計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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FIP(えふあいぴー)

(Feed-in Premium) 日本の再生可能エネルギー(再エネ)は、2012年にFIT(固定価格買取)制度が導入されて太陽光発電(PV)の普及が加速した。ただし2012年には高額だった買取価格も年々下がり、設置から10年が経過したPVは老朽化などで撤去される例も少なくない。そこで政府(資源エネルギー庁)は「2050年カーボンニュートラル」に向けた施策として2022年4月からFIP制度をスタートした。FIP制度は電源構成に占める再エネの比率が高い欧州などでは、すでに取り入れられている。FITのように固定価格で買い取るのではなく、再エネ発電事業者が卸市場などで売電したとき、その売電価格に対して一定のプレミアム(補助額)を上乗せすることで再エネ導入を促進する。 メガソーラーなどの中~大型の発電所ではなく、地域に根差した小型の施設や各家庭での導入を促進したい狙いがある。2024年度から「屋根設置」区分を新設し、(各家庭などの)屋根を使って太陽光パネルを設置することに配慮し、有利になるような仕組みが検討されている(2023年1月現在)。

FEM(えふいーえむ)

(Finite Element Method) 日本語では「有限要素法」。数値解析手法の一種。電磁波の伝搬の解析や、流体力学に応用される。数学としての数式に具体的に数値を入れて計算をすることは複雑すぎて人間には無理だったが、コンピュータの発達によって計算が可能となり脚光を浴びた。電磁界や流体の計算は、多くの産業分野で使われている。CAE(Computer Aided Engineering)の代表的な手法の1つともいえる。 ひずみ測定の国内トップベンダーである株式会社共和電業ではFEMというと、ひずみ量がどの部位にどの位あるかを色のついた画像で解析できるツールをさしている。 参考記事:ひずみゲージの理解を通じて「安全と安心」を社会に提供していく! 共和電業インタビュー・・記事の2ページ目で、FEMと実測について語っている

FC(えふしー)

(Fuel Cell) 燃料電池。水素と酸素(空気)を供給し電力を得る、一種の発電機。アルカリ型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体高分子型(PEFC)、固体酸化物型(SOFC)などの形式がある。近年、自動車、携帯電子機器の電源や、家庭用コジェネレーションシステム固体高分子型、次世代の燃料電池として固体酸化物型の研究開発が活発に行われている。(菊水電子工業の製品総合カタログ・用語集より)

FCEV(えふしーいーぶい)

(Fuel Cell Electric Vehicle)燃料電池自動車。水素と酸素で発電し、モータ駆動する自動車。FCVという表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。参考記事・電動化システムの主要技術と規制動向~進展するxEVの現状と今後:記事の後半で各種のxEVについて解説。 ・電動化の進展~カーボンニュートラルに向けた動向:テクノフロンティア2021で展示された中国の格安EV、「宏光EV mini」についてレポート。

FCV(えふしーぶい)

(Fuel Cell Vehicle)燃料電池自動車。水素と酸素で発電し、モータ駆動する自動車。FCEVという表記もある。xEVと呼称される、電動車の1種。参考記事・電動化システムの主要技術と規制動向~進展するxEVの現状と今後:記事の後半で各種のxEVについて解説。 ・電動化の進展~カーボンニュートラルに向けた動向:テクノフロンティア2021で展示された中国の格安EV、「宏光EV mini」についてレポート。

f特(えふとく)

(frequency characteristic) 「周波数特性」の略称。周波数(frequency)は電気記号では「f」と略記される。ある物理量が周波数によってどのように変化するかを示したもの。グラフは横軸はfで縦軸は各種の物理量になる。利得(電圧や電力をdBで示したもの)が縦軸になることが多い。f特の代表的な計測器がスペクトラムアナライザである。周波数ごとの強度分布を「周波数スペクトル」と呼ぶことも多い。つまりf特と周波数スペクトルは同じ意味である。 工学系の学生は実験で計測したデータを対数グラフ(セミログやログ-ログ)にプロットしてf特のグラフを作成する。横軸(周波数)の目盛りは対数(log)のことが多い。f特は電気だけでなく物理量全般に、基本的な指標の1つである。 計測器だけでなくオーディオ機器(アンプやスピーカ)の性能を示す製品カタログにも、ごく普通に(何の説明もなくあたりまえのように)f特のグラフが掲載されている。理系の学生でないと、対数グラフ(目盛りが等間隔ではない、見慣れないヘンテコなグラフ)の意味はさっぱり理解できないと思われる。メーカ側では(オーディオ機器をつくる技術者にとっては)、f特グラフをカタログに記載するのが、仕様を一番適切かつ簡明に表していることである。そのくらい電気技術者にとっては基本的なことであるが、オーディオ機器の一般のユーザ(理系とは限らない)には、製品カタログを見て(読んで)理解するには「f特を理解している」、という高いハードルがあると筆者は思う。電気製品の性能(仕様)を理解するのは大変である。 理工系の電気専攻の学生は実験の授業では、対数グラフの用紙に測定値を書き込んで、周波数特性のグラフを作成し、考察を行い、実験レポートを提出する。実験は重要な授業で、家での事前の予習、実験後のデータ整理、レポート作成は時間がかかり、電気の学生の(授業を受ける以外の時間の)多くを使う勉強である。学生たちは周波数特性を洒落て「f特」と呼称する。警察が関係者内で隠語を話すように(例えば被害者は「ガイシャ」と呼ばれている)、電気専攻の学生たちに使われる略語の代表がf特である。

FIT(ふぃっと)

(Feed-in-tariff) 日本語では「固定価格買取制度」と訳されている。「FIT制度」とも呼ばれる。太陽光発電(PV)の導入を促進する施策として2012年7月1日から施行された。太陽光発電を導入した事業者は電力会社に固定価格で電気を買い取ってもらえる(導入から10年間は固定価格を原則、保証される)。買取価格は太陽光発電の普及のため大変高い価格で設定された。ただし、年を経るごとに価格は安価に改定されていき、現在は魅力的な価格ではなくなっている(2018年現在)。それに伴い新規の敷設や運用開始も激減している。2012年のFIT制度初期の頃から導入した場合は、2022年までに初期投資を回収して、買取価格が安価でも利益が出るようになることが肝要である。 電力会社は営業地域内の電力の安定供給のために、場合によっては太陽光発電からの電力買取を一時停止することができる。九州電力では一時期、そのようなケースが頻発していることもあった。太陽光発電の事故も業界内では多くの数が報告されている。FITによって導入された全国の多くの太陽光発電の今後の行方がどうなるかは誰にもわからない。 文献では読み方を「フィット」と記載されているが、慣れないとそのようには読めず、また会話では「エフアイティー」といったほうが伝わりやすいので、そう呼ばれていることを良く耳にする。電力業界、環境関連の用語といえる。

FS(ふるすけーる)

(full scale) フルスケールの略記。他にも「F.S.」や「f.s.」「f・s」「of fs」「span」など様々な表記がされる。アナログ表示の計測器(指示計器)の確度規定ではフルスケール精度(FS精度)が採用されている。デジタル表示のモデルの確度はRS(リードスケール)精度で規定される。 フルスケールはレンジの値と同じなので、アナログ出力の代表的な方式である4-20mAのことを「フルスケールが40mAに相当する」と説明される。計測器ではフルスケールは広く使われる用語。

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