計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

検索用語一覧

7

各用語の詳細ページでは関連用語などを確認することができます。
このアイコンが表示されている用語には、詳細ページに図解や数式での説明があります。

寄生成分(きせいせいぶん)

電子部品に存在する、目的としない物理量のこと。たとえば抵抗Rという部品には2本のリード線(接続用の端子)があるが、接続の仕方によって2本の線材の間に浮遊量量(キャパシタンスC)が生まれたりする。また線材にはリアクタンスLが存在する。この場合、CやLは抵抗の寄生成分で、使う周波数によっては純粋に抵抗RではなくCやLの値を勘案しないと、設計者が考えたような動作を電子回路はしない場合がある。

キャパシタ(きゃぱした)

(英: capacitor、独: Kondensator) 抵抗(R)、インダクタ(L)と並ぶ受動素子で、電気回路理論の集中回路定数の1つ。回路記号は「C」。別名、静電容量(キャパシタンス)、単位:F(ファラッド)。一般には(会話などで)「コンデンサ」と呼ばれることが多い。たとえばケミコン(ケミカルコンデンサの略)やアルミ電解コンデンサ、MLCC、など。電子回路では電荷を蓄える素子(電子部品)。回路上のふるまいは、直流は通さず、交流は通しやすい。また、電流の位相が電圧に対して90°進む。この挙動はL(インダクタ)とは反対である。

キャパシタンス(きゃぱしたんす)

(capacitance) 【電子工学で使われる電気に関する量】 別名、静電容量とも呼ばれ、コンデンサの値、大きさ(蓄えられる電荷の量)を表す。

キャパシタンスメータ(きゃぱしたんすめーた)

(capacitance meter) 電子部品のキャパシタンス(静電容量)の計測器。物理量としての単位は[F](ファラッド)。ハンドヘルドのモデルは「キャパシタンステスタ」という品名もある。LCRメータは当然、キャパシタンスの測定ができるので、LCRメータの事を指している場合もある。「Cメータ」という品名でベンチトップモデルを日置電機とエヌエフ回路設計ブロックがつくっている(2022年7月現在)。 静電容量測定器というと、静電容量式レベル計のような、全く違う機種がネット検索で出てくるが、ハンドヘルド型のキャパシタンスメータは通販では「静電容量メータ」「静電容量テスタ」「静電容量計」などの名称で販売されている。 もう1つのリアクタンスであるコイル(インダクタ、inductor)の測定器には、インダクタンスメータなる製品は無くて、コイルテスタ、コイル試験器、巻線試験器など、コイルという名称が多い。キャパシタの電気部品であるコンデンサではなく、キャパシタや静電容量が計測器の品名になっているのと正反対である。計測器の品名(名称)は統一感がない。 リアクタンスの性能を示すQ値を測定するQメータという製品はキャパシタンスなどのインピーダンスが測定できた(現在はほぼ生産中止)。

Q値(きゅうち)

(Q factor) リアクタンス(インダクタやキャパシタ)の性能を表す指標。QはQualityの略。クオリティーファクタを記号「Q」で表すので「Q値」と呼ばれる。値が大きいほど性能が良い。Q値を測定するのがQメータである。 参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第1回)の2ページ目・・Qメータの回路図など説明がある。 計測器情報(会員専用):Qメータの製品カタログ

Qメータ(きゅうめーた)

(Quality meter) リアクタンス(インダクタやキャパシタ)の性能を表す指標にQ値(Q Factor) があり、Q値を計測できるのがQメータ。たとえばキャパシタのQ値は、理論的に純粋なコンデンサとして動作する指標で、誘電正接(誘電体損)の逆数である。つまりQメータはtanδ(タンデルタ)の測定もできる。 測定項目は高機能なLCRメータに似ているが、用途が違う。すでに生産中止だが株式会社目黒電波測器(現株式会社計測技術研究所/電子計測器事業)のQメータ、型式MQ-1601の製品カタログには「高周波ケーブルのインダクタンス、キャパシタンス、特性インピーダンスなど広範囲に測定できる。測定周波数は15.5kHz~50MHzで、6桁の周波数カウンタを採用し正確な周波数設定と読み取りが可能。別売の誘電体損測定台でtanδを測定。」とある。つまり、高周波でケーブルのQ値やtanδを測定する目的で使われたと思われる。Qメータを「無線周波数の測定器(いわゆるRFの測定器)」と説明している文献もある。当サイトではキーサイト・テクノロジーの製品カテゴリがLCRメータなどの回路素子測定器のため、それに倣って分類しているが、目黒電波は無線測定器の会社である。 Qメータによる交流インピーダンス測定手法を共振法やQメータ法と呼ぶ。Qメータの操作は熟練が要することや、LCRメータが普及したことにより、現在ではQメータはほとんど生産中止になっている。 参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第1回)の2ページ目・・Qメータの回路図など説明がある。 計測器情報(会員専用):目黒電波測器やHP(キーサイト・テクノロジー)のQメータの製品カタログ

共振法(きょうしんほう)

交流インピーダンス測定のもっとも基本的な測定手法の1つ。別名:Qメータ法。Qメータは発振器、同調回路、電流計、電圧計から構成される測定器。リアクタンス(コンデンサやコイル)の値やインピーダンスを測定した。Qメータは操作に熟練が必要なため、LCRメータの普及により使われなくなった。参考記事:LCRメータの基礎と概要 (第1回)の2ページ目・・Qメータの回路図など説明がある。交流インピーダンス測定の各手法を概説。 計測器情報(会員専用):目黒電波測器やHP(キーサイト・テクノロジー)のQメータの製品カタログ

  • 1