアンテナを1本にまとめてケーブルで配線し、部屋には1つの端子しかない場合がある。このとき、混在している2つの信号を分けるのは分配器ではなく分波器になる。分配器と分波器は似ているが機能が違うので購入時には注意がいる。分配器は単に1つの信号を分岐させて分配するが、分波器は(たとえば地上波と衛星放送という)2つの違う信号を分波する機器である。 計測器情報:品名に「分配」がつく製品の例

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